「仮面ライダースーパー1」第8話「闘え一也!死のドグマ裁判」感想

2025年5月26日月曜日

仮面ライダースーパー1 東映特撮YoutubeOfficial

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あらすじ

何も悪いことをしていない人々が、突如ドグマ裁判所に連れ込まれる。
そこで下された判決は、家族全員火あぶりの死刑。
救助に向かったスーパー1に、ドグマ警察所属のヘビ怪人・スネークコブランの罠が迫る。

家族全員火あぶり!? 狂気のドグマ裁判、開廷す!

今回のドグマ怪人は、蛇の特性を備えたスネークコブラン。
コブラの頭部を模した新宿時代の左腕と、口から放つ火球、そして相手に幻覚を見せるコブラン吹雪の舞という技を用いて戦う、ドグマ警察の捜索隊隊長を務める怪人だ。
組織からの離反者を捕らえ、処刑する役割を担っている。

そんなスネークコブランの任務は、ドグマが目をつけていた土地にマイホームを建設してしまった谷の友人・海野広吉とその家族を捕らえ、ドグマの邪魔をした罪で処刑すること。
スネークコブランはそのために海野一家を捕らえ、ドグマ裁判にかけるが、帝王テラーマクロを頂点とする狂気の集団であるドグマの裁判がまともな判断をすることはなく、海野一家は家族全員火あぶりの死刑に処されてしまう。罪なき一家の命を蹂躙する非道。
スーパー1は急ぎ、海野一家を救出するために処刑場に向かう。
果たしてスーパー1はスネークコブランを倒し、海野一家を救い出すことが出来るのか。



一人の男が、ドグマファイターによって洞窟内のアジトへ連行されていた。
その男は、ドグマに逆らった罪でドグマ王国裁判所第4法廷に連行されたのである。
裁判長や検事、その全てがドグマ王国の構成員である狂気の裁判。
そこに連行された海野広吉は、ドグマが基地建設を予定していた土地にマイホームを建て、そこに住もうとしていたという罪でドグマに連行されていたのである。
もちろん、海野は正式な手続きを経て土地を購入し、マイホームを建てた。
ドグマが基地建設を予定していたことなど、言いがかりに過ぎない。

その頃、件の海野のマイホームでは、ハルミがマイホーム建設のお祝いとして、庭に花を植えていた。海野は谷の知人であり、海野を祝福するため家を訪ねていたのである。
しかしそうしている間にも、海野はドグマ裁判によって土地を無断使用した罪を問われ、最も残酷で苦しい方法での死刑を求刑されていた。裁判長はそれを有罪とみなし、ついに家族ともども火あぶりの刑に処されるのだった。あまりにも理不尽なドグマ裁判。
海野はこのまま死んでたまるものかと、地下牢からの脱獄を図る。
海野は腕利きの鍵職人なのだ。

その頃、海野のマイホームでは、姿を現さない海野を皆が心配していた。
しかし、その静寂を破るように、ドグマからの死神岬への出張命令書が届く。
一也は谷に海野の妻と息子を安全な場所へ匿うように頼み、自ら死神岬に赴くことにした。
チェックマシーンで体を点検した一也は、ブルーバージョンで死神岬へ向かう。

その頃、海野は懸命に地下牢の鍵を破り、地下牢からの脱獄に成功する。
それを知った帝王テラーマクロはメガール将軍に、逃亡の前例を作らせないように命じる。
メガール将軍はドグマ警察の探索隊隊長であるスネークコブランに、海野の確保を命じた。

ブルーバージョンで死神岬に到着したスーパー1は、そこでドグマ警察が海野を捜索する様子を目撃する。海野も懸命に捜査網をかいくぐり、逃亡を続けていた。
だが、体力の限界で、ついにドグマ警察に捕まってしまう。
そこに騒ぎを聞きつけたスーパー1が現れ、海野に妻子のいる場所を教え、逃がすのだった。

谷の案内で、海野の妻子は安全な隠れ家へ案内された。
そして海野も食料を買い出しに出た谷と合流する。
しかし、谷の買い出しに出た商店の店主が、ドグマファイターの変装だった。
安全だったはずの隠れ家に、スネークコブランの使いである蛇が姿を現す。

谷と海野が隠れ家に戻ると、海野の妻子は既にそこにいなかった。
そして、潜んでいたスネークコブランが現れる。
「愚か者め!ドグマ警察から逃げられると思っているのか!」
スーパー1が隠れ家に到着すると、海野一家は攫われてしまっていた。
スーパー1は急ぎ、死神岬へと戻る。だが、海野一家の処刑は始まろうとしていた。

「ドグマに逆らった者は、一族の死をもって償うのが掟だ!」
ドグマ王国の者でもないものに、狂気の掟を押し付ける恐怖。
そしてついに、海野一家の火あぶりの刑が始まってしまう。
スーパー1は足止めにきたドグマファイターを蹴散らすと、冷熱ハンドの超低温ガスで火を消化。
「冷熱ハンドの威力、見たか!お前のような悪い奴は、生かしておくわけにはいかん!」
ついに、スネークコブランとの決戦の時が来た。

スーパー1はドグマファイターたちの蛇を模したロープに体を絡め取られるが、超パワーによってそれを振りほどき、夕日が照らす海にドグマファイターを沈めていく。
この一連の殺陣は夕日が綺麗で、美しいシーンとなっている。
スネークコブランは口内の銃口から火炎弾を放ち、スーパー1を攻め立てる。
さらに、左腕のコブラハンドでスーパー1を執拗に襲った。
だが、スーパー1は、スーパーハンドの一撃でコブラハンドを切断した。

追い詰められたコブランスネークは、「コブラン吹雪の舞」でスーパー1に幻覚を見せる。
そして、切断されたコブラハンドをリモコンで操り、スーパー1に噛みつかせた。
コブラの毒がスーパー1の体を侵していく。
コブランスネークは前後不覚のスーパー1を崖下に誘導し、ドグマファイターに命じて岩を崖上から落とし、スーパー1を圧死させようとする。
しかしスーパー1はすかさずパワーハンドを発動し、大岩を受け止めると、スネークコブランに投げ返した。そしてトドメの「スーパーライダー月面宙返りキック」を炸裂させる。
スネークコブランはついに、スーパー1の前に敗れたのだ。

こうして、狂気の掟を押し付けるドグマ裁判の恐怖から、海野一家は救われた。
正義のため、子どもたちを守るために闘え!仮面ライダースーパー1!



一方的な掟を押し付け無辜の市民に死をもたらすドグマ裁判の狂気が描かれたエピソード。
勝手に選択した基地建設予定地に家を立てたことで死刑を求刑されればたまったものではない。
言いがかり以外の何物でもない狂気の掟で人間を支配しようとするドグマの恐ろしさと狂気を見事に演出した秀逸なエピソードだった。

ファイブ・ハンドの能力も効果的に演出されており、超低温ガスによって炎を消火する冷熱ハンドや、大岩を容易く受け止めるパワーハンドと、印象に残る活躍シーンが用意された。
多彩な能力を駆使できるファイブ・ハンドのメカニックな魅力と、赤心少林拳という拳法アクションが融合したスーパー1ならではの魅力的な能力描写シーンだろう。

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