あらすじ
突然、豹に交際を迫る俊子。豹は俊子に誘われ、怪しい洋館で行われる特別演奏会に出かけるが、そこで待ち構えていたギタリストの正体は機械生命体・クモモンガーだった。
気絶した俊子を尻目に、豹はバルパンサーに変身する。
豹に恋した少女?クモモンガーの待ち伏せを破れ!
ブラックマグマは新たな機械生命体クモモンガーを生み出し、化学プラントや交通管制センターに混乱を引き起こした。ブラックマグマはさらに、クモモンガーにバルパンサーの暗殺を命ずる。
ブラックマグマは女子高生の俊子を利用し、バルパンサーを罠に嵌める作戦を実行。
ブラックマグマは女子高生の俊子を利用し、バルパンサーを罠に嵌める作戦を実行。
ヨーロッパ旅行を餌に俊子を豹に接近させ、豹を誘き出して暗殺しようと目論むのだった。
ブラックマグマの陰謀を察知した嵐山長官の指示で俊子と付き合い、その裏にある陰謀を突き止めようとした豹だったが、クモモンガーの待ち受ける洋館に誘き出されてしまう。
果たして豹はこの危機を脱し、俊子を救ってブラックマグマの陰謀を打ち砕くことが出来るのか。
ブラックマグマは、新たに機械生命体クモモンガーを生み出した。
クモモンガーは、まるで東映版「スパイダーマン」を思わせる構えを見せる。
「スパイダーマン」を制作した吉川進プロデューサーのセルフオマージュだろうか。
クモモンガーは「モンガー蜘蛛の子散らし」で、化学反応を制御するコンピューターに干渉する小型のメカ蜘蛛をばらまくと、化学プラント工場で大爆発を起こす。
発電所や交通管制センターのコンピューターにも異変が起こり、各地で爆発事故が起こった。
知らせを受けたサンバルカンは、交通管制センターに急行。
そこに、ビルの屋上からクモモンガーが姿を現した。
クモモンガーのビルの壁を這い回るスタントも、東映「スパイダーマン」を思わせる。
クモモンガーは追跡してくるサンバルカンを蜘蛛の糸で絡め取り、動きを封じると、まるでサンバルカンを嘲笑うかのように姿を消すのだった。
サンバルカンを翻弄したクモモンガーは、ヘドリアン女王にも実力を認められた。
ヘルサターン総統はさらなる作戦をクモモンガーに命じる。
女子高生の俊子は、街で「コンピューターで恋人を見つける」恋人紹介サービスを行っているという、フレンドサービス社のチラシを受け取る。チラシを配っていたのはブラックマグマだった。
選ばれたカップルにはヨーロッパ旅行をプレゼントする、という美辞麗句に惹かれた俊子は、フレンドサービス社を訪れ、ヨーロッパ旅行の権利を受け取るには、コンピューターで選ばれた相手の心を射止めることが必要だと聞かされる。
クモモンガーは俊子に目をつけ、バルパンサーを罠に嵌めるべく、手先とすることを決定。
俊子がコンピューターに選ばれたと案内し、豹にアプローチするように告げるのだった。
俊子は豹が運命の相手であることに拍子抜けするが、ヨーロッパ旅行のために承諾する。
スナックサファリでは、豹がいつものようにカレーを食べまくっていた。
わんこそばのように注がれていくカレーが凄まじい。
俊子はスナックサファリを訪ね、豹に自己紹介。
大鷲たちが唖然とする中、俊子はいきなり豹に告白する。
なんだかそれが気に入らない美佐はシーシーをけしかけるが、豹だけではなく俊子も犬を怖がってしまい、かえって2人はお似合いのような空気となってしまう。
豹は付き合えないときっぱり断るが、俊子もヨーロッパ旅行のために必死だ。
だが、俊子が「コンピューターが私達を選んだ」と話したことを、嵐山長官は訝しむ。
さすがに太陽戦隊の長官だけあって、事件に対する嗅覚が凄まじい。
俊子から逃げ回る豹の前に現れた嵐山長官は、敵の罠である可能性を告げ、あえて俊子と付き合うように命じ、ブラックマグマの陰謀を探らせるのだった。
豹と俊子はデートを楽しむ。
そして、俊子はフレンドサービス社から与えられた「演奏会に誘う」という指令を果たすため、豹を誘って特別演奏会へと向かう。大鷲と鮫島も、それを尾行するのだった。
だが、大鷲と鮫島が尾行のために乗ったタクシーを運転していたのはダークQだった。
大鷲と鮫島はかろうじてタクシーから脱出するが、豹とはぐれてしまう。
豹と俊子がたどり着いたのは、怪しい洋館だった。
そこにいた、ギターを弾き鳴らす怪しいギタリストの正体はクモモンガーだった。
クモモンガーを目の当たりにした俊子は気絶し、豹は蜘蛛の糸に絡め取られ弄ばれる。
バルイーグルとバルシャークはバルカンイヤーで怪しいギターの音を聞きつけ、急ぎ音のなる方向へ向かうが、クモモンガーは豹へ向け本物の毒蜘蛛、タランチュラをけしかけていた。
逆さ吊りになったクモモンガーがギターを掻き鳴らす中、危機に陥る豹。
バルイーグルとバルシャークはバルカンアイで、豹が監禁されている洋館の部屋を発見し、突入。
無事に救出された豹はバルパンサーに変身する。
サンバルカンは蜘蛛の糸を伝って逃げるクモモンガーを追う。
だが、クモモンガーは木に登り、高所から蜘蛛の糸を伸ばしてサンバルカンを絡め取った。
さらに、俊子がゼロスリー、ゼロフォーに攫われてしまう。
逃亡するクモモンガーやゼロスリーたちを、サンバルカンは追跡した。
俊子を人質にする卑劣なブラックマグマを、サンバルカンはバルカンスティックを合わせて発動する「太陽パワー」を使って怯ませ、俊子を救出せんと飛びかかる。
だが、乱戦の中で足を滑らせた俊子が斜面を滑落。
咄嗟にバルパンサーが手を取ったものの、クモモンガーは身動きできないバルパンサーを踏みつけ、痛めつける。ついにバルパンサーたちは斜面を転げ落ちてしまった。
だが、バルパンサーが身を挺して庇ったおかげで、俊子は無事だった。
バルパンサーが「ひょひょー」と口走ったことで、俊子はバルパンサーの正体を悟った様子。
俊子を逃がしたサンバルカンは、高らかに名乗りを上げる。
「輝け!太陽戦隊!サン!バルカン!!」
クモモンガーはマシンマンを呼び出し、フォーメーション100番という連携攻撃を仕掛ける。
だが、サンバルカンはそれを脱し、猛反撃を開始。
クモモンガーは今度はフォーメーション119番を命じ、上空に作った蜘蛛の巣からマシンマンを吊るして、空中からサンバルカンを攻撃させる。だが、サンバルカンは3人が背中合わせに腕を組み回転、竜巻を起こす「スクラムハリケーン」で、マシンマンたちを吹き飛ばすのだった。
マシンマンを倒されたクモモンガーに、バルパンサーのパンサーギャラクシーが炸裂。
さらに、バルパンサーは素早い連続攻撃を叩き込む。
そして、サンバルカンは必殺のバルカンボールを決め、クモモンガーを倒すのだった。
倒されたクモモンガーは巨大化回路を作動させ、大モンガーへと拡大した。
サンバルカンはジャガーバルカンを呼び、コズモバルカンとブルバルカンを発進させる。
「合体!グランドクロス!チェンジ!サンバルカンロボ!」
コズモバルカンとブルバルカンが合体し、サンバルカンロボが完成した。
大モンガーはなんと空中から糸を垂らし、蜘蛛の糸を吐いてサンバルカンロボの動きを封じる。
サンバルカンロボは熱線攻撃・バルカンフラッシュで蜘蛛の糸を焼き尽くすと、バルハンドで大モンガーの身体を捉え、電流を流して大モンガーを叩き落とす。そして、太陽剣を取り出した。
「太陽剣!オーロラプラズマ返し!!」
必殺のオーロラプラズマ返しが決まり、大モンガーは倒れるのだった。
サンバルカンは、俊子を街まで送り届けた。
俊子は、バルパンサーの正体を知ったうえで、「カレーばっかり食べてると、今に黄色くなっちゃう」と豹へ伝えてほしいと、バルパンサーに伝言を頼む。
バルパンサーもそれに面食らいつつ、豹への伝言を承諾して別れるのだった。
サンバルカンによって、ブラックマグマの毒蜘蛛は撃退された。少女は、サンバルカンの勇者、バルパンサー=豹朝夫のことは、そっと心にしまっておこうと思った。
バルパンサー=豹朝夫の主役エピソードとなる今回は、東映「スパイダーマン」を思わせるクモモンガーのアクションや、これまでコメディリリーフとしての役回りが多く、俊子からも冴えない男と印象を抱かれたものの、守るべきものを守るために自らの身が傷つくことも厭わない優しさと勇敢さが描かれた豹の活躍と様々な見どころが描かれたエピソード。
バルパンサーの正体を悟りながらもそれを口に出さず、あくまで伝言を頼むという形で豹へのメッセージを伝える俊子の情感溢れる描写も素晴らしい。