「仮面ライダーストロンガー」第33話「ストロンガー 満月に死す!?」感想

2024年9月30日月曜日

仮面ライダーストロンガー 東映特撮YoutubeOfficial

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あらすじ

満月の夜に子供の命を捧げると、体内のプラズマエネルギーが最高潮に達する狼長官。
そして、それを阻止せんとする仮面ライダーストロンガー。
いよいよ訪れた満月の夜、彼らによる死闘が繰り広げられる。

死を呼ぶ満月の儀式 炸裂!最強技・超電稲妻キック!

前回、ジェネラルシャドウへの叛心を見透かされた狼長官。
ジェネラルシャドウは狼長官をストロンガーにぶつけ、両者の共倒れを狙う。
しかし、ストロンガー抹殺にさえ成功すれば、デルザー軍団の指揮権を握ることは可能だ。
そこで狼長官は、先祖の狼男の肖像画に祈りを捧げ、必勝の策を先祖に尋ねる。
その祈りに応えた狼男の霊は、一族に通じる「満月の誓い」という儀式を授ける。
それは、満月の夜に子供の血を先祖の霊に捧げることで、体内のプラズマエネルギーを最大限に高め不滅の肉体と化し、「満月プラズマ光線」を放つ無敵体へと変貌する儀式だった。
かくして、狼長官は子供たちを誘拐し、満月の夜に「満月の誓い」を実行しようとする。
儀式に成功し、プラズマエネルギーを高め無敵体と化した狼長官の力は、超電子ダイナモを起動させチャージアップしたストロンガーすらも凌駕してしまうのだ。

さらに、ジェネラルシャドウの招聘に応え地上に現れた7人の改造魔人の最後の一人、フランケンシュタインの怪物の子孫である隊長ブランクも、ストロンガー抹殺へ向けて行動を開始した。
フランケンシュタインの怪物より受け継いだ強靭な肉体を鎧で包んだ頑強なる力と、ナイフを射出する改造ライフル銃を用いた射撃の名手である難敵である。
頭脳こそ他の改造魔人に劣るが、そのタフネスは改造魔人に相応しい実力だ。
果たして、ストロンガーは隊長ブランクの襲撃を躱し、満月の夜、体内のプラズマエネルギーを高めて強化された狼長官に対して勝機を掴むことが出来るのか…。

ストロンガーや岩石男爵を利用し、ジェネラルシャドウへの反逆を目論んだものの、見事に失敗した狼長官は、先祖である狼男の肖像画に託宣を願っていた。
すると、その願いに応じるように、狼男の肖像画から声が響いてくる。
満月の夜に子供の命を捧げれば、狼長官の体内のプラズマエネルギーは最高潮に達し、ジェネラルシャドウはおろか、ストロンガーすら倒せる力を手にすることが出来るというのだ。
ちょうど今日は満月。狼長官は子供を攫い、儀式を行うことを決心する。

そのころ、デルザー軍団のアジトでは、ジェネラルシャドウがカード占いをしていた。
なんとか狼長官にストロンガーを倒させるいい手を考えていたジェネラルシャドウは、戦闘員から狼長官が行動を開始した報告を受け、自らの狙い通りに事が運んでいることにほくそ笑む。

学校から下校していた子供たちが、突然暗闇に包まれ、狼長官配下の戦闘員に拉致された。
公園で遊んでいた子供たちも、砂場に隠されていたトラバサミに捕まり、同じく戦闘員に拉致されてしまう。城茂はそんな怪しい気配を感じ、狼岳の麓にある田舎町へと来ていた。
城茂はそこで、主なきおやじさんのジープを発見する。だが、おやじさんの姿は何処にもない。
ジープのミラーに下げられていた犬のマスコットの目が、怪しく光っていた。

その頃、歯医者ではたくさんの子供たちが治療の順番を待っていた。
治療室ではおやじさんが虫歯の治療を受けており、妙に時間が長くかかっている。
すると、治療室が突然暗闇に包まれた。
おやじさんを治療していた歯科医は狼長官の変装で、おやじさんは罠に嵌ってしまったのだ。
歯医者の順番を待っていた子供たちを守って戦闘員に立ち向かうおやじさんだが、狼長官の攻撃を受けてしまう。しかしそこに、異変を察知した城茂が現れた。

城茂はおやじさんに子供たちの避難誘導を任せ、狼長官に立ち向かう。
執拗に子供たちを追う戦闘員を倒すべく、城茂はストロンガーに変身。
それでもなお、続々現れる戦闘員をダブルキックで倒すストロンガー。
そこに狼長官も現れ、ストロンガーとの直接対決に挑む。
格闘戦では互角の力を持ち、一進一退の攻防を繰り広げるストロンガーと狼長官。
だが、徐々に追い詰められた狼長官は、歯型爆弾をストロンガーに投げつけ攻撃するものの、爆弾を避けながら接近したストロンガーの電パンチが炸裂する。

狼長官は満月プラズマ光線を放つものの、その光線は体内のプラズマエネルギー不足で十分な威力を発揮することは出来ず、ストロンガーにダメージを与えられない。
不利を悟った狼長官は、今夜の満月にストロンガーを抹殺するという予告とともに撤退した。
そこにおやじさんが合流した。おやじさんによれば、狼長官は子供たちだけを狙っているという。
ストロンガーは、狼長官が満月の夜に子供たちを集めて何をするつもりか訝しむのだった。

狼長官は捕らえた子供たちを縛り上げ、満月に捧げる生贄にしようとしていた。
恐怖に慄く子供たちに、生贄とされる運命を語る狼長官。
一方、城茂とおやじさんも懸命に狼長官や攫われた子供たちを捜索するが、手がかりはない。
さらに、その様子は狼長官配下の戦闘員に監視されていた。
おやじさんは狼長官配下の戦闘員に襲われ、捕らわれてしまう。
おやじさんの悲鳴を聞きつけた城茂も罠に嵌り、地割れに飲み込まれてしまった。
地底へ向かい落下する中で、城茂はストロンガーに変身する。
しかし、落下した先は、透明な壁に囲まれたカプセル状の牢獄だった。
罠に嵌ったストロンガーに、狼長官は催眠ガスを噴射。
満月の夜の儀式が完成するまで、ストロンガーの体を麻痺させて動きを封じてしまう。

「地獄へ行く前に、天国の夢でも見るが良い…!」
ストロンガーの動きを封じ、高笑いする狼長官。
だがそこに、デルザー軍団7人の改造魔人最後の1人である、隊長ブランクが現れる。
隊長ブランクもまた、ストロンガーを倒すことでデルザー軍団の指揮権を得ることを狙っていた。
「ストロンガー!俺が殺す!」
「何?なるほど…だがブランク。お前、まさか眠っている敵を殺すほど卑怯じゃあるまい。そんなことをしてみろ。お前の先祖のフランケンシュタイン様が泣くぞ」
「フランケンシュタイン様が…」
「さあ、お前ほどの実力があればストロンガーなどいつでも倒せる。あちらで、勝利の盃でも交わそうではないか…」
狼男とフランケンシュタインの怪物。怪物の名門ともいえるユニバーサル映画のユニバーサル・モンスターズの有名モンスターたちの子孫同士、先祖の名を出して隊長ブランクを説得する狼長官。
だが、隊長ブランクは、結局狼長官を信用せずにストロンガーが目を覚ますまで監視することにする。狼長官も、自分に無断でストロンガーを倒せば容赦しないと宣告するのだった。

捕らえたおやじさんに、狼長官は子供たちを攫った理由を告げる。
「そろそろ日が沈む頃だ。日が沈み、月が昇ると、いよいよ我々狼族の世界になる」
恐怖に慄く子供たちを、懸命に励ますおやじさん。
その頃、隊長ブランクは結局自分の手で確実にストロンガーを抹殺すべく、名門の誇りなどといった名誉をかなぐり捨て、気絶したストロンガーを抹殺することに決めていた。
「ストロンガー、俺が殺す。誰にも殺させない!カプセルを上げろ!」
配下の戦闘員に銃を構えさせ、ストロンガーを蜂の巣にしようとする隊長ブランク。
隊長ブランク配下の戦闘員は顔に縫合痕のある、隊長ブランクの先祖だというフランケンシュタインの怪物をイメージした仮面を付けているのが特徴だ。

「あの日が山の彼方に消えれば、お前たちは死ぬのだ!」
狼長官の儀式が実行される満月の夜が迫る中、隊長ブランクもついに発砲の指示を出す。
だが、戦闘員たちが発砲した瞬間、ストロンガーは瞬時に姿を消し、包囲を脱出。
さらに超電子ダイナモを発動させ、チャージアップ・ストロンガーとなった。
チャージアップ・ストロンガーの前には、隊長ブランクの銃から放たれるナイフも通用しない。
「お前がフランケンシュタインの血を引く隊長ブランクか!」
「いかにも!俺がブランクだ!」
「その割にはあまり利口じゃないな!こんな催眠ガスがパワーアップした俺に通じると思うか!」
超電子ダイナモを搭載しパワーアップしたストロンガーは、チャージアップ前の能力も向上しており、ブラックサタンとの戦いで見せた、理屈抜きの無敵ぶりも戻ってきた。
強烈な連続パンチで隊長ブランクを退けたチャージアップ・ストロンガーは、おやじさんと子供たちを救出するために狼長官の下へと向かうのだった。

ついに、空に満月が浮かび上がる。
「今こそその時が来た!我が偉大なる狼男様…この若き命を、我がエネルギーとしたまえ…!」
狼長官の儀式が進行する中、ストロンガーも闇夜を駆ける。
「プラズマエネルギーは我が身体に満ちた…狼男様!今こそこの子供たちを生贄に…!」
おやじさんは子供たちを庇い、自らを犠牲にしようとするが、先祖の狼男との「満月の誓い」を完遂しようとする狼長官は子供たちへと迫っていく。だがそこに、ストロンガーが現れた!

「俺は正義の戦士…仮面ライダーストロンガー!もう逃さんぞ…狼長官!」
ストロンガーは戦闘員を蹴散らし、おやじさんを救出。子どもたちの避難を任せ、「満月の誓い」を完遂するために子供の命を狼男に捧げようとする狼長官の前に立ち塞がる。
ついにストロンガーと狼長官の最終決戦が始まった。
しかし、満月の夜、プラズマエネルギーが高まった狼長官の力は、先程戦った時とは別次元に強化されていた。ストロンガーのエレクトロファイヤーも、全く効果を見せない。
「見たかストロンガー!満月の夜の、俺の強さを!」
ストロンガーはストロンガー電キックを決めるが、跳ね返されてしまう。

「死ねぃ!プラズマ光線!」
最大限に高まったプラズマエネルギーによって放たれた満月プラズマ光線は、昼間の戦いで放たれたものとは別物だった。ストロンガーの身体は火のように燃え、高熱がストロンガーを蝕む。
「どうだストロンガー、プラズマ光線の威力は!これで子供を殺して満月に捧げれば、俺の力は最高に達する!そうすればお前などは、跡形もなく消えてしまう!」
狼長官が戦闘員が捕らえた少女へと迫る中、ストロンガーは超電子ダイナモを起動。
チャージアップ・ストロンガーとなったストロンガーは、超電スクリューキックを炸裂させる。

超電スクリューキックで狼長官を怯ませたチャージアップ・ストロンガーは、少女を救出。
狼長官は歯型爆弾を投げつけるが、ストロンガーは一気に接近し、超電三段キックを決める。
だが、プラズマエネルギーが高まった狼長官は、なおも健在だった。
その程度かお前の超電子力は!…ッ!?しまった!エネルギーが減ってくる!」
満月が雲に隠れると同時に、狼長官のプラズマエネルギーが弱まり始めた。
ストロンガーはその隙を見逃さず、超電子ダイナモの力を最大限に発揮する!
「超電、稲妻キック!!」
雷光とともに放たれた最強技・超電稲妻キックが炸裂!ついに、狼長官も倒された。

満月の夜の死闘は、ストロンガーの勝利に終わった。
その様子を陰から見ていた隊長ブランクは、ストロンガー抹殺へ意欲を燃やす。そして、カード占いで狼長官の死を知ったジェネラルシャドウも、口程にもない狼長官の最後を嘲笑うのだった。
狼長官は死んだ。だがストロンガーには、新たな強敵、隊長ブランクが待っているのだ。
果たして、ストロンガーの運命は!?

満月の夜にプラズマエネルギーを高めた狼長官と、超電子ダイナモの力でパワーアップしたチャージアップ・ストロンガーの激戦が迫力満点のエピソード。
昼間の戦いでは実力を発揮できなかった狼長官だが、月夜の晩ではそのプラズマエネルギーが高まり、ストロンガー相手に猛攻を仕掛ける圧倒的な力を見せている。
もし、子供の命が生贄に捧げられ、「満月の誓い」が完遂され狼長官のプラズマエネルギーが最高潮に達していればチャージアップ・ストロンガーすら敵わない無敵体へと変貌していたことは想像に難くなく、儀式が完了していない段階ですら、偶然、月が雲に隠れてプラズマエネルギーが減少していなければ超電子ダイナモの時間制限でストロンガーが自滅していた可能性すらある。
その力を最大限に発揮できるのは満月の夜のみとはいえ、恐るべき強敵だった。

今回、ジェネラルシャドウに招聘された7人の改造魔人最後の1人として行動を開始した隊長ブランクだが、力押しを得意とする点では鋼鉄参謀が、知性が足りないという点では岩石男爵がそれぞれキャラが立っていただけに、比較するとどうしてもキャラが薄い印象はある。
狼長官に、同じく名門の出なので意識を失っているストロンガーを殺そうとはしないはずだと言われても意に介すことなく、気絶したストロンガーを抹殺しようとする実利を求める性格はそれなりに味があるキャラ付けだが、結局他の改造魔人と違って主役になるエピソードがないまま退場したこともあり、どうにも印象が薄い改造魔人になってしまったフシはある。

狼長官を倒すべく、チャージアップ・ストロンガーの技が三連発で披露されるのが豪華な展開だ。超電スクリューキックは超電ドリルキックと違いがわかりにくいが、超電稲妻キックは最強技という設定だけあり、稲光とともにキックを叩き込む迫力の演出が格好良い。

こうして、ジェネラルシャドウが招聘した7人の改造魔人も残すは隊長ブランクのみになった。
それでも余裕の構えを崩さないジェネラルシャドウだが、パワーアップしたストロンガーの反撃に、徐々に劣勢になりつつある。だが、デルザー軍団がこのまま滅びるはずはない。
新たなる脅威が迫りつつある中、歴代の勇者たちもまた、日本へ帰還せんとしている。
正義と悪の終わりなき死闘に、ピリオドが打たれる日も近い。

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