「仮面ライダーストロンガー」第34話「ヘビ女の吸血地獄!」感想

2024年9月30日月曜日

仮面ライダーストロンガー 東映特撮YoutubeOfficial

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あらすじ

ジェネラルシャドウの招聘に応え、無数のヘビを巧みに操る、怪しいヘビ女が現れた。
その毒牙にかみつかれた藤兵衛と子供たちは、ヘビ人間になってしまう。
そして、その事件を追う仮面ライダーストロンガーの前にもヘビ地獄が待ち構えていた。

隊長ブランクの追跡を打ち破れ!炸裂、超電急降下パンチ!

ストロンガーを倒し世界を支配するべく、自分と同等の実力を持つ7人の改造魔人たちを魔の国から招聘してデルザー軍団を結成したジェネラルシャドウ。
確実にストロンガーを倒すべく、ストロンガーを倒した者が軍団の指揮権を握ることが出来るというゲームを仕掛けることで各自の功名心を煽り、改造魔人が次々にストロンガーを襲う状況を作り上げた状況を作り上げたジェネラルシャドウの思惑通り、改造魔人の絶望的な強さの前にストロンガーは幾度となく追い詰められ、タックルを失うほどに苦戦を強いられ続けた。

しかし、状況はジェネラルシャドウにとって、策士策に溺れるという言葉が相応しいものへと変わっていく。ストロンガー打倒を煽るために仕掛けた功名争いは、改造魔人たちがお互いに足を引っ張り合う内部分裂を引き起こし、結果としてストロンガーはその内部分裂に付け込み危機を脱出。
それでも、個々の改造魔人の実力がストロンガーを凌駕していれば、いつかはストロンガーを倒せていたはずだったが、ここでジェネラルシャドウにとって計算外の出来事が起きる。
ストロンガーが超電子ダイナモの移植手術によって超電子の力を手に入れ、チャージアップ・ストロンガーとなり改造魔人を正面から打ち破ることが出来る劇的なパワーアップを遂げたことだ。
結果として、超電子の力を手に入れたチャージアップ・ストロンガーによって一騎当千の強者だった改造魔人たちは次々に敗れ、7人の改造魔人は隊長ブランクを残すのみになってしまう。
そこで、ジェネラルシャドウは状況を打開すべく、魔の国から新たに自らの腹心を呼んだ。
それが、今回よりストロンガーに挑戦するヘビ女だ。

左腕の牙で猛毒を注入、電気エネルギーを吸収し、自らの鱗を貼り付けることで人間を意のままに操るヘビ人間に変えてしまうヘビ女は、ジェネラルシャドウに忠誠を誓う改造魔人。
策略にも優れ、ヘビ人間に変えた人間に、城茂の血を飲めば元の人間に戻れると嘘を吹き込んで城茂を襲わせ、無辜の人を傷つけられない城茂の抹殺を目論む。
さらに、城茂の前には前回の雪辱を果たさんとする隊長ブランクもその姿を現した。
果たして城茂は2人の改造魔人の挑戦を退け、ヘビ人間にされた人たちを救えるのか…。

状況はジェネラルシャドウにとって芳しいものではなかった。
ストロンガーは逆境を乗り越えつつあり、一騎当千の実力を持つはずの改造魔人たちは、同士討ちによって次々にその数を減らしていく。そこでジェネラルシャドウは、魔の国より新たに、信頼の置ける頼みになる者を呼び寄せることにした。
ジェネラルシャドウがカード占いでスペードのQを引くと同時に、ヘビ女が現れた。
「アタシをお呼びかい?ジェネラルシャドウ…!」
「おお、ヘビ女か…良く来てくれた。実は是非お前の力を借りたいことがあってな…」
「良いともさ…シャドウ様のためとあらば、どんなことでも!」
2人の改造魔人は乾杯する。ジェネラルシャドウとヘビ女の間のやりとりは、単なる上司と部下の関係を超えたようなただならぬ関係性を感じさせ、無二の信頼を感じさせる。

デルザー軍団を追って旅をする城茂の前に、泣いている少女が現れた。
少女が母親が病気だから助けてほしいと懇願し、城茂を自宅へと案内する。
自宅に通された城茂が目の当たりにしたのは、家の中をヘビが這う様子。
そして、肌が蛇の鱗のように変化した、ヘビ人間となった母親の姿だった。
そして、少女もヘビ人間となってしまう。
彼女たちはヘビ女に襲われてヘビ人間と変えられてしまい、ヘビ女に城茂の血を飲めば元の人間に戻れると吹き込まれたことで、城茂を襲おうとしていたのだ。
部屋の外に怪しい影を見つけた城茂は、ヘビ人間となった親子を振りほどき、その影を追う。

廃寺に辿り着いた城茂は、そこで蛇を見つける。
すると、潜んでいた隊長ブランク配下の戦闘員たちが襲撃してきた。
そして、隊長ブランクも現れ、城茂はストロンガーに変身。
戦闘員を次々に蹴散らしたストロンガーは、隊長ブランクにも果敢に攻撃。
電気ビームを隊長ブランクの持つ銃の銃身に放ち、隊長ブランクを感電させる。
ストロンガーの猛攻に追い詰められた隊長ブランクは自慢の怪力を発揮し、巨大な岩を投げつけ、ストロンガーがそれを受け止めているうちに撤退した。

親子の家に戻った城茂は、ヘビ人間となった親子の額に張り付いていた赤い鱗を剥がす。
すると、親子はみるみるうちに元の人間に戻った。
親子を救った城茂だが、ふと気づくと、家の軒先に停めていたカブトローがなくなっていた。
その頃、ジープを飛ばしていたおやじさんは、主なきカブトローを発見。
近くでスケッチをしていた子供たちに、城茂の行方を尋ねるが、子供たちが知る由もない。
すると、子供たちに向けて大量の蛇が向かってきた。
やがて、蛇は蛇女配下の戦闘員に姿を変え、子供たちを取り囲む。さらに、ヘビ女も現れた。
ヘビ女配下の円筒員は、緑色の鱗の仮面に、額の赤いワンポイントが特徴。
ヘビ人間にされた人間たちの特徴をそのまま引き継いだ仮面になっている。
ヘビ女はおやじさんと子供たちを捕らえ、拉致してしまった。

城茂はおやじさんが押して行ったカブトローを見つけ出したが、近くに襲われた子供たちが落とした画材道具が産卵しているのを見つけ、何かがあったことを察知。
城茂はさらに、その付近に子供たちが落とした靴や画材道具が落ちているのを見つけ、それを追っていくうちに、やがて岩場に不審な横穴を発見する。
ヘビ女のアジトに捕らわれた子供たちを励ますおやじさんだが、その前にヘビ女が現れた。
ヘビ女は子供たちに自分の目を見るように言うと、目を赤く発光点滅させ始めた。
それを見つめていたおやじさんや子供たちは、急速に意識を失っていく。

横穴の中に入った城茂は、おやじさんが助けを求める声を聞き、その声のする方に向かっておやじさんや子供たちが捕まった鉄格子を発見する。だがそこに、蛇が襲いかかってきた。
蛇はヘビ女配下の戦闘員に姿を変え、城茂を取り囲み襲撃する。
城茂はストロンガーに変身し、戦闘員を蹴散らし、鉄格子を破壊した。
だが、鉄格子の中のおやじさんや子供たちは、皆ヘビ人間にされてしまっていた。
先程の親子と同じように、おやじさんや子供たちが城茂の血を求めて襲いかかる。
だが、ストロンガーは冷静に皆を気絶させると、先程の親子と同じように皆の額の赤い鱗を剥がしてヘビ女の呪縛を解く。そして、ヘビ女を追うのだった。
おやじさんたちも意識を取り戻し、お互いの無事を喜び合うのだった。

岩山の中から出たストロンガーに、またしても蛇が襲いかかる。
そして、ヘビ女がその姿を現した。蛇はいくら払い除けても、その度に戦闘員に姿を変える。
そして、再び蛇となってストロンガーへしつこく向かってくるのだった。
戦闘員が足止めしているうちに、ヘビ女は撤退。それを追うストロンガーを瞬間移動で撹乱し、隙を見て水に飛び込むと、蛇へと化けて奇厳山へと続く川を下っていった。

ストロンガーはヘビ女が奇厳山に逃げたと察知し、カブトローで奇厳山へ向かう。
だがその前に、隊長ブランク配下の戦闘員たちが現れた。
戦闘員を素早く排除したストロンガーの前に、隊長ブランクがまたしても現れた。
隊長ブランクは巨大な岩を崖の上から投げつけ、ストロンガーがそれを受け止めると、岩が爆発。
大ダメージを負ったストロンガーに、隊長ブランクが襲いかかる。
怪力で投げ飛ばされたストロンガーは窮地に陥る。

隊長ブランクは突進攻撃を繰り出すが、ストロンガーはその勢いを逆用して隊長ブランクを投げ飛ばし、その隙をついて超電子ダイナモを起動。チャージアップ・ストロンガーに進化した。
隊長ブランクはナイフを弾丸とするライフルを持ち出し攻撃するが、チャージアップ・ストロンガーはそれを容易く受け止め、隊長ブランクへ向けて投げ返す。
ナイフが胸に刺さり怯んだ隊長ブランクに、チャージアップ・ストロンガーは超電急降下パンチを炸裂させ、強烈なパンチを受けた隊長ブランクは地面に陥没、大ダメージを負う。
そして、ストロンガーは隊長ブランクを上空高く投げ飛ばし、とどめを刺した。

隊長ブランクとの戦いを終えた城茂と、子供たちを家に送り届けたおやじさんは合流した。
城茂は、ヘビ女が逃げていった先にある奇厳山を見つめ、何か恐ろしいことが起こる不吉な予感に襲われていることを、おやじさんに吐露するのだった。
一方、奇厳山内のアジトでは、隊長ブランクも死に、招聘した7人の改造魔人が全滅したことで、流石のジェネラルシャドウも焦りを隠せずにいた。
だが、未だ腹心であるヘビ女は健在であり、ストロンガーへの本格的な挑戦を宣言する。
そして、ジェネラルシャドウはヘビ女に、デルザー軍団の手によって、この日本で世界中がひっくり返るほどの事件が始まることを告げ、世界が自分たちのものになる日も近いと乾杯する。
世界を我が物にせんとするジェネラルシャドウの野望も動き始めていた。

デルザー軍団は一体何を企んでいるのか、城茂が感じた不吉な予感は当たるのだろうか。
デルザー軍団対ストロンガーの戦いは、いよいよクライマックスに近づきつつある。

前回登場した隊長ブランクだが、ついに本格的に自分が主導するストロンガー抹殺作戦を行う暇もなく倒されてしまった。言ってしまえば次回から始まる「7人ライダー編」へ向け、デルザー軍団第1陣の改造魔人をこの回で全滅させる必要はあったわけだが、少々寂しい。
直接戦えば怪力無双でストロンガーを追い詰める実力はあっただけに、他の改造魔人の作戦のさなかにしか行動を起こせなかったのは残念だ。
前回の記事でも書いたが、怪力や頭脳に劣るといった特徴が被ったうえでよりキャラが立っている鋼鉄参謀や岩石男爵が既に登場していたことも、隊長ブランクの不運だろう。
デルザー軍団の改造魔人で最も影が薄い印象があるのもむべなるかな、という気はする。

また、今回はジェネラルシャドウとヘビ女の間のただならぬ雰囲気が秀逸なエピソードだった。
乾杯を交わし、世界支配へ向けた野望をふたりで語り合うシーンは、どこかアダルティな雰囲気。
ジェネラルシャドウへの忠誠を見せるヘビ女の挑戦が、ストロンガーを襲う。

そして、城茂もついに奇厳山にデルザー軍団の本拠地があることを察知した。
だが同時に、城茂は恐ろしいことが起きる不吉な予感に襲われてもいる。
果たして、城茂が感じた不吉な予感の正体は。
追い詰められたデルザー軍団が起こそうとしている、途方もない事件とは。
全ての謎が今、デルザー軍団のアジトがある奇厳山へと収束していき、世界各地から新たな改造魔人と歴戦の勇者が日本に集う。今、最終決戦の幕が上がろうとしている。

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