「仮面ライダーアマゾン」第11話「金色のカタツムリは死神の使い?!」感想

2024年4月21日日曜日

仮面ライダーアマゾン 東映特撮YoutubeOfficial

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あらすじ

まさひこが見つけたカタツムリをガキ大将が奪った。
しかし、そのカタツムリはゲドンによってすり替えられていた。
ゲドンの恐ろしい獣人カタツムリがその正体を現す。まさひこが危ない!

悪夢のカタツムリが迫る 途切れぬ絆を守るために走れ

今回のゲドン獣人はカタツムリ獣人。
巨大なカタツムリに手足が生えた姿をした、獣人の基本フォーマットに沿った造形はカタツムリの気持ち悪さを増幅したものになっており、生理的嫌悪感が抜群。
一方で、カタツムリというモチーフからは想像も出来ない俊敏な動きを見せており、巨大な殻に入って飛び回るアクティブな動きでアマゾンライダーに引けを取らない戦いを見せている。

十面鬼は、今日もアマゾンを殺してギギの腕輪を奪いゲドンが世界を支配すると吠えていた。
その声に応えるように、獣人カタツムリが動き出していた。

闇の中から目を光らせる獣人カタツムリは、まさひこを追い回す。
ついに転倒したまさひこをいたぶるように、獣人カタツムリはゆっくりと迫ってくる。
尺を長く使い、じっくりと迫りくる獣人カタツムリの恐怖を描いた迫力のシーンになっており、巨大な怪物に追い回されるまさひこの恐怖がこれ以上なく演出されている。
だがそれは、まさひこの悪夢だった。
うなされていたところをりつ子に起こされたまさひこは、カタツムリを拾ってきて、瓶に入れて飼っていたがために、カタツムリの化け物に襲われる夢を見ていたらしい。
まさひこは学校に持っていって自慢するためにカタツムリを捕まえたのだという。
放送日の12月28日を思えば真冬の出来事なので、昆虫採集の代わりなのだろう。

まさひこは学校で友人であるテツオとチサコにカタツムリを自慢していた。
カタツムリを気持ち悪がらないチサコは、女の子ながら肝が座っている。
神社のそばの池のそばで見つけたと自慢するまさひこの前に、二人のガキ大将が現れた。
新選組を名乗るガキ大将二人組、としぞうといさむは、まさひこからカタツムリを強奪。
まさひこに抗議されるとバットで脅す蛮行を見せるが、チサコは全く臆さずに二人を咎める。
だが、ちょうど呼鈴が鳴ったこともあり、まさひこたちは仕方なく教室に向かった。
バカをやってる男子の隣で、しっかりしたところを見せる女子というのは、実際の小学生もそういうところがある。妙にリアリティのある子供の描写だ。

こうしてまんまとカタツムリを手に入れた新選組たちは教室に向かおうとするが、そこにアマゾンが現れた。アマゾンはまさひこからカタツムリを奪った新選組を咎めるが、新選組の二人は日本語でちゃんと話せと口答えし、あろうことかバットで殴打。
だがアマゾンには当然何の効果もなく、アマゾンは意に介さずバットをへし折る。
バットで殴られても平気なアマゾンを恐れた新選組は、アマゾンを怪人だと騒ぎ逃げてしまった。
その様子を、ゲドンの赤ジューシャが見ていた。

アジトに戻った赤ジューシャから報告を受けた十面鬼は、まさひこがカタツムリを集めていることを利用し、カタツムリを利用してまさひことアマゾンを誘き寄せ、アマゾンと互角に対抗できる獣人カタツムリと戦わせることを思いつく。
まさひこの名を聞いたことで子供の血を飲みたいと騒ぎ出した人面石たちの賛成を受け、十面鬼ゴルゴスは獣人カタツムリを呼び出し、出撃させるのだった。

教室で授業を受けるまさひこは、取り返したカタツムリの入った瓶を持ってきたアマゾンが窓の外にいることに気づき騒いだことで、教室の後ろで立たされてしまう。
恥をかいたまさひこは珍しくアマゾンにも憤慨し、帰れと冷たい言葉をかけてしまう。
アマゾンはそれを悲しみ、カタツムリの入った瓶を教室の扉のそばに置いて去っていく。
すると、入れ替わりに赤ジューシャが現れ、カタツムリの入った瓶を持って去っていった。
その様子を見ていたモグラ獣人は、ゲドンが何を企んでいるのかと訝しむ。

まさひこがなぜ怒ったのかわからず、この日本で一人ぼっちになったような寂しさを感じていたアマゾンが、寂しさを紛らわせるように草笛を吹いていると、そこにおやじさんが声をかけてきた。
まさひこに嫌われたと落ち込むアマゾンを、おやじさんは笑顔で励ます。
そこにモグラ獣人が現れ、ゲドンがまさひこを襲おうとしているので学校へ向かうように促す。
アマゾンとおやじさんは慌てて学校へ向かった。

カタツムリを取り返したまさひこはすっかり機嫌が治っていた。
現金なものだが、子供はそういうものではある。
まさひこは上機嫌のあまり、テツオとチサコにカタツムリを一匹ずつ分けてあげると太っ腹なところを見せ、喜んだテツオとチサコは瓶の中で光る金色のカタツムリを欲しがる。
金色のカタツムリなんて捕まえていたかとまさひこが訝しんでいたところに、例の新選組二人が現れ、アマゾンにやられたのを逆恨みし、まさひこからカタツムリの入った瓶を奪った。
だが、突然瓶から煙が吹き出し、周囲が黄金色に包まれる。
やがて瓶の中にいた金色のカタツムリが姿を変え、獣人カタツムリが現れた。
逃亡するまさひこたちだが、獣人カタツムリは殻に入って素早く先回りし、まさひこたちに白い泡を噴射。泡の効果で体が麻痺し、動きを封じられたまさひこたちの助けを求める声に応えるように、アマゾンライダーがジャングラーに乗って現れた。

獣人カタツムリはアマゾンライダーに飛びかかるが、アマゾンライダーはそのままジャングラーを走らせ、まさひこたちから獣人カタツムリを遠ざける。
ジャングラーから振り落とされた獣人カタツムリは、強固な殻に入り攻撃をやり過ごそうとするが、ジャングラーによって池へと跳ね飛ばされる。
すると、池は獣人カタツムリの吐いた白い泡に包まれるのだった。

おやじさんは自分が教えた操縦テクニックでジャングラーの性能を引き出すアマゾンを褒める。
だが、アマゾンたちがまさひこたちが襲われた地点に戻ると、赤ジューシャたちがまさひこたちを拉致し、逃亡しようとしていた。何か罠があるというおやじさんの警告も聞かず、アマゾンはまさひこを取り戻すために必死に赤ジューシャたちを追う。
偶然、赤ジューシャたちの行く手にいたモグラ獣人はとっさに地中に隠れるが、アマゾンから逃亡する赤ジューシャたちに次々に頭を踏まれてしまうものの、何かに気づき、赤ジューシャたちを追ってきたアマゾンをとっさに自分の掘った穴に隠す。
すると、逃亡していたはずの赤ジューシャたちが逆にアマゾンを探しに引き返してきた。
アマゾンの姿を見つけられなかった赤ジューシャたちは再び姿を消す。
邪魔をするなとモグラ獣人に怒るアマゾンだったが、モグラ獣人は赤ジューシャたちが拉致したまさひこたちは偽物で、アマゾンを誘き寄せる罠から助けたのだと弁明する。
そうこうしている間に、再び赤ジューシャたちがまさひこたちを抱え逃亡を始めた。
またしても赤ジューシャを追うアマゾンだが、その行く手に獣人カタツムリが待ち伏せしていた。
赤ジューシャたちはアマゾンを獣人カタツムリの元へと誘導していたらしい。
アマゾンは獣人カタツムリが繰り出す体当たりに苦戦し、地に組み伏せられてしまう。
助けに入ったおやじさんによって組み伏せられた状態から脱したアマゾンだが、おやじさんが獣人カタツムリの吐く白い泡を浴び、動きを封じられてしまった。
さらにアマゾンも白い泡に包まれてしまうが、怒りの咆哮を上げアマゾンライダーに変身する。

「その名はアマゾン」が流れる中、アマゾンライダーと獣人カタツムリの決戦が始まった。
連続回し蹴りで獣人カタツムリを痛めつけるアマゾンライダー。殻に入って飛びかかってくる獣人カタツムリを反撃の飛び蹴りで叩き落とし、連続パンチからのキックで痛めつける。
致命傷を負い、衰弱して殻に入った獣人カタツムリを、アマゾンライダーは池の中に投げ飛ばす。すると、息絶えた獣人カタツムリの赤い血が池を真っ赤に染めるのだった。
獣人カタツムリが倒されてまさひこたちやおやじさんも開放され、平和な日常が戻った。
おやじさんを審判に、アマゾンはまさひこたちと野球に興じるのだった。

アマゾンが生きてきた野生の世界では、一度敵対すれば敵のままの、生きるか死ぬかのやり取りが繰り広げられた世界。だからこそ、まさひこから嫌われたと思ったアマゾンは、この日本でトモダチを失い、一人ぼっちになってしまったと悲しんだ。
しかし、まさひこが生きる人間社会では、一度友達に機嫌が悪くて冷たく当たっても、機嫌が良くなればまた友達に戻ることが出来る。人間同士には、過ちを許し合える優しさがあるからだ。
子供らしい癇癪を起こしたまさひこだが、本当にアマゾンを嫌いになった、敵と思ったわけではない。そんなまさひこから、気を許した相手だからこそ甘えてしまってワガママになったり、機嫌が悪いと冷たく当たったりすることもある人間の心の複雑さをアマゾンは学んだ。
またひとつ、アマゾンは人間の心の奥深さを知ったのである。

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