「MODEROID フレイムエフェクト」レビュー

2023年7月8日土曜日

フィギュア レビュー

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今や「エフェクトパーツ」という付属品は、アクションフィギュアやプラモデルにとって欠かせないものとなった。そのキャラクターの必殺技を表現するエネルギーや炎、氷といった様々な特殊効果を立体物にしたパーツを添えることで、アクションフィギュアやプラモデルのポージングはさらに迫力を増したものへと変貌する。
ポーズをキメ、エフェクトを添えたアクションフィギュアやプラモデルを写真に撮る「オモ写」がSNS全盛時代の現代では広く行われている。

そんなエフェクトパーツは、フィギュアやプラモデルに付属する、そのキャラクター専用のものだけでなく、エフェクトパーツ単品での販売も行われてきた。バンダイスピリッツからリリースされている、S.H.figuartsなどのアクションフィギュアに最適とされる「魂effect」シリーズや、プラモデルに最適な「カスタマイズエフェクト」シリーズなどは、オモ写を楽しむ人々や、ブンドド遊びを楽しむ人々に親しまれている。
そんなエフェクトパーツ単品での販売として、グッドスマイルカンパニーから炎の渦をイメージしたエフェクトとして発売されたのが「MODEROID フレイムエフェクト」だ。

「MODEROID」は、グッドスマイルカンパニーから続々リリースされているプラスチックモデルキットシリーズだ。異常までに幅の広い、予測不可能かつユーザーのツボを突いたラインナップと、フィギュアメーカー発ならではの精密な造形、彩色済みパーツなどを採用した組立てやすさで瞬く間に定番プラモデルシリーズへと成長したブランドである。
そんな「MODEROID」シリーズでリリースされたこのフレイムエフェクトは、フィギュア・プラモデル用と銘打ち様々なフィギュアやプラモデルに対応した汎用エフェクトパーツである。
「魔導王グランゾート」のスーパーグランゾートや「魔法騎士レイアース」の炎神レイアースといったファンタジー系のロボットと絡めることを前提に開発されており、リアルな炎の造型というよりも炎のオーラをイメージした造形になっているのが特徴だ。プラモデルブランドであるMODEROIDでのリリースであるため、もちろんランナーからパーツを切り出し自ら組み立てるプラスチックモデルキットとなっている。
ではエフェクトパーツの造形を見ていこう。


正面からエフェクトパーツを見た図。
バンダイスピリッツから発売されていたエフェクトパーツ「魂EFFECT BURNING FLAME」がリアルな炎の造型を立体で再現していたのと比較すると、こちらは伸びる炎の造形でもわかるように、ファンタジー系のキャラクターが身に纏う炎のオーラをイメージした造形になっている。
成型色は透明度の高いクリアオレンジとなっており、炎のイメージを再現している。


エフェクトパーツを背面から見た図。
正面から見た見栄えを重視した設計となっており、背面から見るとややスカスカした印象。
たた、実際にエフェクトパーツを配置する時は正面から見るようにしか配置せず、後述する炎の渦をイメージした配置でもフィギュアやプラモデルに隠れるような配置になるため気になることはほぼないだろう。



エフェクトパーツを左右から見た図。
1つのエフェクトパーツは3パーツで構成され、はめ込むだけで組み立てることが出来る。
パーツ同士の精度も良好で、組み立て後はバラけることもなく取り扱いしやすい。
材質はABS製で軽量かつシャープな造形を実現している。
前述の通りランナーからパーツを切り出すプラスチックモデルキットであるため、クリアパーツであることから切り出す際のゲートの白化には注意が必要。
エフェクトパーツの形状が複雑な分、きれいに切り出すのはやや難しい。
ゲートが白化した場合は赤いマッキーなどの透明度の高い赤い塗料でタッチアップするとゲート跡が目立ちにくくなる。


1つのパッケージに同型のパーツが3つずつ入っており、全て組み立てることで3つのエフェクトパーツが完成する。
組み立て前のランナーはチャック付きポリ袋に入っており、組み立てたエフェクトパーツをチャック付きポリ袋に入れて保管、傷がつくのを防止することも可能だ。


3つのエフェクトパーツの地面に接する部分には角度がついており、3つの向きをそれぞれ合わせれば円形に配置し、炎の渦をイメージしたディスプレイが可能になっている。
3方より伸びる炎が湧き上がるエネルギーを連想させ、迫力あるディスプレイが可能だ。


円形に並べた中央にはスペースがあり、ここにフィギュアやプラモデルを立たせることが想定されている。円形に並べる都合上1つは裏面が見えてしまうが、実際にフィギュアやプラモデルを立たせればほとんど気にならない。


また、3つのエフェクトパーツを横に並べれば、炎の壁をイメージしたディスプレイも可能。
エフェクトパーツの右端が左端と噛み合い、連結して並べることが出来る。


ここでは「焔の騎士」の名を持つキャラクター、「WILD ARMS 2nd IGNITION」に登場したナイトブレイザーを立体化した「D-Arts ナイトブレイザー」を配置し、焔のオーラをイメージした配置を行った。フィギュアの足を広げたポージングの場合はエフェクトパーツをやや離して配置する。こうしたファンタジー系のキャラクターとの相性は抜群だ。


こちらは横に並べて炎の壁をイメージした配置の例。
炎そのもの、というより炎属性のオーラをイメージした配置に最適だ。


「D-Arts オーバーナイトブレイザー」の周囲に配置。
湧き上がるエネルギーを表現するのに、伸びる炎の造形が一役買っている。

このフレイムエフェクトはプラスチックモデルキットの利点というべきか、値段の高額化を抑えて手軽に手に取りやすいものになっており、所謂炎属性のキャラクターのフィギュアやプラモデルの展示を彩ってくれる。
ファンタジー系のキャラクターのアイテムをお持ちの方は持っていて損はない、おすすめのアイテムだ。

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