「仮面ライダースーパー1」第37話「巨腕コマ怪人!灯台の死闘!!」感想

2025年9月8日月曜日

仮面ライダースーパー1 東映特撮YoutubeOfficial

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あらすじ

コマの怪人・コマサンダーが、勝浦海岸の沖の岬灯台を占領した。
そして、沖を通る全ての船をコマ魚雷で沈めようとする。
さらに、潮の流れによって東京湾を火の海へと変える、東京湾火の海作戦が実行される。

スーパー1を超えた?強力コマ怪人の東京火の海作戦!!

今回のジンドグマ怪人は、コマをモチーフにした怪人コマサンダー。
そのユニークなフォルムが印象的で、近年のオールライダー作品でもお馴染みの怪人だ。
そして、そのユニークなフォルムとは不釣り合いなほどに戦闘能力が高く、ジンドグマが開発した、スーパー1と同等の能力を持つロボットスーパー1を倒すほどの実力を持っている。

そんなコマサンダーが鬼火司令の命令で行う作戦が、東京湾火の海作戦。
勝浦海岸の沖の岬灯台を秘密裏に占領し、沖を通る全てのタンカー船をコマ魚雷で沈め、東京湾を火の海に変えようとする、鬼火司令らしい豪快な作戦である。
しかし、彼らの動きはジュニア・ライダー隊にキャッチされていた。
彼らの通報で、スーパー1はコマサンダーの暗躍を知ることになる。
果たしてスーパー1は、コマサンダーの東京湾火の海作戦を阻止することが出来るのか。



ジュニア・ライダー隊の面々は、合宿旅行として千葉県勝浦市の行川アイランドを訪れていた。
行川アイランドといえば、昭和東映特撮では度々タイアップロケが組まれた東映特撮ファンにはおなじみの施設。名物のフラミンゴやポリネシアンショーも健在だ。
ホテルに到着したジュニア・ライダー隊の面々は、1時間の自由時間を満喫する。

その頃、勝浦海岸では、ジュニア・ライダー隊の千葉県勝浦支部に所属する、岡田トモジと今川ノリオの二人の隊員が遊びに出かけていた。
ジュニア・ライダー隊も、いつの間にやら各地に支部が出来るほどの組織になっていたらしい。
しかし、2人はそこで、スーパー1がジンドグマと戦う光景を目の当たりにする。
だが、スーパー1の様子がどこかおかしい。掛け声の代わりに、機械音が鳴り響く。
そして何より、正義の証である赤いマフラーが、黄色いものになっていた。

ジンファイターを蹴散らしたスーパー1の前に、ジンドグマ怪人・コマサンダーが現れた。
コマサンダーは有り余るパワーでスーパー1を圧倒。
冷熱ハンドの超高温火炎や冷凍ガスもコマサンダーには通じず、コマサンダーのコマハンマーがスーパー1に炸裂。なんと、スーパー1の頭部が破壊されてしまった。

コマサンダーは、鬼火司令を呼び出し、自らの力を誇示し始めた。
コマサンダーが倒したのは、ジンドグマが作り出した、ロボットスーパー1だったのである。
鬼火司令いわく、ロボットスーパー1は本物のスーパー1と同じ力を持っている。そして、かつてバチンガルの製造の際、ドグマが再現できなかったファイブ・ハンドの再現すら実現していた。
そんなロボットスーパー1を簡単に片付けるコマサンダーの力は侮れなかった。
「コマサンダーは強いのだ!スーパー1より強いのだ!」
鬼火司令はそんなコマサンダーの力を持って、自らの作戦を成功させようとしていた。

一部始終を見届けたトモジとノリオの2人は、東京のジュニア・ライダー隊本部に通報。
谷とチョロから応援が到着するまで待機を命じられるが、ノリオはこのままでは逃げられてしまうと独断でジンドグマの追跡を行おうとする。
一也は勝浦海岸に向かい、ハルミも行川アイランドを満喫していた隊員を集めた。

鬼火司令たちは、勝浦海岸の沖の岬灯台にやってきていた。
それを尾行していたノリオは、灯台の警備員に危険を訴えるが、信じてもらえない。
そして警備員の前に鬼火司令が現れ、コマサンダーによって殺されてしまうのだった。
それを目撃したノリオも鬼火司令に発見され、ノリオの後を追ってきたトモジと逃亡する。

海岸まで逃げてきたノリオたち。だがその前に、地底を通ってきたコマサンダーが現れた。
しかしそこに、スーパー1が駆けつける。
コマサンダーは高速回転し、ジンファイターを呼び出してノリオたちを襲う。
そこに、ジュニア・ライダー隊本隊も到着。スーパーボールを投げ、ノリオたちを救った。
スーパー1はジンファイターを蹴散らすが、コマサンダーの圧倒的なパワーとタフネスに苦戦を強いられる。そして、スーパー1のダブルキックはコマハンマーパンチに跳ね飛ばされた。
海中に落ちたスーパー1に、コマサンダーはコマ爆雷を飛ばし追撃。
ついに、スーパー1が浮上してくることはなかった。スーパー1が負けたのか?
悲嘆に暮れるジュニア・ライダー隊の前に、鬼火司令が現れ、ジュニア・ライダー隊を捕縛する。

ジンドグマのアジトに戻った鬼火司令は、スーパー1を倒しジュニア・ライダー隊を捕縛したことで喜色満面。他の三幹部はすっかり呆れた様子を見せる。
そこに現れた悪魔元帥に、鬼火司令は東京湾火の海作戦の進捗を報告する。
東京湾火の海作戦とは、占領した沖の岬公園から東京湾を進む石油タンカーを次々に爆破し、潮の流れによって東京湾一帯を炎上させ、火の海に変える作戦である。
既に、占領した沖の岬公園には、タンカーを爆破するコマ爆雷が大量に運び込まれていた。
だが、その作業に従事するジンファイターの中に、不審な様子を見せる者が一人。

コマサンダーは捕縛したジュニア・ライダー隊を海岸に連行し、彼らの身体に爆雷を取り付けた。
鬼火司令は一石二鳥とばかり、ジュニア・ライダー隊の始末と東京湾火の海作戦を同時に行おうと、ジュニア・ライダー隊の身体に爆雷をつけ、タンカーにぶつけようというのだ。
だが、タンカーが接近し、コマサンダーが準備のためにその場を離れた時、怪しげな様子のジンファイター二人が現れる。その正体は、ライダー隊を助けに来た谷とチョロだった。
谷とチョロはライダー隊の身体から爆雷を外すが、そこにコマサンダーが戻って来る。
しかし、傍らにいたジンファイターが、彼らを助けた。そのジンファイターは、一也の変装だ。
一也は倒されたふりをしてジンドグマの作戦を探っていたのである。

一也はジュニア・ライダー隊を逃がし、自らはコマ爆雷を盾にコマサンダーに迫った。
「よせ!それはよせ!やめろ!危ない!」
本気で狼狽するコマサンダーが、ちょっと面白い。
ジュニア・ライダー隊を安全な場所まで逃がした一也は、コマ爆雷をコマサンダーに投げつける。
だが、それは既に火薬を抜かれており、爆発しなかった。まんまと騙されたコマサンダーは怒る。

コマサンダーはジンファイターにその場を任せ、計画通りタンカーの爆破に向かう。
だが、一也は次々にジンファイターを倒し、コマ爆雷をタンカーに投げようとするコマサンダーを阻止すべく、スーパー1に変身。海に投げ入れられたコマ爆雷を投げ返した。
コマサンダーは高速回転して突進するコマドリルを繰り出した。
そのボディには、ロボットスーパー1との戦闘テストの通り、冷熱ハンドが通じない。
だが、コマサンダーに足りなかったのは頭脳だった。
ジャンプしてボディプレスを繰り出したコマサンダーはそれを躱され、岩の隙間に身体を挟まれ、身動きできなくなったのである。その隙にスーパー1は両足を掴み、コマサンダーをジャイアントスイングで投げ飛ばして大ダメージを与えた。
そしてトドメのスーパーライダー月面キックを繰り出し、ついにコマサンダーを倒すのだった。
スーパー1は、皆の頑張りでジンドグマの作戦を打ち破ったと、みんなの頑張りを称える。

敗北に怒り狂う鬼火司令の前に、他の三幹部も勝浦海岸に姿を表した。
東京湾火の海作戦という回りくどい作戦を立てたばかりか、ジュニア・ライダー隊をも始末しようと欲張ったばかりに作戦が瓦解したことを、魔女参謀と妖怪王女は嘲笑う。
幽霊博士はそんな内輪揉めをたしなめつつ、次の作戦に闘志を燃やすのだった。

こうして、勝浦海岸の死闘は終わった。
一也たちはポリネシアンショーを鑑賞し、行川アイランドを満喫する。

昭和東映特撮おなじみの行川アイランドを舞台に、強力コマ怪人との死闘が描かれたエピソード。
有り余るパワーとタフネスを武器に暴れまわるコマサンダーの豪快な言動はキャラが立っていて面白く、その実力も、本物のスーパー1の冷熱ハンドが通じないほどの強さだった。
もう少し冷静に攻撃できていればスーパー1とて苦戦を免れなかったあたり、ひと目見たら忘れられないユーモラスなフォルムを持っていながら本物の強豪怪人と言えるだろう。

谷モーターショップの近隣に住む子どもたちで結成されたジュニア・ライダー隊だが、今回は勝浦海岸現地の隊員が登場。いつの間にやら全国的な組織になっていたらしい。
また、今回は谷やチョロも大活躍。
捕まったジュニア・ライダー隊をジンファイターに変装して救出するファインプレーを見せた。
スーパー1が述べた通り、みんなの頑張りでジンドグマの作戦を打ち破ったということだろう。

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