「仮面ライダーストロンガー」第13話「一ツ目タイタン!最後の逆襲!!」感想

2024年7月18日木曜日

仮面ライダーストロンガー 東映特撮YoutubeOfficial

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あらすじ

ブラックサタンのアジトに潜入した茂とユリ子の前に、死んだはずのユリ子の兄・守が現れた。
一方、タイタンは仮面ライダーストロンガーとの決戦を宣言。
さらなる強化手術を受け、3倍にパワーアップしたタイタンは、新たな武器を持ち立ちはだかる。

電気人間対電気人間!改造火の玉人間・一ツ目タイタン最後の挑戦!!

今回のブラックサタンの奇械人は、奇械人エレキイカ。
金属質のボディを持つがゆえに、改造電気人間であるストロンガーの前に圧倒的な劣勢を強いられてきた奇械人が、電気をもって電気を制するべく改造電気人間として生み出した奇械人だ。
右腕の触手を鞭として使う他、タックルの使う電波投げを凌駕するエレキ投げ、目を光らせて相手を気絶させるエレキクロスといった電気の力を使った多彩な技を使うことが出来る。
ストロンガーとの電気人間同士の対決は、互いの技が通じない互角の死闘となった。

これまで、ブラックサタンのアジトで改造手術を受けていたということしか素性が知れなかった岬ユリ子だが、今回、兄である守の存在が明かされる。
守もまた、ユリ子同様ブラックサタンに囚われていたが、心ある戦闘員がユリ子と共に旅をする城茂に、守が無事を知らせる手紙を手渡してきたことから、城茂とユリ子は守の救出を決意。
かつて、城茂がストロンガーへの改造手術を受けたブラックサタンのアジトがある悪魔山へ潜入することになる。だが、そこには奇械人エレキイカが待ち受けていた。
果たして、ユリ子は兄・守と再会することが出来るのだろうか。

一方、ストロンガーへの度重なる敗戦でついにブラックサタン大首領に見限られ始めたタイタンは、自らが体内に煮えたぎる8万度のマグマを持つ「改造火の玉人間」であることを明かすと、そのマグマの温度を3倍の24万度まで上昇させる改造手術を受けることを決意。
その手術は見事に成功し、マグマの温度を24万度までパワーアップさせたことで、ストロンガーの2倍のパワーを得た一ツ目タイタンは、ストロンガーのエレクトロファイヤーやエレクトロウォーターフォールすら通用せず、幾多の奇械人を粉砕した無敵のストロンガー電キックすら「キック返し」で受け止め、反撃する脅威のパワーを発揮し、ストロンガーを追い詰める。
この強敵に対し、ストロンガーはいかにして対抗するのだろうか…。

闇夜の工場に、不気味に光る目。それはブラックサタン戦闘員となり、城茂に襲いかかる。
そこに、一ツ目タイタンも現れ、変身する前に城茂を始末しようとするが、戦闘員程度では城茂を押さえることは出来ず、城茂はストロンガーに変身。
だが、突然闇夜より伸びてきた触手がストロンガーの足を絡め取る。
触手の主である奇械人エレキイカは触手を通して電流を流し、ストロンガーを苦しめ始めた。
自分と同じ電気の力を使う奇械人の出現。
ストロンガーは触手を通してエレクトロファイヤーを流し、奇械人エレキイカを撃退する。
一ツ目タイタンと戦おうとするストロンガーだが、一ツ目タイタンは「火の玉スカーフ」でスカーフを火の玉にして飛ばして攻撃し、ストロンガーの注意が逸れた隙に逃亡した。

すると、突然ブラックサタン戦闘員の一人がストロンガーの足を取り、声をかけてきた。
戦闘員はタックルの兄からの手紙を預かり、それを渡そうとしていたのだという。
手紙には、ユリ子の兄である守が、ユリ子を追って悪魔山のブラックサタンのアジトに潜入したものの、発見されて逃げられずにいるのだと書かれていた。
翌朝、ユリ子はテントローのハンドルに手紙がくくりつけられているのを見つける。
手紙の主は城茂で、兄を連れてくるので悪魔山の麓で待つようにと書かれていた。

城茂は、守を救出するべく悪魔山にあるブラックサタンのアジトへ潜入を始めていた。
悪魔山のアジトは、城茂がかつて改造手術を受けた奇械人改造室があった。
一方、兄が生きていることを知ったユリ子は、城茂の忠告も聞かずに悪魔山へ向かう。
しかし、その様子はブラックサタンに把握されていた。

ブラックサタンのアジトでは、タイタンがストロンガーへの呪詛を唱え続けていた。
そして、タイタンは奇械人エレキイカをストロンガー打倒へ向かわせる。
奇械人エレキイカは水中を通って悪魔山へ向かい、いつの間にやらタックルを捕らえていた。
ストロンガーもそこに駆けつけ、エレクトロファイヤーで奇械人エレキイカや戦闘員を蹴散らし、タックルを救出し、悪魔山の死神岩方面へ逃亡を図る。
だがそれも、ブラックサタンの罠でしかない。タイタンは特捜隊を出動させる。

そこに、ブラックサタン大首領の声が響き、タイタンに覚悟のほどを問いかける。
失敗すれば死しかないと最終宣告を行う大首領に、一ツ目タイタンは自分が改造火の玉人間であり、体の中は8万度の熱を持つマグマで煮えたぎっていると叫ぶ。
大首領は、その熱を利用するように告げ、一ツ目タイタンは強化改造手術によってマグマの熱を3倍の24万度まで上げ、ストロンガーに死を覚悟の決戦を挑む決意を語る。
強化改造手術は成功し、一ツ目タイタンの目がこれまで以上に強い光を放った。

海岸付近に脱出した城茂とユリ子は、山狩りを行うブラックサタン特捜隊が太鼓を叩く音を聞く。
兄の無事を確かめるべく独断専行したばかりに、誰にも知られず潜入する作戦が失敗に終わったことを謝罪するユリ子に、城茂はユリ子らしくもないと励ますのだった。
だが、この戦いはただ敵を倒すだけではなく、守を助けなければならない戦いである。

特捜隊から逃れようとした城茂とユリ子だが、城茂は足をトラバサミに取られ、転倒する。
そこにブラックサタン戦闘員の銃撃の雨が振り、さらに戦闘員は槍を持って襲いかかってきた。
ユリ子はブラックサタン戦闘員を蹴散らすため、電波人間タックルに変身。
しかしそこに、奇械人エレキイカが現れた。タックルは電波投げを繰り出すが、奇械人エレキイカに電波投げは通じず、タックルは逆に奇械人エレキイカのエレキ投げを食らってしまう。
足を取られ動けない城茂は、それでもブラックサタン戦闘員から槍を奪って奮戦する。

奇械人エレキイカは、目を光らせエレキクロスを繰り出し、タックルの変身を解除させ気絶させる。ユリ子を戦闘員に連行させた奇械人エレキイカは、次は城茂に襲いかかった。
だが、城茂は槍を使って奇械人エレキイカの頭部に傷を負わせ、奇械人エレキイカが放電攻撃で反撃してきたのを利用し、その威力でトラバサミを破壊して脱出。ストロンガーに変身する。

「変身…ストロンガー!天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ。悪を倒せと俺を呼ぶ。俺は正義の戦士、仮面ライダーストロンガー!」
ストロンガーは名乗りを上げ、奇械人エレキイカと対決。
高圧電流を伴う打撃で奇械人エレキイカにダメージを与え、さらにユリ子を連行する戦闘員を蹴散らし、海中に逃亡。それを追ってきた奇械人エレキイカに、水中エレクトロファイヤーを炸裂させ、なんとか追跡から逃れることに成功した。

別ルートからブラックサタンのアジトに潜入した城茂とユリ子は、奇械人の亡骸が安置された奇械人の墓場に辿り着く。すると、ブラックサタン戦闘員が何者かを追跡する物音が聞こえてきた。
城茂とユリ子は、奇械人の墓場に逃れてきた男に、味方である声を掛ける。
奇械人ワニーダの死骸に隠れて戦闘員をやり過ごした一行。
ユリ子は、その男が自分の兄・守であることに気づくのだった。

涙の再会を果たした岬兄妹。城茂は彼女たちを先導し、アジトから脱出する。
だが、アジト周囲の海水は既に毒に汚染されており、脱出は不可能かに見えた。
そこに、怪紳士タイタンが現れ、城茂に交渉を持ちかける。
タイタンは、自分が大首領に取りなすことを条件に、城茂たちにブラックサタンに与するように要求してきた。城茂は、自分はブラックサタンを倒すために改造人間になったのだと拒絶する。
だがタイタンは、城茂やユリ子はもともとブラックサタンの改造人間である以上、ブラックサタンへの攻撃をやめるように要求。そのためならいくらでも金を出すとまで言い始めた。
タイタンは、大首領にストロンガーを倒すという無理難題の命令をされ、ストロンガーを倒せなければ死刑にまで追い込まれている以上、お互いの平和と利益のために手を組もうと続ける。
もちろん、そんなことなど城茂の知ったことではない。
決然と拒絶する城茂を前に、タイタンは一ツ目タイタンへと変身し、高熱攻撃を仕掛けた!

ユリ子と守を逃がそうとした城茂だが、一ツ目タイタンは高熱攻撃で守を襲う。
交渉決裂とばかりに、姿を消した一ツ目タイタン。
一方、ユリ子は、何故かよくわからないが海岸でおにぎりを食べていたおやじさんと合流。
重症を追った守を病院に連れて行くようにおやじさんに頼むと、城茂を助けに向かった。
しかたなく、守を背負って歩いていくおやじさん。
だが、ふと振り返ると、守の顔は奇械人エレキイカになっていた。
驚き、二度見したおやじさんだが、今度は守の顔に戻っている。
歳のせいで目がおかしくなったのか…と、なんだかすっかり老け込んだ事を言うおやじさんがもう一度だけ確認しようと振り返ると、その顔はやはり奇械人エレキイカだった。

慌てて守を振り払ったおやじさん。そこに、城茂と合流したユリ子が駆けつける。
おやじさんは、守が奇械人であると訴えるが、ユリ子は眼の前の守が本物だと信じて疑わない。
だが、城茂も守の顔を見て何かに気づき、守の正体が奇械人エレキイカであると看破する。
守の顔には、先程の戦闘で城茂が戦闘員から奪った槍を使い奇械人エレキイカの額に負わせた傷がついていたのだ。城茂は守の正体を暴くべく、ストロンガーに変身する。

ストロンガーに変身した城茂。
何故か、「仮面ライダーV3」の「不死身の男」のインストが流れる選曲が盛り上げる。
守は、奇械人エレキイカの正体を現してユリ子を捕らえる。
そして、奇械人エレキイカは守についての真実を話し始める。
「岬守は捕らえられて、改造手術の途中で死んだ!全くだらしのない男だった…裏切りタックル!お前も死ね!」
兄が死んでいたことにショックを受けるユリ子に、奇械人エレキイカは至近距離でエレキクロスを発射。ユリ子は目を潰されてしまう。だが、おやじさんが奇械人エレキイカの背後から飛びかかり、ユリ子を救出。ストロンガーは奇械人エレキイカとの戦いに挑む。

家族の情愛を利用した卑劣な策略を巡らせた一ツ目タイタンに、ストロンガーの怒りが爆発。
そこに、これまでのスーツ姿から一転、革ジャケット姿に弾帯を装備した戦闘的なスタイルとなり、最終決戦装備を身に着けた一ツ目タイタンが現れた。
「作戦に汚いも綺麗もあるか!俺はお前を倒すことに命をかけている!騙す奴が利口で、騙される奴が馬鹿なんだ!」
キュアドリームに「自分でやっといて、なんで人のせいにするの!? 騙す方が悪いに決まってるじゃない!」と、真っ向から一喝されそうな悪人の理論で開き直る一ツ目タイタン。
そんな一ツ目タイタンの指令で、奇械人エレキイカがストロンガーに襲いかかる。
奇械人エレキイカのエレキムチの電流攻撃は、同じ改造電気人間であるストロンガーに有効打にはならないものの、ストロンガーのエレクトロファイヤーも、奇械人エレキイカにはそこまでの効果を見せず、互いに有効なダメージを与えられない二人の改造電気人間。
同じ改造電気人間同士の戦いは、決定打を欠く泥試合の様相を呈していた。

ストロンガーは奇械人エレキイカもろとも海中へダイブし、水中戦を展開。
だが、奇械人エレキイカは頭部を開き、煙幕「エレキスモーク」でストロンガーの視力を奪う。
互いに地上へ戻り、いつ終わるとも知れぬ戦いを繰り広げる二人の改造電気人間。
だが、ストロンガーと奇械人エレキイカが組み合ったところに、一ツ目タイタンは砲撃を命令。
一ツ目タイタンは最初から奇械人エレキイカを捨て駒にする作戦を立てており、奇械人エレキイカもろとも、動きを封じられているストロンガーに砲撃を浴びせかける。
奇械人エレキイカは一ツ目タイタンへの呪詛を叫びながら絶命した。

だが、ストロンガーはそんな砲撃の中からも生きていた。
ついに、ストロンガーと一ツ目タイタンの最後の戦いが幕を開ける。
一ツ目タイタンは目を光らせ、高熱を発生させてストロンガーを攻める。
さらに、火の玉スカーフや「タイタン破壊銃」がストロンガーを痛めつける。
ストロンガーは、エレクトロファイヤーやエレクトロウォーターフォールといった電気技を次々に繰り出すが、パワーアップした一ツ目タイタンには通じない。
ストロンガーは切り札のストロンガー電キックで勝負を決しようとするが、一ツ目タイタンは「キック返し」でそれを受け止めると、ストロンガーの足を掴んで振り回し、地面に叩きつけた。
「俺の力では、タイタンには勝てないのか…!」
「今頃気がついたか。タイタンのパワーは24万度。貴様の2倍だ!タイタンパンチ!」

圧倒的なパワーを誇る一ツ目タイタン。
だがそこに、高波が押し寄せた。一ツ目タイタンは慌てて海水を避ける。
それを見たストロンガーは、高熱を持つ一ツ目タイタンが、冷たい水に弱いことを看破。
一瞬の隙をつき、一ツ目タイタンを海中へ投げ飛ばす。
海中に落ちた一ツ目タイタンは、急速な体温低下に肉体が耐えられず、全身から火花を吹き出し苦しみながら爆発。ここに、ブラックサタン大幹部、一ツ目タイタンは敗れた。

ユリ子は、兄・守の墓を作ると、墓前にその冥福を祈った。
だがその頃、タイタンが敗れた戦場に謎の声が響き、トランプのカードが戦場に現れた。
タイタンに代わるブラックサタンの大幹部は、既に城茂たちを狙っているのである…。

奇械人エレキイカの正体を暴くためにストロンガーが変身したシーンでは「仮面ライダーV3」の挿入歌である「不死身の男」のインストが、ストロンガーが一ツ目タイタンとの最終決戦に挑む場面では「仮面ライダー」の「ショッカー追撃」(ETERNAL EDITION 仮面ライダーより曲名引用)の「M-71」が選曲され、印象的なシーンを歴代の名劇伴が盛り上げる、大幹部との決着に相応しい豪華なエピソード。シリーズを通して菊池俊輔氏が劇伴を担当したからこその選曲だ。

これまで、改造電気人間であるストロンガーに対し、金属のボディを持つ奇械人は相性が非情に悪く、多彩な電気技で一方的に蹂躙される事態になっていた。
そこで今回の奇械人エレキイカは、ストロンガーと同じく電気の技を使う改造電気人間として完成することで、ストロンガーを倒すには及ばなかったものの、ストロンガーも電気技の効き目が薄く決め手を欠く、泥試合に持ち込むことには成功している。
また、相棒であるタックルも、兄の死という事実を突きつけることで動揺させ無力化しており、これまでの奇械人の中ではかなりの強豪だった。
ここまでの強豪怪人を、ストロンガーを足止めして砲撃で倒すための捨て石にしかしなかったのは、明らかに一ツ目タイタンのミスだろう…。

これまでの8万度の熱を持つマグマを3倍の24万度に強化することで、ストロンガーの2倍のパワーを得ることに成功した一ツ目タイタン。
これまで、奇械人を木端微塵に爆散させてきたエレクトロウォーターフォールや、ストロンガー電キックが通用しない描写は、これまでの話でストロンガーが豪快な無敵ぶりを見せつけてきただけにインパクトが大きく、大幹部に相応しい強さを見せつけている。
その強さがあまりにも圧倒的だっただけに、ストロンガーに海中に投げ落とされただけで爆散してしまうのはちょっとあっさりした散り際な気もするが、おそらく、超高温から低温に体温が変動したことで、その温度差に肉体を構成する金属が耐えられなかったのだろう。
低温から高温への変化という違いはあるが、「闘将ダイモス」のフリーザーストームからファイヤーブリザードの温度差で超弾性金属を劣化させたのと同じ理屈、なのだと思う。

こうして、死闘の果てに一ツ目タイタンを打ち破ったストロンガー。
だが、未だブラックサタンは健在であり、彼を狙う新たなる刺客も、すぐそこまで迫っている。
城茂と岬ユリ子のブラックサタンを追うさすらいの旅は、ここに新たなる局面を迎える。

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