「仮面ライダーアマゾン」第10話「黒ネコ獣人 保育園をねらう!!」感想

闇に光る不気味な瞳。

血に飢えたゲドンの魔手が平和な保育園の園児を襲う。怒りに燃えるアマゾン。

だが、待ち受けていた黒ネコ獣人の毒の爪がアマゾンの体に食い込む。

アマゾンの命が危ない！

闇の中で、黒ネコ獣人の目が不気味に光る。黒ネコ獣人は闇の静寂の中でアマゾンを襲撃した。

挿入歌「アマゾン倒せ」の不気味なメロディーの中、アマゾンと黒ネコ獣人は暗闇の中で死闘を繰り広げる。黒ネコ獣人の噛みつき攻撃を食らい、苦悶の表情を浮かべるアマゾン。

傷を負ったアマゾンは逃亡するが、黒ネコ獣人はアマゾンを執拗に追跡。

アマゾンは通りかかった車の荷台に乗って黒ネコ獣人を撒こうとするが、黒ネコ獣人は俊敏な動きで車の前に先回りして、なおもアマゾンを追い詰め続ける。

冒頭から「アマゾン倒せ」フルサイズが流れ終わるまで2分以上にも渡ってアマゾンと黒ネコ獣人の闇夜の死闘を描く大胆な構成で、黒ネコ獣人の執念深さが強く演出されているのが秀逸だ。

なんとか身を隠そうとするアマゾンだが、黒ネコ獣人は異様なまでに執念深い。

ついに黒ネコ獣人に発見されたアマゾンは首を絞められ、爪を突き立てられる。

それを振りほどいたアマゾンは、アマゾンライダーに変身して反撃を開始。

なんとか黒ネコ獣人に痛打を与え追い払ったアマゾンだが、その傷は深かった。

姿を見せたモグラ獣人に助けられたアマゾンは気を失ってしまう。

ゲドンのアジトでは、またしても十面鬼が人間の生き血を吸い取っていた。

朝の一杯は格別だという。定期的に生き血を吸わないと人面岩はすぐ血色を失うようだ。

そこに、アジトに逃げ帰ってきた黒ネコ獣人が現れた。

アマゾンを始末できなかった黒ネコ獣人を、いつものように失敗を許さない9つの顔が次々に詰問。皮を剥いで処刑するだのなんだのと煩い人面岩に、黒ネコ獣人はアマゾンは自分の毒の爪に侵されていると弁解、自分の功を主張するのだった。

処刑を恐れて命乞いするでもなく、自分の功績を主張し、このままならばアマゾンを倒せると論理的に自分を生かすことをプレゼンするあたり、黒ネコ獣人は頭が良い。

別の作戦行動の途中でも、アマゾンを倒せなかったと報告を受ければすぐに処刑しようとする十面鬼の短慮さを思えば、頭を使って立ち回らねばゲドンでは生きていけないのだろう。

ランニングをしていたおやじさんは息を切らし、休憩に煙草を吸っていた。

だが、健康づくりでランニングをしているのに煙草を吸うからいけないのだと煙草をポイ捨て。

現代だと炎上まっしぐらの行為だ。すると、煙草をポイ捨てした先にモグラ獣人がいた。

モグラ獣人はアマゾンを助け、ここまで運んできたのだという。

深手を負い、毒に侵されたアマゾンは、自分の薬が毒に効くとおやじさんに伝え、気を失う。

アマゾンを看病できる場所を探したおやじさんとモグラ獣人は、粗末な倉庫のような聖マリア保育園に到着。モグラ獣人は自分を見たら怖がられると、つまらなさそうに地中に身を隠す。

おやじさんは聖マリア保育園のシスターに事情を説明し、アマゾンを休ませる。

だが、その様子は赤ジューシャに監視されていた。

アマゾンを訪ねたまさひことりつ子は、そこで待っていたモグラ獣人にアマゾンの元へ案内される。アマゾンを気遣ったモグラ獣人の行動だが、地中に無理やり引きずり込むのは良くない。

まさひこたちが保育園に到着すると、アマゾンはおやじさんとシスターに手当を受けていた。

事情を聞いたまさひこは、アマゾンから薬を探してほしいと頼まれ、親友として薬を探し出すことを約束する。おやじさんとまさひこはアマゾンが隠れている山に向かった。

今回のおやじさんはやたら体力が落ちていて、まさひことともに山中に入りアマゾンの薬を探すものの、友のために必死なまさひこについて行けずに息も絶え絶え。

後のストロンガーで、日本全国を有望なオートレーサーを見つけるために日本全国を旅する金と体力が有り余った道楽親父になっているとは思えない。

黒ネコ獣人は赤ジューシャに喉を撫でさせていた。

さらに、十面鬼の呼び出しも無視して横柄な態度を取り続ける黒ネコ獣人。

だが、十面鬼のあまりにしつこい呼び出しに、ようやく応じた黒ネコ獣人は、急いで飛んできたと嘘をつく。しかし、さしもの十面鬼も黒ネコ獣人が口先だけで嘘をつき、油を売っていたことを見透かしており、アマゾンの居場所がわかったので始末してこいと詰め寄る。

能力はあるとはいえ、流石に上司を舐め腐った態度が目に余っていたようだ。

聖マリア保育園に響く子供たちの声は、身を焼くような苦しみの中で、アマゾンに懐かしい日の想い出の夢を見せていた。生まれた時に、母親に抱かれていた夢に安らぎを覚えるアマゾン。

だがそこに、黒ネコ獣人の声が響く。眠っているアマゾンを襲う黒ネコ獣人は、毒の爪でアマゾンにとどめを刺そうとするが、アマゾンはコンドラーを武器にする奇策で反撃し、コンドラーの持ち手の部分で片目を潰される。地味にエグい反撃だ。

そこに駆けつけたまさひことおやじさんに薬を渡され、アマゾンは回復するのだった。

子供たちを笑顔で眺めるアマゾン。そんなアマゾンに、黒ネコ獣人は復讐の念を燃やしていた。

まさひこにかくれんぼに誘われたアマゾンだが、かくれんぼで草むらに隠れようとしたカズオが、黒ネコ獣人に捕まり人質にされてしまった。おやじさんがアマゾンを監視する赤ジューシャを発見し、危険を察知したシスターが子供たちを集めると、子供がひとり足りないことに気づく。そしてアマゾンは、赤ジューシャがカズオを攫っていくのを目撃し、その後を追った。

なんとかカズオのもとに辿り着いたアマゾンだが、待ち伏せしていた黒ネコ獣人に襲われる。

アマゾンは黒ネコ獣人を身を呈して食い止め、咆哮とともにアマゾンライダーに変身する。

カズオの声援を受け、アマゾンライダーが躍動する。

噛みつき攻撃で痛めつけ、腕ヒレ攻撃が黒ネコ獣人を切り裂く。

そして大切断が、黒ネコ獣人の首を刎ねた。アマゾンライダーの勝利だ。

平和を取り戻した聖マリア保育園。アマゾンは子供たちとふれあい、笑顔を見せる。

その様子を見守るおやじさんも、アマゾンが日本で受け入れられつつあることを喜ぶのだった。

ひとえに異様にキャラが濃い黒ネコ獣人の個性に尽きる回。