あらすじ
デルザー軍団の日本壊滅作戦によって、大都会が次から次へと炎に包まれていく。
そんななか、スペインから仮面ライダーXが、アマゾンから仮面ライダーアマゾンが日本へ帰還。
3人のライダーと、新たに日本にやってきた磁石団長とヨロイ騎士との戦いが始まる。
七つの海を越え、友のために!ライダーたちが集う!
V3の追跡から逃れたマシーン大元帥は、配下である2人の改造魔人を新たに招集。
スペインからはヨロイ騎士が。アマゾンからは磁石団長が日本へやってきた。
彼らは、ジェネラルシャドウの策謀で足の引っ張り合いを余儀なくされた第1陣のデルザー軍団とは異なり、マシーン大元帥の指揮下で連携した作戦を行うことを強みとする。
磁石団長がストロンガーを誘き寄せている間に、ヨロイ騎士が四日市のコンビナートを爆破する二方面作戦を行ったデルザー軍団によって、日本は炎に包まれるかに思えた。
だが、仮面ライダーは「ひとり」ではない。
スペインからヨロイ騎士を追って、GODと勇敢に戦った神敬介、仮面ライダーXが帰還。
そして、アマゾンからは磁石団長を追ってゲドンやガランダー帝国と戦ったアマゾンこと山本大介、仮面ライダーアマゾンが日本へと帰還した。
アマゾンは他の仮面ライダーと顔を合わせるのは初めてだったが、彼らは即座に心を通じ併せ、ヨロイ騎士を撃退。固い握手を交わし、共に悪と戦うことを誓う。
2人のライダーは、空港で飛行機を墜落させ大パニックを引き起こそうとしていた磁石団長とヨロイ騎士を追っていたストロンガーとも出会い、2人の改造魔人に協力して立ち向かうのだった。
今回より登場する磁石団長は、アマゾンで暗躍していた改造魔人。
マシーン大元帥の招聘に応じて日本に現れ、デルザー軍団第2陣として組織再編にやってきた。
マグネットパワーによって改造人間の内部メカを狂わせる能力を持ち、小型の磁石を射出して磁石を帯びさせることであらゆる物質をマグネットパワーで操ることが出来る。
「吸引マグネット」能力で金属類を吸引し、強力な磁力で炎上させる事が可能だ。
そして、もうひとりの改造魔人、ヨロイ騎士はスペインで活動していた改造魔人。
名前の通り、鎧を纏った騎士という出で立ちであり、その剣技で敵を圧倒する。
作戦妨害者の迎撃を主な任務にしており、磁石団長が作戦行動を行う護衛を担当する事が多い。
サーベルと短剣の長短二振りの剣を巧みに使いこなし、二振りの剣を交差させて放つ「高速熱線」の威力は決して侮れない強敵である。
ヨロイ騎士が行おうとしていたコンビナート炎上作戦を阻止されたマシーン大元帥は、続いて磁石団長に空港の飛行機を吸引マグネットで墜落させ、空港を大パニックに陥れようとする。
それを追って現れたストロンガー、X、アマゾンの3人のライダーは、結集してそれに立ち向かう。
果たして、3人ライダーは強力デルザー軍団を打ち破ることが出来るのか。
デルザー軍団の悪魔の使者、ヘビ女を倒したストロンガー。
だが、デルザー軍団の新たな改造魔人たちは、既に日本に上陸していたのである。
マシーン大元帥に続き、デルザー軍団のアジトに新たな改造魔人・磁石団長が現れる。
マシーン大元帥はヘビ女の死を悼んでいたジェネラルシャドウを叱責する。
「死を悼み、悲しんでいる時ではないぞ、シャドウ」
「ストロンガーごときに手こずりおって…見るに見かねて俺様が、はるはるアマゾンからやってきたというわけだ!」
磁石団長は、アマゾンで暗躍しており、マシーン大元帥の招聘に応じて日本に来訪したのだ。
「しかし大元帥!」
「見苦しいぞシャドウ!言い訳は聞かん!たった今から、デルザー軍団の指揮はワシが取る!」
マシーン大元帥は、7人の改造魔人が争ったデルザー軍団の指揮権を、自らが握ることを宣言。
「マシーン大元帥が、指揮官!?」
「不承知か?」
「ああいや、しかし、日本では私が…」
「バカタレが!お前が役に立たないから、こうして大元帥様が直々にお見えになっているのだ!」
ジェネラルシャドウは、不満を隠しきれないが、マシーン大元帥の力の程を知る以上、表立って逆らうことは出来なかった。今、デルザー軍団はマシーン大元帥のものになったのだ。
「いよいよ、日本総攻撃を開始する!デルザー軍団の手で、日本中を火の海で覆い尽くすのだ!」
マシーン大元帥は、まず四日市のコンビナートを、そして東京を火の海に変えようとしていた。
四日市には既に、マシーン大元帥配下の改造魔人、ヨロイ騎士が向かっていた。
ジェネラルシャドウはこの状況を挽回すべく、四日市へ向かいストロンガーを始末することで軍団の主導権を握ろうとするが、マシーン大元帥はストロンガーの動きを封じる策を立てていた。
マシーン大元帥は既に、配下の磁石団長にストロンガーの足止めを命じていたのである。
磁石団長は己の力を誇示すべく、マグネットパワーでアジトの燭台を引き寄せ、発火させる。
このマグネットパワーで、ストロンガーの内部メカを炎上させようというのだ。
子供たちを乗せた幼稚園バスの計器が狂い始め、何処へともなく暴走を始めた。
子供たちの鳴き声を聞きつけた城茂とおやじさんは、バスを追う。
バスは自然に引っ張られるように、何処かへ向かい直進を続けていた。
その進路の先には、巨大な池があり、このままでは子供たちを乗せたバスが水没する。
城茂は子供たちを救うべく、カブトローに乗ったままストロンガーに変身。
前回出会った風見志郎に、バイクに乗ったままの変身の極意を伝授してもらったのだろうか。
ストロンガーはバスの前に回り込み、池の中へ引き寄せられるバスを食い止める。
だが、バスを引き寄せる力はますます強まっていく。
そこに、バスを引き寄せている犯人、磁石団長が現れた。
磁石団長はマグネットパワーでバスをより強く引き寄せていく。
バスのフロントガラスの上には小型の磁石が設置されており、この磁石が磁石団長のマグネットパワーによって引き寄せられていたのだ。ストロンガーは小型磁石を排除。
子供たちの救助をおやじさんに任せ、磁石団長との戦いに挑む。
磁石団長は磁石型の杖を使い、「吸引マグネット」でバスを吸い寄せ、ストロンガーにぶつけようとする。間一髪、バスを躱したストロンガーは磁石団長を追い詰めたかに見えた。
だが、磁石団長はまたしても「吸引マグネット」を使い、ストロンガーの超合金製の身体を引き寄せる。身動きが取れないまま、身体を引き裂かれる痛みに襲われるストロンガー。
磁石団長はさらに、ミニ磁石を発射し、ストロンガーの体に貼り付かせる。
ミニ磁石の磁力によって、ストロンガーの内部メカの機能を狂わせようとしているのだ。
このままではストロンガーの内部メカは完全に機能を破壊されてしまう。
そこに、子供たちを避難させたおやじさんが駆けつけ、「磁力を変える」ようにアドバイスした。
そのアドバイスに、ストロンガーは久しく使っていなかった「電気マグネット」機能を思い出し、エレクトラーを起動させてマグネットパワーをチェンジする。
ストロンガーは自らの磁極を反転し、反発したミニ磁石は逆に磁石団長の体に貼り付く。
「磁石には+と+、-と-、同じ極では反発する力があるんだ!ところが磁石団長、磁石で出来ているお前の身体はそうはいかん!助かる道はただ一つ、お前の磁力を消すことだ!」
ストロンガーの策に嵌った磁石団長は、まんまとマグネットパワーをオフにする。
ストロンガーはその隙を見逃さず、磁石団長に電チョップを叩き込んだ。
ストロンガーがそのまま一気に磁石団長を倒そうとすると、ジェネラルシャドウが現れた。
「口ほどでもなかったな、磁石団長!お前の出番は終わった!」
ジェネラルシャドウは、ストロンガーに四日市のコンビナートを炎上させる計画を話し始めた。
「まんまと引っかかったな、ストロンガー。デルザー軍団の狙いは、お前を東京に釘付けにする作戦だ…」
「貴様…本当の狙いは何だ!」
「さしずめ、四日市のコンビナートなんかは、ちょうどいい場所だからな…そろそろ、攻撃の時間だ!今から駆けつけても間に合わん。全ては、灰になっているだろう…」
ストロンガーとおやじさんは、これまで功名争いを行い、足を引っ張り合っていたデルザー軍団が、連携の取れた陽動作戦を行い自分たちを出し抜いたことに戦慄する。
もはや、四日市コンビナートの大炎上は避けられないのか。
その頃、四日市のコンビナートでは、スペインから日本に来日したデルザー軍団の改造魔人、ヨロイ騎士が、配下の戦闘員に命じてコンビナート各所に火薬を仕掛けさせていた。
ヨロイ騎士配下の戦闘員は、ヨロイ騎士の顔に似た模様の仮面を付けているのが特徴だ。
「この石油コンビナートを爆破させ、四日市を火に包み、全てを灰にしてやる!」
だがそこに、それを阻む勇壮な声が響いた。
「そこまでだ!ヨロイ騎士!」
その声の主は、かつてGODを倒した、神敬介!
「どうせこんなことだろうと思って、スペインからお前を追ってきたんだ、ヨロイ騎士!」
マーキュリー回路搭載後の特徴である、自信に満ちた勝ち気な言葉が懐かしくも勇ましい。
「故国の日本を死に場所に選べるとは、お前も運のいい男だ!やれっ!」
「ライダー讃歌」のインストが流れる中、神敬介は戦闘員を排除。
向かってきたヨロイ騎士をいなしながら、次々に戦闘員を打ち倒していく。
そして、Xライダーに大変身。
ヨロイ騎士の剣技に対抗すべく、Xライダーも怒りのライドルスティックを引き抜く。
Xライダーがマーキュリー回路搭載後、最終回の例外的なライドル田楽刺し以外では使わなかったライドルを久々に使い、長物を振るう戦士同士の対決が始まった。
「仮面ライダーX」本編ではテコ入れの結果、初代ライダーの徒手空拳のファイトスタイルへの原点回帰が図られた結果オミットされたライドルを使った殺陣が客演にあたりフィーチャーされるのは、テコ入れでオミットされた番組開始当初の新機軸要素が、客演時は他のライダーとの差別化で改めてフィーチャーされる現象の最も最初期の出来事ではなかろうか…。
ヨロイ騎士はXライダーの隙を突き、サーベルと短剣を交差させ「高速熱線」を発射。
石油コンビナートは火の海となってしまう。
このまま、コンビナートの戦いはデルザー軍団の勝利に終わってしまうのか?
しかし、ヨロイ騎士が再び高速熱線を放とうとした瞬間、その剣先をロープで封じた男がいた。
その男こそ、アマゾンから帰国した、アマゾンこと山本大介。
強くて裸で凄いヤツもまた、友のために再びこの日本へやってきたのだ。
アマゾンはヨロイ騎士配下の戦闘員を排除し、再び怒りの咆哮を上げる。
体が変わる緑色、燃える怒りの赤い色。仮面ライダーアマゾンが降臨した。
初めて他のライダーと力を合わせるアマゾンライダーだが、仮面ライダーは皆兄弟である。
抜群のコンビネーションでヨロイ騎士を追い詰めるXライダーとアマゾンライダー。
メカニックライダーと野生の使者、対象的な2人だが、相性は抜群。
ここまで相反する属性を持つヒーローが同じ「仮面ライダー」という名を持ち並び立つことに、「仮面ライダーシリーズ」が持つ懐の深さを感じずにはいられない。
戦いの果て、Xライダーのキックが炸裂。ヨロイ騎士は撤退した。
勝利を収めたXライダーとアマゾンライダーは、固い握手を交わすのだった。
アジトに戻ったヨロイ騎士は、2人のライダーの妨害に怒り狂っていた。
磁石団長はそれをなだめる。ジェネラルシャドウはその様子を離れたところで見ていた。
「大元帥。次の作戦はいかなる術をお使いなさるつもりですかな?ひとつ、お手並み拝見といきたいですな…」
ジェネラルシャドウの挑発に、マシーン大元帥は、東京を火の海で舐め尽くす作戦を立案する。
その頃、四日市が無事だったことを知った城茂は、カブトローに磁気探知装置を取り付け、10km以内で磁石団長の放つ磁力を感知することを可能にしていた。
だが、既に磁石団長は次の行動を開始していた。
羽田空港付近で飛行する航空機をマグネットパワーで炎上、墜落させ、東京を火の海で舐め尽くそうというのである。磁石団長はマグネットパワーを増幅する装置に座り、マグネットパワーを極限まで高める。大地が揺れるほどの磁力の前に、航空機は爆発四散した。
磁石団長とヨロイ騎士は実権の成功を喜び合い、固い握手を交わす。
デルザー軍団の改造魔人たちもまた、結束を強めようとしていた。
おやじさんから、羽田空港付近の航空機が1時間の間に2機も墜落したと連絡を受けた城茂は、パイロットが磁力に引き寄せられったと話していた情報から、磁石団長の暗躍を感じ取る。
そして、磁石団長もついにマグネットパワーをフルに発揮し、ジェット燃料を満載したジャンボジェットを墜落させ、東京を火の海で包み、死の都に変えようとしていた。
磁力感知装置で強烈な磁力を感知した城茂はデルザー軍団のアジトに辿り着くが、そこに磁石団長の護衛として待機していたヨロイ騎士が立ち塞がる。
このままではジャンボジェットが墜落する。城茂はストロンガーに変身した。
「戦え!七人ライダー」のインストが流れる中、ストロンガーとヨロイ騎士の死闘が始まる。
そこに、Xライダーとアマゾンライダーも四日市から到着。
ヨロイ騎士を引き受け、ストロンガーを磁石団長の下へと向かわせた。
ストロンガーは磁石団長をマグネットパワー増幅装置から引き離すことに成功する。
インストだった「戦え!七人ライダー」が、Xライダーとアマゾンライダーのことを歌っている3番の歌入りへと変わり、いよいよ3人ライダーと強力デルザー軍団の死闘が始まった!
ストロンガーは磁石団長にストロンガー電キックを炸裂させ、吹き飛ばす。
そして、Xライダーとアマゾンライダーもヨロイ騎士を追い詰めていた。
現場に到着したおやじさんは、Xライダーとアマゾンライダーが帰還したことに驚く。
ヨロイ騎士はジャンプして高所に逃れ、「上がってこい!」と挑発する。
だが、Xライダーとアマゾンライダーはすぐさまそれを追って跳躍。
ヨロイ騎士よりも高所に着地し、ヨロイ騎士のプライドを木端微塵に打ち砕く。
ストロンガーは磁石団長を追い詰め、Xライダーとアマゾンライダーもヨロイ騎士を高所から投げ捨てる。Xライダーとアマゾンライダーの声に応え、ストロンガーは超電子ダイナモを起動。
チャージアップ・ストロンガーはジャイアントスイングから投げ捨てる超電ジェット投げで磁石団長を投げ飛ばすと、Xライダーとアマゾンライダーはヨロイ騎士をそれにぶつける。
大爆発が起き、2人の改造魔人は3人ライダーの連携技の前に倒されるのだった。
おやじさんは、Xライダーとアマゾンライダーにストロンガーを紹介する。
3人ライダーは固い握手を交わし、おやじさんは教え子たちの結束を笑顔で見つめるのだった。
だがそこに、磁石団長とヨロイ騎士の不気味な声が響いてきた。
「喜ぶのはまだ早いぞ…!」
「そう。我々は不死身だ。次に会う時は、お前たちの死ぬ時。楽しみに待っているんだな…」
ライダーX、アマゾンライダーと合流したストロンガーであった。
しかし、デルザー軍団の強敵が、一行を待ち構えているのである…。
今回より登場した磁石団長とヨロイ騎士は、実力的にはチャージアップしていないストロンガーのストロンガー電キックも通用し、単純な戦闘能力ではデルザー軍団第1陣の改造魔人には一歩も二歩も劣る印象を受けるが、軍団の指揮権を巡る功名争いの結果、足を引っ張り合っていた第1陣の改造魔人と比べ、連携した作戦行動を行うことが出来ることが最大の強み。
陽動作戦を行いストロンガーを釘付けにしている間、他の場所で破壊活動を行う「面」を制圧する作戦行動は「点」でしかないストロンガー一人では対処しきれず、Xライダーとアマゾンライダーが帰国していなければ四日市が壊滅していたことは想像に難くない。
また、チャージアップ・ストロンガーの超電子の技を食らっても完全に倒しきれない生命力の強さも脅威ではあり、何度倒してもしつこく現れる執念深さも特筆すべき点だろう。
神敬介、そしてアマゾンの帰還に合わせ、これまでインストは何度か使用されながらも、満を持して歌入りが使われた挿入歌「戦え!七人ライダー」の素晴らしさも印象に残るエピソードだ。
当初はインストで流れ始め、戦場にXライダーとアマゾンライダーが駆けつけると歌入りにスイッチする演出も素晴らしく、歴代ライダーの結集を最高に盛り上げてくれる。
こうして、神敬介とアマゾンが帰還し、日本に集まったライダーは4人になった。
だが、デルザー軍団の改造魔人も戦力を増強し、その団結力を高めている。
その中で、孤立を深めていくジェネラルシャドウはいかように動くのか。
そしてストロンガーは、混迷を深めていく戦いを制することが出来るのか…。