「仮面ライダー (新) (スカイライダー)」第8話「ムカデンジンの罠！謎の手術室」感想

ネオショッカーの改造手術が失敗し、抹殺される直前に脱走した青年・進藤誠。

彼は某銀行の村上頭取に、ネオショッカーが襲撃を企てていることを告げる。

その夜、予告どおり頭取が怪人・ムカデジンの襲撃を受けるが…。

今回のネオショッカーの怪人はムカデの改造人間であるムカデンジン。

ムカデの体の節のような触手を持ち、鞭のような武器として振り回す改造人間である。

銀行の頭取を襲うなど、謎めいた活動を行う怪人だ。

一方、ネオショッカーの改造手術中、手術の失敗で意識を取り戻し、脱走した青年がいた。

進藤誠という青年は、銀行の頭取にネオショッカーの襲撃を伝えるなど行動し、当初は改造人間である洋のことを信用しない素振りを見せたが、やがて自らも改造手術を受けたことを打ち明ける。

ネオショッカーと戦う者同士、団結を見せた洋と誠。

やがて、洋は誠の案内でネオショッカーのアジトへと乗り込むことになる。

だが、それこそがネオショッカーの罠だった。

果たして仮面ライダーはこの陰謀を打ち破れるのか。そして誠の正体は？

ネオショッカーのアジトでは、進藤誠という青年の改造手術が進められていた。

だが、突然動力装置が故障し、改造手術は失敗に終わる。

意識を取り戻した進藤真に、ゼネラルモンスターは改造手術に失敗した者は死刑と宣告。

進藤誠は拳法を駆使し、アリコマンドの包囲から脱出してネオショッカーアジトから脱走した。

その頃、仮面ライダーはネオショッカーのアジトを探しセイリングジャンプで空を翔けていた。

そこで、仮面ライダーはアリコマンドに追われる進藤誠を助ける。

だが、進藤誠は改造人間に言うことはないと言い残し、何処かへ去って行った。

ネオショッカー大首領は、脱走者を見逃すのかとゼネラルモンスターを詰問していたが、ゼネラルモンスターには何か企みがあるらしく、大首領もその企みを承認するのだった。

志度ハングライダークラブに戻った洋は、先程の青年・進藤誠の話を話していた。

改造人間について知る進藤誠の素性を怪しむ志度博士に対し、みどりたちはきっと自分たちの仲間に違いないと楽観的な発言をして志度博士に笑われる。

何か別の理由があるに違いないと思っていた洋は、偶然窓からオートバイを飛ばす進藤誠を目撃。

その後を追うのだった。

進藤誠が尋ねたのは、銀行の村上頭取のところだった。

洋は、頭取がネオショッカーに命が狙われていることを警告する進藤誠の言葉から、ネオショッカーが今夜、頭取の家を襲撃する手筈になっていることを知る。

その夜、進藤誠の言葉通り、頭取の家にネオショッカーのムカデンジンが現れた。

ムカデンジンは体からムカデ状の触手を伸ばし、頭取に襲いかかる。

頭取はネオショッカーに、大金を要求されていたが拒否していたのだ。

そこに駆けつけた洋はムカデンジンから頭取を逃がすが、ムカデンジンは忽然と姿を消す。

そして、同じく頭取を助けるために現れた進藤誠が現れた。

洋と進藤誠はアリコマンドたちを撤退させるが、進藤誠は改造人間の助けはいらないと洋を突っぱね、二度と自分の邪魔をしないように告げて去っていくのだった。

洋はアリコマンドの言葉から、進藤誠がネオショッカーの脱走者であることを知る。

頭取の家を去る進藤誠は、その途中アリコマンドに襲われた。

網に囚われ動きを封じられた進藤誠に、アリコマンドたちはリンチを加える。

成すすべもない進藤誠のところに、仮面ライダーが助けに現れた。

仮面ライダーはアリコマンドを一掃し、進藤誠を救出する。

翌朝。目を覚ました進藤誠は、洋に介抱されていた。

進藤誠の口から、進藤誠が日本一の空手の名手になれるとそそのかされて改造手術をさせられそうになったことと、改造手術中に脱出に成功したことをを聞いた洋は、自分も改造された改造人間であり、仮面ライダーは自分であることを打ち明ける。

こうして2人はネオショッカーと戦うために行動をともにすることになった。

進藤誠の口から、ムカデンジンの次の目的がダムの水に猛毒を混入し、その水を飲んだ東京の人間を虐殺することにあると知った洋は、進藤誠と共にダムへと向かった。

そこには、釣り人に化けたアリコマンドたちがいた。

洋が進藤誠を逃がしアリコマンドと戦っていると、そこにムカデンジンが現れる。

洋は仮面ライダーに変身した。

仮面ライダーとムカデンジンの戦いが始まった。

そこに飛田今太も居合わせたが、例によってムカデンジンを間近で目撃して気絶する。

ドラマに何の寄与もしないだけでなく、だんだんワンパターンになってきた…。

ムカデンジンは触手の先から爆発するガスを吹き出すが、仮面ライダーはそれに臆せずムカデンジンを投げ飛ばす。だが、アリコマンドが仕掛けていた爆薬が爆発し、ムカデンジンはその爆発に乗じて撤退した。そこに進藤誠が現れ、ネオショッカーのアジトへ向かい叩き潰すことを提案する。

そのアジトには、改造人間を作り出す改造手術室もあるというのだ。

仮面ライダーはこれ以上改造人間を生み出させないために、アジトへ乗り込む決意をする。

進藤誠の案内で、ネオショッカーのアジトへ向かおうとした仮面ライダー。

しかし、突然地面に隠されていたロープに足を取られ転倒し、さらにアリコマンドの乗ったオートバイにロープを引きずられてしまう。だが、仮面ライダーは難なくそれを脱出。

現れたアリコマンドオートバイ部隊との戦闘を開始し、それを排除した。

進藤誠の案内で、ついにアジトへ通じる洞窟へ辿り着いた仮面ライダー。

進藤誠が見張りを引き付けている間に、仮面ライダーは洞窟の中へと突入した。

だがそこには、警報装置がある。

見張りを引き付けていたはずの進藤誠が合流し、アジトの奥へと進むことになった。

なんだか雲行きが怪しい。

アジト内部の赤外線警報装置や、動きを封じるトラップを突破していく仮面ライダーと進藤誠。

そしてついに、仮面ライダーたちは改造手術室に辿り着く。

だがそこは、洋が改造手術を受けた場所とは異なっていた。

ネオショッカーは改造手術室を供えたアジトをいくつも持っていたのだ。

そこに、ゼネラルモンスターの声が響く。

ゼネラルモンスターは改造手術室の入口に鉄格子を下ろし、仮面ライダーを閉じ込めた。

ここまで、仮面ライダーがアジトに突入できたのは、全てゼネラルモンスターの罠だった。

そのために、脱走者・進藤誠を泳がせ、わざと手を組むように仕組んだのである。

だが、仮面ライダーは冷静だった。そして、進藤誠に芝居は終わりだと告げる。

進藤誠こそ、ムカデンジンであり、仮面ライダーはとっくの昔にそれを見抜いていたのである。

しかし、仮面ライダーが進藤誠の正体を知っていたのは良いのだが、進藤誠は最初からムカデンジンへの改造を終えていたということなので、冒頭に改造手術の失敗で進藤誠がアジト内部から脱走するくだりは誰も見ていないので、やる必要がないお芝居だったことになる。

大首領をびっくりさせるためのゼネラルモンスターのサプライズ演出だったのだろうか？

ともかく、正体が露見したムカデンジンは素早く自分だけが鉄格子の外に脱出。

アジトに仕掛けられた機関砲で仮面ライダーを攻撃する。

さらに、ムカデンジンは爆発するガスを噴射して改造手術室内の柱を破壊し、改造手術室は崩落してしまう。だが、仮面ライダーは跳躍し、アジトの洞窟を突き破って脱出した。

仮面ライダーは連結して襲ってくるアリコマンドを撃退。

ついに、ムカデンジンとの最終決戦の時。ムカデンジンの触手攻撃を既に見切っていた仮面ライダーは、その攻撃を尽く躱し、ムカデンジンの体に触手を巻き付けて動きを封じる。

そして、トドメのスカイキックを炸裂させてムカデンジンを倒すのだった。

ゼネラルモンスターは、口程にもないムカデンジンの体たらくにガッカリしていた。

そして、仮面ライダーの強さに感服した様子を見せる。

ネオショッカーの恐るべき罠。

その罠を逆に利用した仮面ライダーは、改造手術室を1つ破壊した。

だがネオショッカーは、密かに毒牙を磨いているのである。行け！仮面ライダー！

ネオショッカーはムカデンジンの自作自演作戦で、仮面ライダーをアジトに閉じ込め抹殺しようと目論んだが、仮面ライダーはそれをお見通しだった裏のかき合いが見ごたえあるエピソード。

2つの顔を使い分けているムカデンジンはそうとう忙しく立ち回っていたようで、頭取襲撃の際は暗闇に紛れてとは言え洋との格闘中に姿を眩ませ怪人になるという働きを見せている。

初戦ではムカデンジンの触手攻撃に手を焼いていた仮面ライダーが、最終決戦時には既にその触手攻撃を見切っており、攻撃を尽く躱す戦闘描写も見どころだった。

聖闘士には同じ技が2度通じないように、仮面ライダーにも同じ技は2度通じないのだろう。

再生怪人軍団が楽に倒されるようになるのも、仮面ライダーは1度倒した相手の弱点を見切っており、有効な攻撃を繰り出しているのだと思われる。そんな想像も膨らむ回だった。