「仮面ライダーアマゾン」第22話「インカ人形 大東京全滅の日!?」感想

2024年5月23日木曜日

仮面ライダーアマゾン 東映特撮YoutubeOfficial

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あらすじ

古代インカ帝国が生み出した、世界に二つとない恐怖の毒ガス、「インカリヤ」。
耳かき一杯ほどの大きさですら一つの村を全滅させる猛毒が、今ガランダー帝国の手に渡った。
そして、インカリヤを秘めたインカ人形が日本に運び込まれる。東京全滅の日が迫る。

古代インカ帝国が生んだ怨念の猛毒 インカ人形争奪戦

今回のガランダー帝国が送り込む獣人は、モモンガの化身であるモモンガー獣人。
全身から白い殺人ガスを発生させ、人間の肉体を溶解し一瞬にして白骨にしてしまう能力を持つ。
さらに、モモンガの被膜の中にいくつもの爆弾を隠し持ち、空中を滑空しながら無数の爆弾による空爆を行い、ガランダー帝国の栄光のためなら死をも恐れぬ忠誠心も持つ強敵だ。

そしてゼロ大帝は、モモンガー獣人に古代インカ帝国が作り出した猛毒「インカリヤ」を拡散させることによって東京都民を全滅させる「東京大殺人作戦」を命令。
インカリヤとは、古代インカ帝国がスペイン軍に侵略を受けた際に開発したとされる猛毒で、空気に触れることで青酸ガスを発生させ、散布された一帯の大気を猛毒に変える性質を持つ。
その毒性は耳かき一杯ほどの分量ですら、村を一つ全滅させて余りあるほどの猛毒だ。

ガランダー帝国は既に南米のアマゾンからインカリヤが多量に含有したカプセルを入手しており、検疫を突破すべくインカ人形内部に隠して密かに日本に運び込ませていた。
だが、ガランダー帝国の運搬人は、偶然にも同じ飛行機で同じインカ人形を家族へのお土産に持ち帰っていた南信夫と接触、インカ人形を取り違えてしまう。
ゼロ大帝はモモンガー獣人に、インカリヤの入ったインカ人形の奪取を命ずるのだった。

山中で狩りをしていたハンターが、巨大なモモンガを猟銃で撃ち落とした。
川に落ちたモモンガを探すハンターの前に、モモンガー獣人が現れた。
ハンターが撃ち落としたのはモモンガー獣人だったのだ。
モモンガー獣人はその皮膜から殺人ガスを出し、ハンターの体を溶かして白骨にしてしまう。
モモンガー獣人は黒ジューシャによってゼロ大帝の元へ案内される。

ゼロ大帝は、モモンガー獣人に古代インカの猛毒、インカリヤを託す。
インカリヤの威力をテストするように命じられたモモンガー獣人は、奥山村を実験台にする。
インカリヤは空気に触れることで猛毒の青酸ガスを発生させ、わずか耳かき一杯ほどの分量でありながら、奥山村を全滅させる甚大な被害をもたらす。
そして、そのインカリヤが多量に入ったカプセルが、日本に運び込まれようとしていた。

ガランダー帝国の運搬人が、インカリヤ入りのカプセルが隠されたインカ人形を持ち来日した。
だが、運搬人は同じく南米のアマゾンから帰国し、娘の土産として同じインカ人形を持って帰国した南信夫とぶつかり、荷物がごちゃ混ぜになってしまう。
急いでインカ人形を回収した男の様子を不審げに見ていた信夫は、娘のマリコたちと再会。
さらに、友人のマリコの父親の帰国を祝うべく、まさひこがアマゾンを連れて現れた。
アマゾンは、信夫がマリコへの土産として持ち帰ったインカ人形を見ると、インカ人形には呪いがあるという言い伝えを思い出し、不吉な予感に襲われる。

マリコから、信夫が持ち帰ったのと同じインカ人形を持っていた男の話を聞いたアマゾンは、その男が乗り込んだ車を黒ジューシャが運転していることに気づき、急いで車の後を追う。
アマゾンの尾行に気づいた黒ジューシャは、ガランダーオートバイ部隊にジャングラーの迎撃を任せると、煙幕を張って逃亡。アマゾンが視界を奪われた隙に現れたガランダーオートバイ部隊が時間を稼いでいる間に、運搬人はガランダー帝国のアジトへ辿り着いてしまった。

インカリヤは、古代インカ帝国がスペインに侵攻され、滅亡寸前に陥った際に作り出した毒ガスだが、古代インカ帝国は結局インカリヤを使うことなくスペイン軍に滅ぼされていた。
ゼロ大帝は空気を一瞬にして青酸ガスに変えるインカリヤを東京上空から散布することで、東京の大気を猛毒にし、死の都へと変える「東京大殺人作戦」を目論んでいたのだ。

ゼロ大帝がインカ人形をあらためていると、突然激怒し始めた。
運搬人が運んできたインカ人形には、インカリヤ入りのカプセルなど入っていなかったのだ。
運搬人は、空港でぶつかった信夫が持っていたインカ人形と取り違えたことに気づき、ゼロ大帝に失敗を挽回する機会を懇願する。だが、非情のゼロ大帝が、東京大殺人作戦の要となるインカリヤ運搬という大任を失敗した運搬人を許すことなど当然あるはずがなかった。
ゼロ大帝はモモンガー獣人を呼び出し、インカリヤの入ったインカ人形の奪取を命ずる。
モモンガー獣人はその前に失敗した運搬人を処刑し、インカ人形奪取に出撃した。

インカ人形に興味津々のまさひこは、インカ人形を見せてもらうためマリコの家を尋ねるのにアマゾンを誘うが、ガランダー帝国が何やら暗躍していることを知ったアマゾンはその誘いを断る。
まさひこがマリコの家に向かい、アマゾンもコンドラーからロープを出してその場を去ると、密かにアマゾンの様子を監視していたモモンガー獣人が動き始めた。
モモンガー獣人はインカ人形の持ち主の家を探るためにアマゾンを監視しており、マリコの家にインカ人形があることをアマゾンとまさひこの会話から察知して、マリコの家に向かう。
だが、アマゾンはモモンガー獣人の監視に気づいており、モモンガー獣人を誘い出してガランダー帝国の目論見を知るためにあえてインカ人形の在り処を会話に出し、一旦姿を消していたのだ。
狙い通りにモモンガー獣人が姿を見せたことを確認したアマゾンは、モモンガー獣人の後を追う。

まさひこがマリコにインカ人形を見せてもらっていると、モモンガー獣人が現れた。
だがそこにアマゾンも現れる。アマゾンの大自然で育ち、近づく動物を本能で察知する野獣の本能を持つアマゾンには、モモンガー獣人の監視など通じなかった。
アマゾンはまさひこたちを逃がし、モモンガー獣人と対決。
アマゾンライダーとなってモモンガー獣人を追い詰めたアマゾンライダーは、モモンガー獣人がマリコの持つインカ人形を狙う目的を尋問する。自分はゼロ大帝に命じられただけで何も知らないとしらを切るモモンガー獣人に、アマゾンライダーは容赦なく首を絞める力を強めた。
ついに口を割ると言い出したモモンガー獣人だが、一瞬アマゾンライダーが首を絞める力を緩めた隙に脱出し、必ずインカ人形を奪取すると言い残して撤退した。

おやじさんたちも合流するが、何故マリコのインカ人形が狙われているのか、誰もわからない。
家族に危害が及ぶことを危惧した信夫は、ガランダー帝国のが狙うインカ人形を捨てようとするが、やけにインカ人形を気に入っていたマリコは人形を手放すことを拒む。
結局、マリコをアマゾンが護衛することになったが、そこにマリコ宛の小包が届く。
ガランダー帝国に狙われているにも関わらず、自分宛の荷物を無遠慮に開けようとしたマリコを静止したアマゾンは、小包の中から時計の音を聞き取り、時限爆弾が入っていることを看破。
急いで爆弾を持って外に飛び出し、現れたガランダーオートバイ部隊に爆弾を投げて始末する。

だが、この一連の爆弾騒動はモモンガー獣人の罠だった。
一瞬の隙を突かれ、黒ジューシャが放ったネットによって捕縛され、動きを封じられたアマゾンに、モモンガー獣人はマリコの家もろともインカ人形を爆破し、インカ人形内部のインカリヤを大気中に拡散させて東京を全滅させる計画の全貌を話す。
インカリヤの危険性を知っていたアマゾンを痛めつけたモモンガー獣人は、空中から爆弾を投下、空爆によってマリコの家を吹き飛ばし、インカリヤを待機中に拡散すべく飛び立った。
アマゾンはネットを抑えていた黒ジューシャたちを倒し、急いでモモンガー獣人を追う。

ガランダーの勝利を叫ぶモモンガー獣人を止めるべく、アマゾンはアマゾンライダーに変身。
モモンガー獣人の絨毯爆撃の衝撃がマリコたちを襲う中、なんとかマリコの家に辿り着いたアマゾンライダーは、コンドラーからロープを出し、投げ縄の要領でモモンガー獣人の身体を捉え、地上へ引きずり下ろす。ついにアマゾンライダーとモモンガー獣人の決戦が始まった。

その頃、まさひこは空爆の衝撃で床に落ちたインカ人形の内部から、インカリアが入ったカプセルを発見する。インカリヤの危険性など何も知らないおやじさんは、ガランダー帝国が狙うカプセルが災いのもとなのだと思い、燃やして処分してしまおうとする。
まさひこも同調し、二人はアマゾンライダーの静止も聞かずに、モモンガー獣人の空爆によって生じた炎の近くにカプセルを投げ込んでしまった。

モモンガー獣人はカプセルが燃えてインカリヤが大気中に拡散すればガランダー帝国の勝利だと確信し、インカリヤの猛毒を浴びれば自分も命がない中、死なば諸共の精神でカプセルが炎に飲み込まれるまでの時間を稼ぎ、インカリヤでアマゾンライダーを始末しようとする。
だが、アマゾンライダー怒りのアマゾンキックが炸裂し、モモンガー獣人は倒された。
間一髪、インカリヤのカプセルは無事だった。アマゾンライダーは、もう二度とインカリヤがガランダー帝国に利用されないように、深い地の底に埋めて封印することを決意。
インカリヤが失われ、マリコのインカ人形はもう二度と襲われなくなり、平和が戻った。

またしても東京を壊滅させる計画を失敗したゼロ大帝に、真の支配者はガランダー帝国の栄光と名誉にかけ、アマゾンと対決する時が来たことを通告する。
真の支配者の命を受け、ゼロ大帝はアマゾン抹殺に闘志を燃やす。
アマゾンとガランダー帝国の最終決戦の時が、刻一刻と近づいていた。

古代インカの秘宝であるギギの腕輪の力を持つアマゾンライダーに対し、ガランダー帝国は同じく古代インカ帝国が生んだ猛毒、インカリヤによる東京全滅を計画。古代インカが生んだ超テクノロジーをめぐる死闘が繰り広げられる、「仮面ライダーアマゾン」らしいエピソードだ。
インカリヤの危険性など知る由もなく、ガランダー帝国が狙うような危険なものなら燃やしてしまえば良いと思ったおやじさんによって、危うくインカリヤが拡散、東京全滅寸前の危機となり、インカリヤのカプセルが燃える前にモモンガー獣人を倒さなくてはならなくなるタイムリミットサスペンス展開に突入することで、最後まで手に汗握る展開となっている。

モモンガー獣人の忠誠心と強さは本物で、ゼロ大帝がインカリヤの奪回という重要任務を任せるに足る強豪獣人だ。人間を一瞬にして白骨にする毒ガス、空中を滑空して爆弾を投下する空爆能力。
そしてインカリヤさえ大気に拡散させてしまえばガランダー帝国の勝利と判断し、インカ人形そのもの奪取ではなくマリコの家の爆破によるインカリヤの拡散を目論む柔軟な思考や、インカリヤのカプセルが燃える寸前とあらば自らがインカリヤによって死に至ることを承知でアマゾンライダーを足止めし、インカリヤのカプセルが燃えるまでの時間を稼ぐガランダー帝国への忠誠心。
全てにおいてシリーズ終盤登場獣人に相応しい実力者だった。

そして、この東京大殺人作戦の失敗により、これまでゼロ大帝に寛大な態度を見せていた真の支配者もゼロ大帝を見限り、ゼロ大帝にアマゾンライダーとの直接対決を迫る。
いよいよ、ガランダー帝国との最終決戦の時が迫る…。

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