あらすじ
魔女参謀の殺人研究所計画。
さまざまな兵器を完成させるため、世界的な博士たちが次々とさらわれた。それは、人も物体もそのカメラで写し、テープの中に閉じ込める、ビデオ怪人・ビデオンの仕業だった。
撮られた者はビデオテープに消える!科学者を襲うビデオ怪人!
今回のジンドグマ怪人は、レビやビデオデッキ、ビデオカメラの化身であるビデオン。
ビデオカメラで撮影した者を体内に吸収する能力を持っており、映像を再生することで吸収した相手を開放する能力を持っており、この能力で世界的な博士を次々に拉致した。
また、ビデオテープに化ける能力も持ち、戦闘時にはアンテナ型の細剣を用いて戦う。
そんなビデオンの任務は、魔女参謀が立案した殺人研究所計画の実現。
13人の世界的な科学者をその能力をもって次々に拉致し、ジンドグマ殺人研究所を完成させ、科学者たちに次々に殺人兵器を開発させることを目的にしている。
しかし、日本の山本博士にその狙いを定めたのが運の尽き。
山本博士の娘のユカリが、ジュニア・ライダー隊のミチルの友人だったのだ。
ジュニア・ライダー隊は、狙われた山本博士を助けるために行動を開始する。
果たしてジュニア・ライダー隊は、科学者たちを救うことが出来るのか。
世界的に有名な科学者が、10人も姿を消す事件が起こっていた。
今日もまた、レーザー光線の世界的権威である村田博士が、成田空港に着く。
一也はその成田空港へ向かっていた。
村田博士は空港で家族に迎え入れられるが、そこで東洋テレビのインタビュアーを名乗る女にインタビューを申し込まれ、車に連れ込まれてしまった。
するとそこに、もう一組、東洋テレビを名乗る記者が現れる。しかしその記者は、インタビュアーを名乗る女には聞き覚えがない様子だった。つまり、ジンドグマの偽物だったのだ。
話を聞きつけた一也は、村田博士を乗せた車を追う。
車に乗せられた村田博士に、女はジンドグマの殺人研究所まで連行すると告げる。
村田博士のレーザー光線を、殺人光線に変えようとしていたのだ。
「ジンドグマの魔女参謀の招待は、断れない…!」
女の正体は、ジンドグマの大幹部の一人、魔女参謀だった。一也の尾行を知った魔女参謀は、運転手に化けていたビデオンに村田博士を撮影、ビデオンの内部に吸収させる。
ほどなくして、車は停車したが、既に村田博士の姿はそこにはない。
魔女参謀は近づいてきた一也に殺人研究所計画を宣言すると、姿を消すのだった。
一度も停車していない車から村田博士が姿を消した謎に、一也も手口を掴めずにいた。
その頃ジンドグマのアジトでは、ビデオンが映像を再生。
体内に吸収していた村田博士を開放すると、地下牢へと連行する。
魔女参謀は地獄元帥に殺人研究所計画の進捗を報告する。
後二人、科学者を拉致すれば、地上最高の殺人研究所が完成するのだ。
だが他の三幹部は、その進行具合が遅いと野次を飛ばす。
一緒に食事の席を設けるジンドグマ幹部陣だが、決して仲は良くないようだ。
立腹する魔女参謀に、地獄元帥はスーパー1に感づかれないように念を押すのだった。
谷モーターショップに、マサルが一人で訪ねてきた。
何でも、姉のミチルの友人であるユカリに、面白いビデオを見せて貰う約束をしていたらしい。
ユカリは、ノーベル化学賞をもらった山本博士の一人娘だった。
一也はマサルをユカリの家まで送っていくのだった。
その頃、当のミチルとユカリは、二人でビデオを見ようとしていた。
だが、そのビデオテープには、ジンドグマのマークが描かれていた。
そうとは知らず、ユカリはビデオテープを再生してしまう。
しかし、ビデオには何も映っておらず、画面はノイズを表示するばかり。
そこに、山本博士が帰宅した。山本博士はユカリに言われて、ビデオの調子を調べる。
すると、ビデオの画面に映し出されたのは、なんとビデオンの姿だった。
ビデオンは山本博士をも殺人研究所の一員にするべく狙っていた。
そしてビデオテープに化けることで、山本博士の家に忍び込んでいたのである。
ビデオテープから姿を変えたビデオンは、山本博士を撮影し、体内に吸収する。
山本博士の悲鳴を聞きつけたユカリとミチルはビデオンと遭遇してしまい、ユカリの母ともども人質として狙われてしまう。だが間一髪、そこにスーパー1が駆けつけた。
ミチルから山本博士がビデオンの体内にいることを知ったスーパー1は、村田博士も同じくビデオンに吸収され拉致されたことを看破する。
ビデオンはスーパー1を撮影して体内に吸収しようとするが、スーパー1はなんとかそれを躱す。
結局、山本博士を攫うという目的を果たしたビデオンは車に乗って撤退した。
だが、ジュニア・ライダー隊の面々が、その車を尾行していたのである。
ジュニア・ライダー隊は道標となる連絡用コインを置き、スーパー1への道標にした。
首尾よく、ジュニア・ライダー隊はビデオンのアジトにまで辿り着く。
良は慎重にスーパー1の到着を待とうとするが、隊員のタケシが中の様子を窺い知るべく、やめとけばいいのにアジトの中に入ろうと提案。押し切られた良たちは、アジトに入っていく。
そして案の定、アジトに閉じ込められてしまったジュニア・ライダー隊は、ビデオンに撮影されてしまい、全員体内に吸収されてしまった。
アジトに到着したスーパー1も、ジュニア・ライダー隊を人質にされ、身動きができない。
「ジンドグマに卑怯の文字はない!」
スーパー1もビデオンに撮影されてしまい、ビデオンの体内に吸収されてしまうのだった。
ビデオンの持つビデオテープの中の密閉空間に閉じ込められたスーパー1とジュニア・ライダー隊。魔女参謀は科学者が全員揃ったことを悪魔元帥に報告する。
魔女参謀は集めた科学者を集めるべく、ビデオンに山本博士の入ったビデオテープの再生を命令するが、ここでビデオンはうっかり、スーパー1たちが入ったビデオテープを体内にセットする。
そして時を同じくして、スーパー1はビデオテープから脱出するためにエレキハンドにチェンジ。
エレキ光線でビデオテープを破壊する。すると、それを体内にセットしていたビデオンの内部メカも、エレキ光線によって焼き尽くされてしまった。とんだピタゴラスイッチだ。
スーパー1とジュニア・ライダー隊は無事に脱出成功。
作戦の失敗を悟った魔女参謀は、この後始末をビデオンに命じて撤退。スーパー1はアンテナ型のサーベルを振るうジンファイターを蹴散らし、捕らえられた科学者たちを開放する。
「無敵の勇者スーパー1」が流れる中、スーパー1は次々にジンファイターを撃破。
ビデオンとの最終決戦に挑むのだった。
ビデオンはサーベルを振り回しスーパー1に襲いかかる。
しかしスーパー1はパワーハンドにチェンジし、ビデオンの頭部アンテナを破壊。
そしてトドメのスーパーライダー稲妻旋風キックで、ついにビデオンを倒すのだった。
スーパー1はジュニア・ライダー隊が手を降り見送る中、Vジェットで去っていく。
ビデオカメラの怪人という、「キン肉マン」のミスターVTRを先取りしたかのようなモチーフがユニークな、まさにジンドグマ怪人ならではの存在であるビデオン。
相手を撮影することで体内に吸い取ってしまい、ビデオテープに封じて拉致してしまうというのは「写真に取られると魂を抜かれる」という迷信の現代版のようで面白い。
また、実際にスーパー1がビデオテープの中に閉じ込められてしまうという展開も意表を突くもので、ビデオテープの中を視覚的に表現した映像表現もユニークだった。
今回もジュニア・ライダー隊の活躍が主体となるエピソードで、前回も活用された連絡用コインを辿りスーパー1をジンドグマのアジトまで導く大殊勲を上げている。
一方で、子どもならではの無鉄砲さで捕まったのは、年齢を考えれば仕方のないことか…。