「仮面ライダーストロンガー」第22話「12時00分 ライダー死刑!?」感想

2024年8月19日月曜日

仮面ライダーストロンガー 東映特撮YoutubeOfficial

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あらすじ

宿敵である茂を倒すべく、30倍にパワーアップしたタイタン。
彼は立花藤兵衛とユリ子を人質にして城茂を誘き出そうとたくらむ。
城茂は仮面ライダーストロンガーに変身し、2人を助けるため処刑の丘へと向かう。

百目タイタン脅威のパワーアップ!迫るストロンガー処刑の時!

今回のブラックサタンの奇械人は毛虫の奇械人である奇械人ケムンガ。
瞬間移動や左手の毒針、口から吐き出す粘着性の糸を武器にして戦う奇械人で、その糸を固めることで恐ろしく頑丈な繭を作り出し、敵を繭の中に封じ込めて窒息させることも出来る。
また、敵の体に卵を産み付け、卵から孵化した幼虫から糸を吐かせることで敵の動きを鈍らせることも出来る多芸な奇械人だ。そして、その本領は繭を経て変態する能力にある。

前回、ブラックサタン大首領の前で恥をかかされた百目タイタンは、ストロンガーとジェネラルシャドウに味あわされた屈辱を晴らすべく、以前一ツ目タイタンとしての最終決戦時に3倍にパワーアップしたように、今度は30倍という異様な倍率のパワーアップを実行。
ブラックサタン大首領も、決死の覚悟でパワーアップを遂げた百目タイタンの忠誠心を大いに喜び、雇われ根性のジェネラルシャドウに負けない活躍をするように命ずる。
だが、ストロンガーを倒すこと以上に、自ら招き入れたはずのジェネラルシャドウに吠え面をかかせることを第一に命ずるブラックサタン大首領は、もはや戦う相手を見誤っていた。

そして、百目タイタンはかつて奇械人エレキイカを捨て駒にしたように、奇械人ケムンガをも捨て駒にしてストロンガー抹殺の手柄を上げようとする。
卑劣な手段で戦うことしか出来ない百目タイタンは、ストロンガーと堂々と渡り合える実力を持つジェネラルシャドウに、格の違いを見せつけられていることに未だに気づけずにいた。

山中の道路を、白装束の男たちがオートバイに乗って疾走する。
彼らが向かっていた先には、火柱が立っていた。そこにタイタンの声が響く。
「行け!死の使いたちよ…行け!」
死の使いたちは火柱と共に姿を消す。
同じ頃、カブトローを飛ばしていた城茂は、不穏な気配を察知する。
カブトローのミラーに百目タイタンの顔が映り込んだかと思うと、先程の死の使いが現れた。
城茂は敢然と、死の使いへ向けてカブトローを走らせる。
だが、死の使いたちは忽然と姿を消した。

死の使いを探す城茂は、オートバイのタイヤの跡や水面に浮かぶ百目タイタンの顔を追って死の使いを追跡する。敵の狙いが読めずにいた城茂の前に、ジェネラルシャドウが現れた。
「どうした城茂?だいぶしつこく、付け狙われているようだな」
「何?」
「待て。今お前と勝負するのはやめておこう。どうやら、タイタンも必死のようだ。今度ばかりはお前も危ないぞ…どうだ?自分の運命を占ってみては?」
「笑わせるな、タイタンなどにやられる俺じゃない!」
「ま、それでもいいが…命だけは大事にしろ。お前を倒すのはこのジェネラルシャドウだ。それを忘れんようにな…トランプフェイド!」
城茂はタイタンの挑戦を予言し去っていくジェネラルシャドウに、不吉なものを感じる。

その頃、ブラックサタンのアジトでは、百目タイタンが強化手術を受けていた。
かつて、一ツ目タイタンだった時代に体内のマグマを3倍の温度に強化したように、百目タイタンはストロンガー抹殺に命をかけるべく、30倍ものパワーアップをする。
ブラックサタン大首領も、その忠誠心に大満足していた。
「タイタンよ。ワシが信頼しているのはお前一人だ。期待を裏切るな」
「はっ。私はこの作戦に命をかけるつもりで、30倍のパワーアップをしたところです」
「それでこそブラックサタン直属の大幹部だ。雇われ根性のシャドウとは比べ物にならんな!」
生え抜きである百目タイタンへの寵愛と、雇われ幹部のジェネラルシャドウへの嫌悪感を、隠すつもりもなくなったブラックサタン大首領は、劇的なパワーアップをした百目タイタンの忠誠心を称賛する。ブラックサタンは身内の信奉だけで固められた組織であることを露呈するのだった。
兎にも角にも、オートデリンガーのダイダロス比の威力と同等の、あまりにも景気のいい30倍という倍率でパワーアップを遂げた百目タイタンは、ストロンガー抹殺を大首領に誓う。

その頃、おやじさんはカツサンドとバナナを食べて一休みして、ユリ子に呑気さを窘められていた。すると、突然暗雲が立ち込め、落雷が起こる。
咄嗟に近くにある民家に逃げ込もうとしたユリ子とおやじさんだが、民家の付近の空間が不気味に揺らめく。不審なものを感じるユリ子だが、雷を怖がるおやじさんに圧され民家に入るのだった。
だが、民家の中は蜘蛛の巣だらけで荒れ果てていた。
そして、民家の奥には不気味な、生暖かい虫の卵があった。
その卵へ向け雷が落ち、卵が割れる。中から出てきたのは、奇械人ケムンガだった。

奇械人ケムンガはユリ子とおやじさんに襲いかかる。
ユリ子はタックルに変身し、おやじさんも勇敢に奇械人ケムンガに立ち向かうが、戦力の差は歴然だった。タックルの電波投げも奇械人ケムンガには何度やっても通じない。
タックルは奇械人ケムンガが口から吐く糸に絡め取られ、絶体絶命の危機に陥る。
だがそこに、窓を突き破って城茂が助けに現れた!

城茂はブラックサタン戦闘員を蹴散らし、ストロンガーに変身。
「変身…ストロンガー!天が呼ぶ!地が呼ぶ!人が呼ぶ!悪を倒せと俺を呼ぶ!俺は正義の戦士、仮面ライダーストロンガー!」
戦闘員を倒したストロンガーは、一気呵成に奇械人ケムンガを攻撃。
ストロンガーの電タッチが炸裂するが、奇械人ケムンガには通じない。
「俺は不死身のケムンガだ!電気など感じるものか!」
糸を吐いて反撃する奇械人ケムンガに、ストロンガーは接近戦を挑んで攻め立てる。
だが、奇械人ケムンガは一瞬の隙をつき姿を消して逃げ出した。

城茂は民家に戻るが、そこにユリ子とおやじさんの姿はない。
ユリ子たちを探そうとする城茂の前に、ジェネラルシャドウが再び現れた。
「トランプ占いはどうかね…それっ」
「ダイヤのQとジョーカー…そうか、ユリ子とおやじさんか!貴様、二人を何処へやった!」
「お前が誘き出された隙に、タイタンが攫っていった」
「なんだと!?二人は何処だ!言えっ!」
「それを教えてやるほど、お人好しではない…」
タイタンの陰謀について情報を与え、ジェネラルシャドウは再び姿を消してしまう。

その頃、ブラックサタンのアジトでは、ユリ子とおやじさんが奇械人ケムンガの糸に絡め取られ、宙吊りにされて捕まっていた。タイタンはブラックサタンに逆らった落とし前をつけさせるため、奇械人ケムンガに二人を殴打させる。
「生意気にもブラックサタンに逆らった罰だ!もっと苦しむがいい!」
人質を確保しほくそ笑むタイタンの前に、ジェネラルシャドウが現れた。
「作戦はうまく運んでいるようだな」
「余計なお世話だ…何が言いたいんだ」
「別に。だが、問題はこれからだな」
「貴様…まさか邪魔する気では!」
「邪魔はせん。する必要もない。だが、これだけは教えよう。城茂は奴の独特の能力で、もうこの方角を嗅ぎつけたぞ…。礼はいらん」
警告とも、忠告とも取れる言葉を残し、ジェネラルシャドウは姿を消した。
タイタンはブラックサタンオートバイ部隊、死の使いたちを発進させる。

ブラックサタンオートバイ部隊の挑戦に、城茂はストロンガーに変身。
タイタンは気絶しているユリ子とおやじさんを人質にしてストロンガーを倒すため、二人を運び出す。だが、おやじさんは既に意識を取り戻しており、ブラックサタンのトラックに載せられた中、手枷を切断してトラックから脱出する。久々におやじさんの頼れるところが見られて嬉しい。
だが、おやじさんの脱出も、百目タイタンは既に見通していた。

ストロンガーは山道を抜けてきたおやじさんと合流する。
ストロンガーは、ユリ子はまだ捕まったままであることと、ブラックサタンがユリ子を処刑するという話を聞き、おやじさんの傷を顧み、自分だけでユリ子を助けに行こうとする。
だが、おやじさんはユリ子が処刑されそうになっているのはユリ子を助けられなかった自分の責任だと言い、強情に一緒にユリ子を助けに行こうとする。
根負けしたストロンガーは、おやじさんと共にユリ子を助けに向かった。

ブラックサタンの処刑場で、ユリ子の処刑の時が迫る。
処刑場に接近したところで、ストロンガーはおやじさんの指示を無視し山道を突っ走る。
高台から処刑場の様子を見る偵察を行ったのだ。
処刑場の周りにはブラックサタンバズーカ部隊が待機しており、ストロンガー砲撃準備が整っていた。警備の様子を確認したストロンガーは、ついに処刑場へ突っ込む。
ブラックサタンバズーカ部隊を蹴散らし、カブトローが走る。
爆煙が上がる中、疾走するカブトロー。ついに、ストロンガーはタイタンと対峙した。

だが、タイタンの合図を受けたおやじさんが突然ストロンガーの腕を取り、身動きを封じた。
処刑場には、本物のおやじさんが今まさに十字架にかけられようとしていた。
山道でストロンガーと合流したおやじさんは、奇械人ケムンガの変装だったのだ。
タイタンの狡猾な罠で、処刑場に誘い込まれたストロンガーを、奇械人ケムンガは痛めつける。
直接対決ではストロンガーに分があり、奇械人ケムンガを昏倒させたストロンガー。
そこに、タイタンが百目タイタンとなって挑戦してきた。

百目タイタンは、目玉を火の玉にして投げるファイヤーボールでストロンガーを攻撃。
ストロンガーが弾き飛ばした流れ弾に当たったブラックサタン戦闘員が、30倍の威力で吹き飛ばされる。ストロンガーはストロンガー電キックで一気に決着をつけようとする。
だが、百目タイタンの「キック返し」が炸裂し、ストロンガーは弾き飛ばされた。
そこに奇械人ケムンガが襲いかかるが、ストロンガーは電パンチで反撃。
ストロンガーが先に奇械人ケムンガにとどめを刺そうとしたその時、突然、ストロンガーの体内で何かが蠢き始めた。奇械人ケムンガは戦いの中でストロンガーの体内に卵を産み付け、孵化した幼虫が体内で糸を吐き、ストロンガーの身体機能を鈍らせているのだ。

動きが鈍ったストロンガーを抱きかかえた奇械人ケムンガは、ストロンガーを巻き込んだまま、糸を吐き続け巨大な繭を作り始める。やがて、ストロンガーは巨大な繭の中へ消えた。
ストロンガーの身動きを完全に封じ、勝利を確信する百目タイタン。
奇械人ケムンガの繭は頑丈で、ストロンガーにすら破る事は出来ないのだ。
怪紳士に戻ったタイタンは、ついにストロンガーとタックルの処刑を宣言する。
「さて、これよりまず反逆者の第一、ライダーストロンガーの処刑を行う。岬ユリ子。次はお前だ。そして協力者の立花藤兵衛だ!よく見ておけ!」

ブラックサタン戦闘員は、ストロンガーの入った奇械人ケムンガの繭を、超エネルギー爆弾の設置されている地点へ運ぶ。タイタンは、ストロンガー抹殺のために奇械人ケムンガを捨て駒にして、ストロンガーを繭ごと超エネルギー爆弾で木端微塵に吹き飛ばそうというのだ。
どこまでも卑劣なタイタンによって、ついに超エネルギー爆弾の導火線に火が点けられる。
ついに、ストロンガー最期の時か。
百目タイタン必死の攻撃。その謀に陥り、繭の中に閉じ込められた仮面ライダーストロンガー!
死ぬな、ストロンガー!ストロンガーの死は、世界の終わりなのだ!!

百目タイタン最後の策略は、おやじさんの偽物でストロンガーを油断させることだった。
最後の最後まで卑劣な策略に頼るその生き様は、いっそ潔い。
かつてストロンガーと互角に戦った奇械人エレキイカを捨て駒にした性質も変わっておらず、奇械人ケムンガもろともストロンガーの入った繭を爆弾で吹き飛ばそうとする、味方を平然と捨て駒にすることを厭わない悪逆非道は、悪の大幹部としてかえって魅力的だ。

ジェネラルシャドウも百目タイタン最後の作戦ということもあってか、その行く末を静観するにとどまっており、むしろタイタンに助言すらしている。
一方でタイタンの方は、ブラックサタン大首領に雇われ根性のシャドウに負けるなという激励を受けたことでシャドウへの敵視をますます強め、シャドウの実力を利用してストロンガーを抹殺するという戦略を選ぶことはついになかった。
タイタンが生え抜きの大幹部であるがゆえに信頼が置けると思い込み、自ら呼び寄せたジェネラルシャドウを雇われ根性だと異様なほどに罵倒するブラックサタン大首領の采配によって、ブラックサタンは二人の大幹部によるストロンガー抹殺という最善手をついに打てなかったのだ。
ジェネラルシャドウを内なる敵だと考えてしまったブラックサタン大首領の身内びいきと、百目タイタンの目先の功名争いへの拘りが、ブラックサタンの命運を左右することになる…。

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