「仮面ライダースーパー1」第30話「悪の超特急!ローラースケート怪人」感想

2025年8月7日木曜日

仮面ライダースーパー1 東映特撮YoutubeOfficial

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あらすじ

ローラースケートを楽しむ人々が狙われた。走り出したら止まらない恐怖のローラースケートを使い、鬼火司令はジンドグマ・ローラースケート部隊を結成しようと計画。
怪人・マッハローラーは猛スピードで疾走し、人々に魔のローラースケートを履かせていく。

止まれない恐怖!悪のローラースケート作戦発動!

今回のジンドグマ怪人は、ローラースケートの怪人であるマッハローラー。
ローラースケートを履き、「マッハ」を冠にいただくその名からは、かつてXライダーを苦戦させた強力怪人マッハアキレスとの関連性を想起させるものがある怪人だ。
全身にタイヤを付けたような見た目が個性的な怪人で、前述の通り足にはローラースケートを履いており、腰のノズルから炎を噴射して時速600kmにまで加速。
その速度をもって、鋭く尖った頭部で頭突きを仕掛ける突撃戦法を得意としている。

鬼火司令の配下であるマッハローラーの作戦は、人々をコントロールするローラースケートをローラースケートが上手い人間に配り、ジンドグマ・ローラースケート部隊を結成すること。
前回に続いて2話連続で人をコントロールする道具を配る作戦が行われることになった。
事件の調査に乗り出したジュニア・ライダー隊もローラースケートを履かされてしまい、マッハローラーの意のままに操られてしまう。このままでは、ジュニア・ライダー隊が危ない。
果たしてスーパー1はジュニア・ライダー隊を救い、マッハローラーを倒せるのか。



街中でローラースケートが大流行。
ローラースケートが上手い男性が、女性からの喝采を浴びる。
しかしそんな男性に突然黒尽くめの怪しい男が声をかけてきた。
もっとローラースケートが上手くなるという、特製のローラースケートを譲るというのだ。
早速、男性はそのローラースケートに履き替える。
すると、男性は一度走り出したが最後、人にぶつかっても止まれなくなってしまった。

そんな男性に、黒尽くめの男は靴をローラースケートに変化させ追いつく。
そして、「ジンドグマ・ローラースケート部隊の一員に選ばれた」と声を掛ける。
と同時に、男性のローラースケートから毒針が伸び、男性の足を突き刺した。
すると、みるみるうちに男性の表情は一変し、黒尽くめの男の後についていく。
そこに通りかかった一也は、男性のローラースケート仲間から事情を聞き、その後を追う。

男性を連れて走っていく黒尽くめの男に追いついた一也に、ジンファイターが襲いかかる。
そして黒尽くめの男も、ジンドグマ怪人・マッハローラーの正体を現した。
一也はスーパー1に変身し、マッハローラーに飛びかかる。
「俺の突進を受けてみろ!」
マッハローラーは脚部にローラースケートを装着、腰のタイヤのノズルから火を吹き、スーパー1に突撃する。だがそこに、猛烈な炎とともに鬼火司令が現れた。
鬼火司令は本来の命令を忘れてスーパー1と戦おうとしたマッハローラーを叱責。
マッハローラーを本来の任務に向かわせると、自身はスーパー1に襲いかかる。
スーパー1は鬼火司令にスーパーライダー閃光キックを放つが、鬼火司令はすぐに撤退した。
そして、マッハローラーの姿も忽然と消えていた。

ジンドグマのアジトに戻った鬼火司令は上機嫌だった。そこに地獄元帥も現れる。
鬼火司令はジンドグマ・ローラースケート隊を結成するために、マッハローラーに命じて人間を洗脳する効果のあるローラースケートを街中の見どころのある人間に配っていたのである。
全て予定通りに運んでいると報告する鬼火司令だが、周囲の目は冷ややかだ。
地獄元帥は1日も早くローラースケート部隊が揃うのを見たいと告げ、鬼火司令を発奮させる。

一也はブルーバージョンを飛ばしマッハローラーを探すが、その行方は杳として知れない。そしてその途中、ミチルとマサルが、友人の一郎とローラースケート場に向かうのを見かけるのだった。
ミチルは「おませ」、マサルは「ちび」と、あだ名がついたらしい。
しかし、そのローラースケート場にこそ、マッハローラーが潜んでいたのである。

ローラースケートが得意な一郎は、マッハローラーに目をつけられてしまった。
一方、ミチルは転び、マサルは理由をつけて滑るのを拒む。累計3回目のおしっこネタだ。
ミチルがマサルをトイレに連れて行っている間に、ジンドグマは洗脳装置入りのローラースケートを一郎たちに配った。そして、一郎たちは自分の意に反して止まれなくなってしまう。

ミチルとマサルがローラースケート場に戻ると、マッハローラーがその姿を現していた。
ミチルたちは気づかれないうちに、ジュニア・ライダー隊本部に通信を送ろうとする。
マッハローラーはジンドグマ・ローラースケート部隊本部に一郎たちを向かわせようとしていたが、その足元には運悪く、ミチルのカバンが置いてあった。
マッハローラーはカバンの中からジュニア・ライダー隊の通信を受信していた通信機を見つけ、ローラースケート場にジュニア・ライダー隊がいることを察知してしまう。

ジュニア・ライダー隊の面々は、公園に集合していた。
しかし、そこにミチルとマサルの姉弟は姿を見せない。
そこに一也も駆けつけ、二人をローラースケート場で見かけたと教えるのだった。
ハルミたちは、二人を探しにローラースケート場に向かう。
マッハローラーを見つけるために頑張るジュニア・ライダー隊を、頼もしく思う一也たち。
しかしそこに、ローラースケート場にいたはずの一郎が現れた。
その様子は明らかにおかしい。異変を察知した一也は、一郎の後を追う。

一郎を抱きかかえ、なんとか一郎の動きを止めた一也は、ローラースケートの車輪が一人で回転していること、そしてローラースケートから毒針が伸びていることに気づく。
毒針を引き抜いたことで、一郎は無事に正気を取り戻した。
一方その頃、ハルミたちはローラースケート場に到着するものの、ミチルたちもろとも洗脳装置入りのローラースケートを履かされてしまい、洗脳されてしまう。

谷とチョロも、様子を窺うべくローラースケート場に到着したが、そこで彼らはジュニア・ライダー隊の面々が激しい頭痛に襲われながらローラースケートで走り続ける様子を目の当たりにする。そして、ハルミたちを止めようとした谷たちも、ローラースケートを履かされてしまうのだった。

「俺様のローラーをつけたが運の尽きだ!気が狂うまで、滑り続けろ!」
マッハローラーが嘲笑う中、谷とチョロはあえなく転倒してしまう。
「見たか!ジンドグマに逆らうライダー隊の最期だ!」
「ライダー隊に最期はない!」
そこに、スーパー1が駆けつける。
「スーパー1!お前の相手は、ライダー隊の女子供だ!見ろ!」
マッハローラーは洗脳装置で操ったジュニア・ライダー隊をスーパー1にけしかける。
そこで、スーパー1は一計を案じた。
冷熱ハンドにチェンジし、冷凍ガスでローラースケートの車輪を凍らせたのだ。
ローラースケートを止められたジュニア・ライダー隊の面々は、洗脳から脱した。

計画を破られたマッハローラーは、ローラースケート場から逃亡。
スーパー1はブルーバージョンを飛ばし、それを追う。
だが、マッハローラーのスピードは異常だった。
車を飛び越え、歩道橋を越え、ビルの壁を垂直に駆け上る。
だがスーパー1のブルーバージョンも、その全てを走破した。
ついに、スーパー1はマッハローラーを廃工場へ追い詰める。

ローラースケートを履いたジンファイター部隊に囲まれたスーパー1に、マッハローラーは頭部から殺人ガスを噴射。しかし、スーパー1は殺人ガスを躱し、この危機を脱した。
追い詰められたマッハローラーは、破れかぶれとばかりに直接対決を挑む。
スーパー1はローラースケートを履いたジンファイターを次々に蹴散らす。
マッハローラーは再びノズルから火を吹き、体当たり攻撃を仕掛ける。
そして、鋭い頭部で頭突する、「ローラー必殺突き」でスーパー1を痛めつけた。
そのまま、マッハローラーの体当たりに押し切られそうになるスーパー1。
そこでスーパー1はエレキハンドにチェンジし、エレキ光線でローラースケートを破壊。
最大の武器の機動力を奪われたマッハローラーに、スーパー1はとどめのスーパーライダー月面キックを放ち、ついにマッハローラーを打ち倒すのだった。
「無念、残念、口惜しや~!」
戦いは終わった。洗脳を脱したジュニア・ライダー隊とともに、スーパー1は帰っていく。


人間を操る傘の次は、人間を操るローラースケート。
妖怪王女の手口をてぬるいと野次を飛ばしていた鬼火司令だが、自分がやってみるとほぼ同じ手口になってしまったあたりは、野次を飛ばす立場の気楽さを思い知っただろう。
悪魔元帥はよっぽど人間を操る計画を実現させたかったのだろうか?
しかし、自分に似てせっかちかつ頭に血が上りやすいマッハローラーの性格を理解し、そのフォローのために自ら戦線に出ることを厭わないあたりは、武闘派ならではの好フォロー。
スーパーライダー閃光キックで仕留めきれない実力の高さも見事に演出されていた。

「マッハ」にかけては先輩のマッハアキレス同様、ローラースケートを履きその速度でスーパー1を圧倒したマッハローラーの能力描写も面白いエピソード。
車を飛び越え、歩道橋を越え、壁を登っていく描写は、スピード自慢の怪人の能力を見事に演出しており、それを追跡するブルーバージョンの能力も十全に演出されていた。
ローラースケートを破壊するために、冷熱ハンドやエレキハンドが効果的に使用されていたのも、改めてスーパー1のファイブ・ハンドの万能性を強調しておりユニークだった。

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