「仮面ライダーストロンガー」第29話「魔女怪人ケイト 血ののろい!」感想

2024年9月16日月曜日

仮面ライダーストロンガー 東映特撮YoutubeOfficial

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あらすじ

魔女怪人・ドクターケイトの魔力により、子供たちが次々と花にされてしまう。
そして、城茂にも真っ赤な花のお化けが迫る。
その頭の花から吹き出る毒ガスで、仮面ライダーストロンガーの体が痺れてしまう。

赤い妖花・ドクターケイトの強襲!改造魔人たちの内紛に勝機を見出せ!

前回、苦闘の果てになんとかデルザー軍団の改造魔人の一人、荒ワシ師団長を倒した城茂。
だが、執拗にストロンガーを襲う鋼鉄参謀の追撃はなおも続き、その鋼鉄のボディに有効打を与える方法は、その糸口すら掴めていない。このままでは城茂に勝機はなかった。
だが、鋼鉄参謀唯一の弱点は、城茂にとって予想外の方面からもたらされることになる。
それは、自らがストロンガーを抹殺せんとする改造魔人・ドクターケイトからだった。

今回よりストロンガーに挑戦する改造魔人・ドクターケイトは、花アルラウネの子孫であり、東ドイツに潜在する毒殺部隊の長でもある、魔女の血を引く毒花の化身。
その全身全てが猛毒であり、毒液や毒ガスを放つことで標的を確実に死に至らしめる。
さらに、ストロンガー抹殺にあたっては、子供たちを巨大な花(ケイトウ)に変えてしまい、その血液から生成した毒を使ってストロンガーの暗殺を目論んでいる。
そして、このドクターケイトが生成した毒こそが、鋼鉄参謀唯一の弱点なのだ。

奸智に長けた残酷な性格であるドクターケイトは、ストロンガーを追い詰める鋼鉄参謀に罠を仕掛け、城茂に自らの毒こそが鋼鉄参謀唯一の弱点であるという情報をもたらす。
自らがデルザー軍団の指揮権を得るために邪魔な鋼鉄参謀を抹殺し、あわよくばストロンガーをも鋼鉄参謀と相打ちに持ち込むことで、自らがストロンガー抹殺の手柄を得んとするドクターケイトの陰謀が、今密かにストロンガーに迫りつつある。
果たしてストロンガーは、手負いの鋼鉄参謀を倒し、危機を脱することが出来るのか…。

城茂は、恐るべきデルザー軍団の改造魔人・荒ワシ師団長を、ようやくの思いで倒した。
そして今、第二の強敵・鋼鉄参謀を求めて、奇厳山を探し歩いていたのである。
そして、そんな城茂の行く手には、不気味な赤い花が咲いていた…。
その頃、キャンプに来ていた子供たちから、突然数名子供たちが行方不明になったという話を聞いたおやじさんは、共に奇厳山周囲を捜索している途中、城茂と遭遇。
城茂も加わり、行方不明の子供たちを探すことになった。

探しても探しても見つからないことに半ば諦めを見せていた少年を励ましていた城茂は、行方不明担った子供たち農地の一人が持っていたというハンカチが落ちていたのを発見。
おやじさんたちが、付近を懸命に捜索していると何処からか、行方不明になった子供たちが助けを求める声が聞こえてきた。声のする方向へ向かうと、そこにはいくつもの赤い花が咲いていた。
そして、その花からは、行方不明になった子供たちの、助けを求める声が聞こえてくる。
それは、子供の汚れのない血を用いてストロンガー殺しの猛毒を作ろうと目論んでいた、デルザー軍団の改造魔人・ドクターケイトの仕業だった。

姿を現したドクターケイトはおやじさんたちに襲いかかり、子供たちを庇ったキャンプの引率の先生が花に変えられてしまう。おやじさんの手で逃げ延びた少年は親父さんたちの声を聞きつけた城茂と合流する。だが、先生たちが変えられた赤いケイトウの花は何処かへ消えてしまった。
城茂は先生たちを捜索に向かうが、その様子を、陰からドクターケイトが監視していた。

そして、城茂の前についにドクターケイトが姿を現す。
「城茂!覚悟おし!」
「何?俺の名を知ってるとは…さてはデルザー!」
「いかにも!アタシはデルザー軍団の改造魔人・ドクターケイト!」
ドクターケイトは杖から毒液を噴射。毒液を浴びた城茂のジャケットは炎上する。
少年を避難させた城茂は、ドクターケイトと一騎打ちに。
「見たか!アタシのこの身体は毒の塊!この身体に触れたものは何でも腐るのさ!」
ドクターケイトは配下の戦闘員を呼び出し、城茂を取り囲む。
そこに、先程の少年が舞い戻り、花にされた先生や仲間の仇とばかりに石を投げつけて戦闘員と戦った。とはいえ、デルザー軍団相手では流石に危険すぎる。
城茂が逃げるように促すと、少年は戦闘員を殴り飛ばし逃げていった。
いくらなんでも強すぎる。

ドクターケイト配下の戦闘員は、ケイトウの花形の仮面を付けている。
ドクターケイト自身もケイトウの花を模した顔なので、お揃いのファッションだ。
城茂はストロンガーに変身し、ドクターケイトに戦いを挑む。
ストロンガーは電チョップで戦闘員を排除し、ドクターケイトの杖を躱していく。
毒液を防御したストロンガーを相手に、ドクターケイトはマントを脱ぎ、ストロンガーの身体をマントで包み、身動きを取れなくする早業でストロンガーを無力化してしまった。
ドクターケイトがマントの上からストロンガーにナイフを突き刺すものの、ストロンガーは咄嗟に拾っていたドクターケイトの杖でナイフの凶刃を防いでいた。

一進一退の攻防が続く中、ドクターケイトは杖を呼び戻し、攻勢をかける。
ストロンガーはドクターケイトの顔面にパンチやチョップを叩き込み、真っ二つに裂こうとするが、その攻撃は通用せず、ドクターケイトの顔面は即座に再生してしまった。
「お前の力はそれだけか…そんなことで、このケイト様に挑戦しようとは、おこがましいわ!」
攻撃が通じないストロンガーはストロンガー電キックで勝負をつけようとする。
だが、ストロンガー電キックが顔面に直撃したドクターケイトは、頭部を胴体と分離させると、まるでダメージを受けていない様子を見せ、頭部を毒花へと変化させる。
毒花は猛毒のケイトガスを噴射し、毒液は防いだストロンガーですら、全ての筋肉の動きを止めてしまうというケイトガスによって体が痺れ始めてしまった。

ドクターケイトは再び改造魔人態となると、地面へ向けて杖から毒液を噴射。
すると、地面が溶解し、ストロンガーは地下のアジトへと落とされてしまった。
体が痺れて動けないストロンガーを、ドクターケイトは棺に入れてアジトへ運ぼうとする。
だが、その様子は、鋼鉄参謀が自身のアジトのモニターでモニタリングしていた。

ストロンガーの入った棺を自身のアジトへ運び入れたドクターケイトは、デルザー軍団の本陣への通信で、自分こそがストロンガーを抹殺したとジェネラルシャドウに宣言していた。
「ストロンガーはこのアタシが殺した…御覧下さい!ジェネラルシャドウ!」
「何?ストロンガーが棺の中だと?」
「疑いですか?確かな証拠を見せてあげる!棺を開けろ!」
だが、開いた棺は空っぽだった。
ストロンガーは、ドクターケイトのアジトが地下にあることを利用し、電気エネルギーで地熱を吸収することで既にケイトガスから回復、棺を脱出していたのだ。
追い込まれたドクターケイトは、捕らえていた子供たちを出現させ、人質にする。
このままでは、子供たちを助けることは出来ない。
だがそこに、意外な乱入者が現れた。鋼鉄参謀だ。

「スティール!そうはいかんぞ、ドクターケイト!子供たちは俺が預かった!」
鋼鉄参謀は鉄格子を降ろしてストロンガーの行く手を阻み、子供たちを連行させる。
「ストロンガー!よおく聞け!子供たちの命が惜しかったら、俺と戦うのだ!」
鋼鉄参謀に挑戦状を叩きつけられたストロンガー。そこに、ジェネラルシャドウの声が響く。
「ストロンガー。もう一度だけ忠告しておく。ドクターケイト、鋼鉄参謀だけがお前の相手ではないぞ。まだまだデルザー軍団の持ち駒は続くのだ…」

その頃、ストロンガーに助けられた少年の案内で、ユリ子とおやじさんは城茂を探していた。
一方、城茂は鋼鉄参謀の呼び出しに応じ、指定された首無塚へ向かう。
そこに襲いかかってきた鋼鉄参謀配下の戦闘員は再び鎖で城茂の身体を縛り、その身体を拘束するが、城茂も鎖を逆用して戦闘員を排除。そこに、鋼鉄参謀が現れた。
巨大鉄球を振り回す鋼鉄参謀の猛威に、城茂もストロンガーに変身する。
「変…身…!ストロンガー!」

鋼鉄参謀とストロンガーの戦いが始まった。
足に鉄球が直撃し、転倒したストロンガーを、鋼鉄参謀はボディプレスで追撃。
鋼鉄参謀の重い一撃が、ストロンガーに大ダメージを与えていく。
だが、鋼鉄参謀がトドメとして放った、巨大鉄球の一撃をストロンガーは回避。
その攻撃の反動でダメージを負い転倒した鋼鉄参謀の隙を見逃さず、ストロンガーは反転ブリーカーを仕掛け鋼鉄参謀の頭部を大地に強打させる。
だが、これほどまでのダメージを負ってもなお、鋼鉄参謀は倒れない。

鋼鉄参謀は気合を込め、渾身の突撃を敢行した。だが、ストロンガーはそれを回避。
鋼鉄参謀が突撃の勢いのままに突っ込んだ先には、ドクターケイトの赤い花が咲いていた。
赤い花から噴出したケイトガスを吸った鋼鉄参謀は、激しく苦しみ始める。
それは、ストロンガー抹殺の手柄を奪われた、ドクターケイトの執念深い罠だった。
ストロンガーのあらゆる攻撃が通じず、自身の攻撃の誤爆を誘うことでしか有効打を与えることが出来なかった未曾有の強敵・鋼鉄参謀。
その唯一の弱点は、本来仲間であるはずの改造魔人・ドクターケイトの毒ガスだったのである。
鋼鉄参謀の弱点を掴んだストロンガーは、そこに勝機を見出す。
一方、ケイトガスで苦しみ姿を消した鋼鉄参謀を、ドクターケイトは陰から嘲笑っていた。
「ケヒヒヒ…ざまあみろ鋼鉄参謀め。これでストロンガーに弱点が知られてしまった!おかげで邪魔者が一人減ったわけよ…!」

鋼鉄参謀を探していたストロンガーに、先程の少年が声をかけてきた。
鋼鉄参謀配下の戦闘員がおやじさんのジープを襲い、おやじさんとユリ子を連れ去ったのだ。
ストロンガーはおやじさんのジープを追跡する。
ジープが停車した先で、ユリ子とおやじさんを探すストロンガー。
しかしそこには、鋼鉄参謀の地獄の罠が待ち受けていた。

地下牢に捕らわれていた子供たちやおやじさん、ユリ子を発見したストロンガー。
子供たちをユリ子に任せようとしたストロンガーの前に、鋼鉄参謀が現れる。
その様子からは、先程のケイトガスで弱った素振りは見られなかった。
鋼鉄参謀は不死身なのか?ストロンガーと鋼鉄参謀、5度目の戦いが始まった。
ストロンガーは鋼鉄参謀の巨大鉄球を躱し、鋼鉄参謀に組み付く。
だが、ストロンガー渾身のキックやチョップも、やはり鋼鉄参謀に通じない。

ストロンガーは一瞬の隙をつき、武器の巨大鉄球を奪って投げつけ、鋼鉄参謀に直撃させた。
さしもの鋼鉄参謀も、自分の武器の威力の前には苦しい様子を見せる。
いつ果てるともなく続く死闘を、陰からドクターケイトが見ていた。
「ケケケ…戦え…戦って、ふたりとも死んでおしまい…!」
ドクターケイトは再び赤い妖花となって戦場に現れる。
ストロンガーはそれを見逃さず、ケイトの毒花を利用しようとする。
だが、ケイトの毒花は突然消えてしまった。

ケイトの毒花を探すストロンガーは、湖の近くでそれを見つける。
そして、毒花を湖へと叩き込んだ。たちまち、毒花からはケイトガスが噴出する。
ストロンガーは、向かってくる鋼鉄参謀を、ケイトガスが漂う湖へと叩き込んだ。
ケイトガスによって鋼鉄参謀の鋼鉄の身体は錆付き、右腕の自由を封じられる。
それでもなお、ストロンガー抹殺の執念で向かってくる鋼鉄参謀。
ストロンガーは、鋼鉄参謀を空中へ投げ飛ばすと、背後からストロンガー電キックを叩き込み、ついに鋼鉄参謀を打ち破ることに成功するのだった。

ストロンガーは改めて鋼鉄参謀のアジトの地下牢から子供たちを開放した。
かくてストロンガーは、強敵・鋼鉄参謀を倒した。
だが、その行く手には、デルザーの改造魔人が次々に待っているのだ。
負けるな!ストロンガー!

3話に渡って暴れまわり、デルザー軍団の改造魔人の持つ圧倒的な力と未曾有の脅威を、ストロンガーのみならず視聴者へ鮮烈な印象とともに植え付けた鋼鉄参謀がついに倒れた。
しかし、ストロンガー自身の攻撃はついにほぼ通用せず、戦い慣れしているストロンガーがなんとか相手の攻撃の勢いを逆用する返し技を仕掛けることでなんとか多少のダメージを与えられる程度だったという規格外のタフネスとパワーは、絶望感を感じさせるものだった。
デルザー軍団の改造魔人が、ブラックサタンの奇械人とは文字通り桁違いの最強怪人であることを鮮烈に印象付けたその脅威は、今の目で見てもなお圧巻である。

荒ワシ師団長、そしてドクターケイトとの内紛がなければ、ストロンガーは鋼鉄参謀に手も足も出ないまま倒されていたことは想像に難くなく、あれほど奇械人に対して無敵だったストロンガーの力が全く通用せず、敵の内輪揉めに乗じるしか勝機がなかった絶望感は、この後に待ち受けているストロンガー大改造による反撃のカタルシスを引き立てる最高のスパイスとして機能している。

この回では、自らの邪魔をした者を執念深く狙い、確実に抹殺するドクターケイトの恐ろしさも演出されており、次回における決着編で、ストロンガー抹殺を邪魔したタックルを執念深く抹殺しようと付け狙う、女戦士同士の因縁が生まれる伏線にもなっている。
そしてその因縁が、次回において「仮面ライダーストロンガー」最大の悲劇をもたらす…。

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