「仮面ライダー (新) (スカイライダー)」第17話「やったぞ!Gモンスターの最後」感想

2024年12月23日月曜日

仮面ライダー (新) (スカイライダー) 東映特撮YoutubeOfficial

t f B! P L

あらすじ

怪人・ヤモリジンはゼネラルモンスターの変身した姿だった。
ヤモリジンはブランカに潜入し、谷やみどりたちを人質に取り、仮面ライダーをおびき寄せる。
洋は人質を救出するため、ヤモリ谷へと向かう。

明日なき総力戦 ゼネラルモンスターとの決戦の時!

今回のネオショッカーの怪人は、大幹部ゼネラルモンスターの正体であるヤモリジン。
ヤモリの能力を持つ改造人間であり、尻尾を分離させ鞭とするヤモリムチや、頭部の触覚を切り離し投げつけるヤモリ爆弾といった強力な武器を備えている。
そして、影分身を生み出し相手を幻惑する「ヤモリ分身の術」によって、仮面ライダーの必殺技・スカイキックすら完全に回避してしまうスピードや隠密性すらも身につけている。
さらに、前回登場したプロフェッサー・ドクが、仮面ライダーとゴキブリジンまでの改造人間との戦闘データを分析し、さらなる改良を加えたことで仮面ライダーを凌駕した戦力を持っている。

前回、ネオショッカー大首領に最後通牒を突きつけられたゼネラルモンスターは、決死の覚悟で仮面ライダーに最終決戦を挑む。ブランカに自ら潜入し、谷やみどりたちを人質にしたゼネラルモンスターは、人質交換として捕縛した洋を痛めつけ、始末しようと目論む。
そして、人質交換で開放したかに見えた谷やみどりたちを十重二十重の罠で再度捕縛し、洋に仲間を守れない絶望感を味わわせて殺そうと目論むのだった。
そしてついに、仮面ライダーとヤモリジンの激戦に巻き込まれた仲間たちにも危機が及ぶ。
無辜の仲間たちを傷つけたヤモリジン=ゼネラルモンスターに、仮面ライダーの怒りが爆発する。
今、ゼネラルモンスターとの決着の時が来たのだ。

不死身の強敵・ゴキブリジンを死闘の果てになんとか撃退した仮面ライダー。
だが、新たに強敵怪人・ヤモリジンが忽然と姿を現す。
その正体は、ネオショッカー大首領から最後通牒を受けたゼネラルモンスターだった。
ゼネラルモンスターは、盟友である怪人作りの名手、プロフェッサー・ドクに、仮面ライダーとネオショッカーの怪人との戦闘データを分析させ、ライダーの攻撃の威力を測定。
その威力に耐えうる肉体に、自らの肉体をアップグレードさせた。
ゼネラルモンスターは、仮面ライダー抹殺への執念を燃やすのだった。

下校中の茂を待ち伏せしたゼネラルモンスターは、ヤモリジンとなって姿を見せる。
そして、ヤモリ爆弾を用いた無差別攻撃を開始し、街中を大混乱に陥れた。
この惨状を目撃した茂は、急ぎブランカにいる洋に連絡を取る。
これこそが、洋を誘き出そうとするゼネラルモンスターの狙いだった。
公衆電話で洋に連絡を取った茂の前に姿を現したヤモリジンは、洋を誘き出す囮としての役割を終えた茂を用済みとし、今度は人質にすべく捕らえてしまう。

茂から連絡を受けた現場に急行した洋と谷の前に、アリコマンドが現れた。
ヤモリジンは、洋が変身する暇を与えさせまいと、アリコマンドに波状攻撃を仕掛けさせる。
ヒーローが変身する前に仕留めてしまおうという掟破りの行為を行うあたりに、最後通牒を受け追い詰められたゼネラルモンスターのなりふり構わぬ姿勢が窺える。
だが、谷のサポートを受けた洋は仮面ライダーに変身。
谷に茂の捜索を任せ、仮面ライダーはネオショッカーとの戦いに挑む。

襲いかかるヤモリジンは、ヤモリムチを使い仮面ライダーを攻め立てる。
ヤモリムチの威力は、仮面ライダーの身体をも容易に損傷させる恐ろしいものだった。
仮面ライダーはヤモリジンに組み付き、投げ技で弱らせると必殺のスカイキックを放つ。
だが、ヤモリジンは素早い動きで影分身を生み出し、スカイキックを回避。
そのまま、忽然と姿を消してしまった。
「スカイキックを外すとは…恐るべき奴!」

みどりは、帰ってこない弟・茂を心配し、ブランカで谷や茂の帰りを待っていた。
沼とユミは、そんなみどりを慰めるようにコーヒーを振る舞う。
だが、みどりがコーヒーに口をつけようとすると、その表面にゼネラルモンスターの目が浮かび上がる。そして、ブランカの天井に、目が赤く光る不気味なヤモリが現れた。
沼がヤモリを踏みつけ退治しようとすると、ヤモリは爆発。
沼が気を失ったところに、ヤモリジンが現れ、みどりとユミも気を失ってしまう。

茂を見つけられなかった谷が、異変を感じてブランカに戻ると、そこには気を失った沼やみどり、ユミが横たわっていた。そして、谷の背後からゼネラルモンスターが現れ、谷も気絶させる。
こうして、ネオショッカーは谷やみどり、ユミを拉致してしまった。
遅れてブランカに戻った洋が見たものは、気を失った沼と、荒らされた店内。
さらに、そこに矢文が飛んでくる。
手紙には、谷やみどり、ユミと茂を人質にしたことと、返してほしければ洋と交換であること、そしてその人質交換をヤモリ谷で行うことが書かれていた。
自分のみならず、仲間にまで危害を加えたゼネラルモンスターに、洋は怒る。

洋はバイクを飛ばし、ヤモリ谷へ急いだ。
夜が明け、ヤモリ谷に到着した洋の前に、ゼネラルモンスターが現れる。
仲間を人質に取られた洋は、谷の静止も聞かず自らの身を差し出そうとする。
ヤモリ谷の中央で、仲間の開放を見届け、ヤモリ谷の稜線の向こうまで離脱したことを見届けた洋は、ネオショッカーに捕縛されるのだった。だが、ゼネラルモンスターは不敵に笑う。

谷はみどりたちを先に逃がし、洋を助けるべく引き返そうとした。
だがそこに、みどりたちの悲鳴が響く。
狡猾なゼネラルモンスターは、最初から谷たちを開放する気などなかったのだ。
待ち伏せしていたアリコマンドたちに、谷たちは再度捕縛されてしまう。
そして、洋もまた、身動きが取れないまま、オートバイに引きずられ痛めつけられていた。
「もう貴様は俺のものだ…血祭りにして、大首領に捧げるのだ!」
ついに、ゼネラルモンスターが洋にとどめを刺そうとしたその時。
捕縛された谷が連行されてきて、洋に人質交換は最初から罠だったことを伝えた。
「ゼネラルモンスター…貴様、恥ずかしいとは思わないのか!」
「ほざけ!これが作戦というものだ!」

ゼネラルモンスターはさらに、みどりたち3人も含めて全員を処刑しようとする。
自らの無力を悔やむ谷。だが洋は、一瞬の隙を突いて自らを縛る捕縛を解いた。
だがすぐに、増援のアリコマンドたちが現れ、洋は再度捕縛されてしまう。
ゼネラルモンスターはついに、洋たちの処刑を開始した。
「ゼネラルモンスターが…いや、ヤモリジンが貴様を殺す!ゼネラルモンスター・本体!」
「変身」ではなく「本体」というコードでヤモリジンとなるのは、あくまでゼネラルモンスターとしての姿は仮の姿であり、ヤモリジンこそが本性であるということだろうか。

洋は、ヤモリジンのヤモリムチを懸命に躱す。
そして、ヤモリムチの威力を逆用し、手を縛る縄を切断。仮面ライダーに変身した。
だが、既に身体に蓄積されたダメージは大きく、仮面ライダーは大きくよろめく。
その機を見逃さず、ヤモリジンはアリコマンド部隊を向かわせた。
急斜面を舞台に、アリコマンド部隊の執拗な攻撃が仮面ライダーを襲う。
「今ここで死ねば…みんなはどうなる!」
仮面ライダーはスカイターボを呼び、みどりたちの救出へ向かった。
ネオショッカーもまた、オートバイ部隊を出動させる。

壮絶な死闘の末、ネオショッカーオートバイ部隊を全滅させた仮面ライダーは、みどりたちの下へ向かった。だが、ヤモリジンはアリコマンドに「追うな」と指示を出す。
冷酷非情なヤモリジンは、仮面ライダーを確実に抹殺すべく、みどりたちを囮としていたのだ。
仮面ライダーがスカイターボを降り、みどりたちを救出しようとしたその時を狙い、ヤモリジンはヤモリ爆弾を投げつける。仮面ライダーは、みどりたちを身を挺して庇い、爆煙に消えた。
「見たか!仮面ライダーは死んだぞ!」

仲間をおめおめと失った谷が無力さを悔やむ中、ヤモリジンは谷すらも殺そうとする。
だがその時、晴れていく爆煙の中から、仮面ライダーが現れた。
「この俺はいい…しかし、この罪もない者たちに、お前は何をしたんだ!」
無辜の仲間まで巻き込んだヤモリジンの非道に、仮面ライダーの怒りが爆発する。
「計算が…計算が違ったか!」
「ヤモリジン。いま一つの顔ゼネラルモンスター!お前の計算には、このライダーのスピードが入っていなかった!」
仮面ライダーは、そのスピードでなんとかみどりたちを庇うことには成功したのだ。
だが、みどりやユミ、茂は、一命こそ取り留めたものの、重症を負っていた。

怒りを燃やす仮面ライダーと、ヤモリジンの最終決戦が始まった。
ヤモリムチを振り回すヤモリジンに、仮面ライダーの怒りの一撃が炸裂する。
ヤモリジンは再び「ヤモリ分身の術」で影分身を生み出し、仮面ライダーを幻惑する。
だが、仮面ライダーはその超視力でヤモリジンの実体を見破った。
仮面ライダーの巴投げが、回し蹴りが次々に決まる。
そして、ついに必殺のスカイキックが炸裂し、ヤモリジンに直撃した。

弱ったヤモリジンはゼネラルモンスターの姿に戻る。
「仮面ライダー…道連れにしてやる…俺の身体は、爆薬でいっぱいだ!仮面ライダー…俺は死ぬ。貴様と一緒にな!」
自爆して仮面ライダーを道連れにしようとしたゼネラルモンスターだが、その時、一筋の稲光が戦場に走り、ゼネラルモンスターの身体を貫き、木端微塵に爆発させた。
仮面ライダーが呆然としていると、そこに不気味な声が響いた。
「フハハハ…愚か者は死ぬが良い。ネオショッカーに生きる価値はない!」
そして、暗雲立ち込める空に、声の主の姿が映る。その男の名は、魔神提督。
「ネオショッカーに恐怖の名で知られた魔神提督。仮面ライダー!いずれ会おうぞ…!」

こうして、ゼネラルモンスターとの戦いは終わった。
みどりとユミは重症で、全治10ヶ月の入院となり、茂は比較的軽症で済んでいた。
こうして、みどりとユミは番組から退場。
ユミはこの後、無事に退院して物語に復帰するが、みどりは入院したまま、弟の茂がレギュラーに残留しているにも関わらず完全に物語からフェードアウトする。
志度博士の助手であるという設定もそこまで活かされることなく退場し、なんだか不憫だ…。
ただ、初代「仮面ライダー」のライダーガールズが漫然と交代していたことを思うと、はっきり入院に伴う退場というドラマが用意されただけ良かったのかもしれない…。
そもそも触れていなかったが、志度ハングライダークラブに所属していたもう一人のライダーガールズであるミチは15話を最後に何の理由もなく退場しているので、余計にそんな気はする。

仮面ライダーの前に姿を見せたネオショッカーの新大幹部・魔神提督。
恐らく、死んだゼネラルモンスター以上に手強いと、仮面ライダーは新しい闘志を燃やしていた。

番組当初より大幹部として悪辣さを見せていたゼネラルモンスターとの決着が描かれた回。
最後の出番に相応しく、一度手に入れた人質をとことんまで利用し尽くし、洋や仲間たちをギリギリまで苦しめた恐ろしさで、決着となる今回を見事に盛り上げてくれた。
自分のみならず、守るべき仲間にまで被害が及んだことで怒りを爆発させる洋も、自分より他者のことで怒ることが出来るヒーローとしての優しさを強調した名演出になっている。

ゼネラルモンスターに、仮面ライダーを道連れにした自爆すら許さず処刑を行った魔神提督は、おめおめと作戦に失敗した者には名誉の戦死すら許さない冷酷さを感じさせる名演出。
海外で功績を上げ、恐怖の名で知られる新たな大幹部の出現で、戦いはさらに激化していく。
ここに、洋以外の番組当初のレギュラーキャストは概ね一新され、新たな戦いが始まるのだった。

QooQ