「仮面ライダーアマゾン」第21話「冷凍ライダーを食べる人喰い獣人!」感想

2024年5月23日木曜日

仮面ライダーアマゾン 東映特撮YoutubeOfficial

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あらすじ

人か野獣か、次々に襲いかかる人食い人間の大群。
それを操る獣人イソギンチャク。
そして、1人で獣人アジトへと向かったアマゾンを待ち受けていたものは…。

親子の絆を裂く人食い人間の恐怖 アマゾン凍結5秒前!

今回のガランダー帝国の送り出す獣人は、イソギンチャク獣人。
イソギンチャク獣人は人間の身体に触手を突き刺し、自らの血と人間の血を交換することで人間を「人食い人間」に変えてしまう能力を持っており、人食い人間にされた人間は理性を失ったまま、胸からイソギンチャク獣人と同じ触手と口を出して血液を交換し、イソギンチャク獣人と同じように他の人間を人食い人間に変えることが可能になる。
ショッカー怪人のイソギンチャックもだが、イソギンチャクというモチーフは巨大な口を持っていることもあり、人食い怪人としてのイメージが付与されやすいようだ。

こうして自分の意のままに操れる人食い人間を爆発的に増やす「人食い人間大作戦」がイソギンチャク獣人の目的であり、手始めに水族館の警備員として働いていた井口が犠牲になってしまう。
人食い人間にされた井口は息子のイサムをも襲い、父親を慕うイサムの心を傷つけるのだった。

さらにイソギンチャク獣人は、南米のアマゾンで生まれ育ったアマゾンが寒さに弱いと思い、アマゾンを捕らえて冷凍装置によって凍結し、冷凍みかんならぬ冷凍ライダーにしたところを捕食してしまおうと目論む。ライダーを食べてしまおうとする、ある意味ではグルメな怪人だ。

休館日で人気のない水族館を巡回していた警備員たちは、波の音のような不審な音を聞きつける。
音の聞こえる方へ向かった警備員たちは、天井から血が滴り落ちていることに気づく。
天井に潜んでいたのは、ガランダー帝国のイソギンチャク獣人だった。
警備員の一人である井口に襲いかかったイソギンチャク獣人は、井口の体に触手を突き刺し、井口の血と自分の血を入れ替え始める。イソギンチャク獣人は触手を通して自分と人間の血を交換し、自分の血によって人間を人食い人間に変えてしまうのだ。
逃亡したもう一人の警備員の田中は電話で助けに求めるが、人食い人間にされた井口の腹部から出現した触手に襲われ、井口と同じく血液を入れ替えられて人食い人間にされてしまった。
さらにイソギンチャク獣人は街に現れ、次々に都民を人食い人間に変えていく。

こうして集めた人食い人間をガランダー帝国のアジトへ連れて帰ったイソギンチャク獣人は、ゼロ大帝に自分が進めている「人食い人間大作戦」の進捗を報告していた。
人食い人間が人食い人間を生み、貪欲な人食い人間たちが全ての人間を食い尽くす日も近い。
ゼロ大帝の命を受けて地上をガランダーの黒い血で満たすべく、イソギンチャク獣人は人食い人間にガランダーへの忠誠を誓わせ、食人鬼と化した人食い人間たちを街に解き放つのだった。

その頃、アマゾンを一流のオートバイレーサーに育て上げる夢を捨てきれないおやじさんは、またしてもアマゾンにオートバイテクニックを叩き込んでいた。
凄まじい上達を見せるアマゾンを、まさひこたちが迎えに来た。
アマゾンは、まさひこの友達であるイサムのはからいで、イサムの父親が警備員として勤務している水族館をまさひこやりつ子と一緒に見学に行く約束をしていた。
イサムは、イソギンチャク獣人によって人食い人間にされた井口の息子だったのだ。

父親が怪物となっているとは夢にも思わないイサムはまさひこの仲介でアマゾンと友達になる。
だが、井口に握手を求められたアマゾンは、井口の身体から人間のものではない怪しげな魚の匂いを感じ取ると、井口が既に人間でなくなっていることを察知し、警戒を見せる。
そんなアマゾンの態度に、イサムは父親を侮辱されたと怒ると、アマゾンを庇おうとするまさひことも喧嘩になり一人で水族館に行くと言い残して去っていった。
井口はイサムと水族館で合流すると言い、まさひことりつ子を水族館に連れて行こうとする。
アマゾンはまさひこたちを止めようとするが、井口はアマゾンを拒絶し車を出してしまった。

だが、りつ子が車が向かう先が水族館の方角でないことに気づくと、井口は人食い人間としての本性を現し、まさひこたちを襲った。胸からイソギンチャクの口が出現し、まさひこたちに触手が迫ったその時、井口の車の後を追ってきたアマゾンが駆けつけた。
人食い人間となった井口をなんとか追い払ったアマゾンは、りつ子から世間でガランダーが人食い人間を作り出していることを教えられ、井口がその犠牲になったことを知る。

そこにイソギンチャク獣人が現れ、アマゾンを襲った。
触手で首を絞め、アマゾンをも人食い人間に変えようとするイソギンチャク獣人。
なんとか触手を振りほどいたアマゾンは、咆哮を上げアマゾンライダーに変身する。
姿を現した黒ジューシャたちとイソギンチャク獣人の連携攻撃を躱したアマゾンライダーは、反撃の一撃でイソギンチャク獣人の両手を切断する。
だが、イソギンチャク獣人は再生能力を持っており、切断された両腕を再生させるのだった。
まさひこたちは、イサムが人食い人間になった父親に襲われると心配し、イサムの後を追った。
そして、イソギンチャク獣人も小型のイソギンチャクへ縮小して姿を消す。

水族館に辿り着いたイサムは、そこで井口と出くわした。
井口はまさひこたちのことを大ホラ吹きの嘘つきと罵倒し、尊敬する父親の言葉を素直に受け入れたイサムは、駆けつけたまさひこたちが心配する言葉も信じず、まさひことの絶交を宣言。
そして井口は水族館の内部へイサムを連れて行き、扉に鍵をかけてまさひこたちを締め出す。
水族館のバックヤードの構造に感心していたイサムの背後で、人食い人間となった井口が触手を伸ばそうとしたその時、アマゾンが駆けつけ、井口を気絶させてイサムを救った。
だが、父親が暴力を振るわれたと思い込んだイサムは、母親を亡くし、自分を一人で育ててくれた大好きな父親を人間ではないと断言するアマゾンに怒り、レンチを持って殴りかかった挙げ句、井口に泣きつく。父親を侮辱されて泣き喚くイサムに、アマゾンもかける言葉が見つからない。
だが、意識を取り戻した井口は部屋のスイッチを操作し、アマゾンを落とし穴に落下させた。
アマゾンは奈落の底へと落下するさなか、アマゾンライダーに変身して無事に着地した。
だが、落下した部屋で透明なカプセルの中に囚われてしまう。

アマゾンを探すまさひこたちは、同じくアマゾンを探していたおやじさんと合流する。
おやじさんによれば、団地に人食い人間の大群が出現し、街は大混乱だという。
しかし、まさひこたちの前に黒ジューシャたちが現れ、まさひこたちは捕まってしまう。
その頃、カプセルに囚われたアマゾンライダーを、イソギンチャク獣人は冷凍装置で凍らせようとしていた。イソギンチャク獣人は、南米のアマゾン育ちで寒さに弱いアマゾンライダーを、冷凍人間に変えて捕食してしまおうと目論んでいたのだ。
イソギンチャク獣人は、ついに冷凍装置を作動させ、捕まって水族館の地下に連行されたまさひこたちの眼の前で、アマゾンライダーがみるみる凍結していく。
イソギンチャク獣人はまさひこたちを人食い人間の餌にするべく地下牢へと連行させると、アマゾンライダーの凍結を確認したうえでカプセルから取り出し、アジトへと持ち帰る。

地下牢に捕まったイサムやまさひこたちに、井口たち人食い人間が襲いかかろうとしていた。
イサムはそれでも父親が人食い人間になっているという現実を受け入れられず、父親が人食い人間だというのは何かの間違いだと言い張り、あろうことかまさひこに怒りをぶつける。
その頃、イソギンチャク獣人はついに凍結したアマゾンライダーを捕食しようとしていたが、アマゾンライダーは氷の中で生きており、閉じ込められていた氷の棺を粉砕する。
アマゾンライダーはイソギンチャク獣人のアジトを突き止めるため、わざと冷凍装置の罠に嵌められたふりをして、冷凍された自分をアジトへ運び込むのを待っていたのだ。
イソギンチャク獣人は逃亡し、アマゾンライダーはジャングラーでそれを追跡する。

父親が人食い人間とされている現実からあくまでも目をそらし、必死に助けを乞うイサム。
もはやイサムやまさひこたちが襲われるまで、一刻の猶予もない。
井口を人食い人間に変え、一人の子供の純真な気持ちを傷つけたイソギンチャク獣人に、アマゾンライダーの怒りが爆発。ついにイソギンチャク獣人との決戦が始まった。
猛攻を加えるイソギンチャク獣人だが、アマゾンライダーは大切断でその体を切り裂く。
それでも再生するイソギンチャク獣人に、アマゾンライダーは両腕を切断したうえで、腹部にアマゾンキックを炸裂させ、内臓器官を粉砕。再生能力も追いつかないほどの致命的なダメージを負ったイソギンチャク獣人は、身体から血を吹き出し絶命した。
そして、イソギンチャク獣人の死とともに人食い人間にされた人間たちも元に戻った。
イサムは父親が元に戻り、喜びの涙を流す。
こうして人食い人間大作戦は阻止されたが、ゼロ大帝は既に次の作戦を進めていた。

再生能力を持つ強敵のイソギンチャク獣人だが、大切断による両腕切断から、再生する間もなく叩き込まれたアマゾンキックで再生能力を上回るダメージを負い撃破された。
再生を上回るほどのスピードの連撃と、再生能力が追いつかないほどのダメージを兼ね備えたアマゾンライダーの攻撃には、さすがのイソギンチャク獣人も耐えられなかったのだろう。

レギュラーであるまさひこが物わかりもよく、分別も付いている分、同年代のイサムの頑なさが、見ていてちょっと辛い。男手一つで自分を育ててくれた父親に感謝し、尊敬しているのは偉いし、そんな父親から魚の匂いがするだの、人間ではないだの言われれば憤慨するのもそれは当然だ。
しかし、父親が人食い人間の本性を現してなお、これは何かの間違いだと言い張り、あろうことか自分を助けようとしたまさひこに怒る現実の見えていなさは、ある意味リアルではあるが、自分も命の危機に陥っているのに八つ当たり気味に怒られるまさひこがちょっと気の毒ではある。

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