「仮面ライダースーパー1」第41話「動物園の一也・水中檻から脱出不能?」感想

2025年9月22日月曜日

仮面ライダースーパー1 東映特撮YoutubeOfficial

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あらすじ

遠足で動物公園にやってきたジュニアライダー隊。
そんな彼らを魔女参謀の強力鍵怪人・キーマンジョーが捕らえる。さらに、キーマンジョーのキーロックパワーで、一也は水中の檻に閉じ込められて絶体絶命に陥る。

動物マジシャンの地獄罠!一也処刑ショーの幕が上がる

今回のジンドグマの怪人は、鍵をモチーフにしたキーマンジョー。
錠前を模した上半身を持つ怪人で、手錠や錠前の付いたチェーンによって敵を拘束する。
さらに左手の鍵を胸の錠前に差し込んで拘束力を高めるキーロックパワーという能力を持つ。

その任務は沖一也やジュニア・ライダー隊の処刑であり、そのためにマジシャン・ジョー吉田に化けて、東武動物公園に遠足に来ていたジュニア・ライダー隊や一也に接触。
毒蛇を使って一也の体の自由を奪うと、東武動物公園でマジックショーを行い、そこで水中脱出マジックに見せかけて一也の公開処刑を行おうと目論むのだった。
さらに、ジュニア・ライダー隊の面々もジンドグマの手に落ちてしまう。
果たして一也はこの最大の危機を脱することが出来るのか?



ジュニア・ライダー隊は埼玉県宮代町にある、東武動物公園へ遠足に向かっていた。
「ジュニアライダー隊の歌」をみんなで謳って、楽しい雰囲気の一同。
一也もまた、Vマシーンに乗ってバスの後をついていく。
すると突然、助けを求める男女が一也の現れた。
なんと、森の中を車で走っていると、とてつもない怪物が襲ってきたのだという。
一也はその怪物がジンドグマの怪人ではないかと疑った。
そこで一也は遠足を楽しみにしているジュニア・ライダー隊を先に東武動物公園へ向かわせると、男女の案内で2km先の森の中へと向かう。

だがそこで一也を待っていたのは、魔女参謀の配下のジンドグマ怪人・キーマンジョーだった。
キーマンジョーは鍵のついたチェーンで一也を絡め取ると、キーロックパワーを発動して一也の動きを完全に封じる。しかし一也は、キーマンジョーが自分を引き寄せようとする反動を利用して反撃。キーマンジョーが点灯した隙をついて、スーパー1に変身した。
そしてスーパー1は、エレキハンドのエレキ光線でチェーンを破壊。
拘束を解き、キーマンジョーに挑むが、キーマンジョーはすぐに撤退した。
その頃、ジュニア・ライダー隊の面々は、東武動物公園に到着していた。
記念写真を取り、遠足を大いに楽しむ一同。

ジンドグマのアジトでは、魔女参謀が自らの作戦を誇っていた。魔女参謀は、ジンドグマにとって最大の脅威である沖一也を処刑する作戦を実行しようとしていたのだ。
鬼火司令は自分にも一枚噛ませるように頼むが、あえなく断られる。
そこに悪魔元帥が現れた。普段は機嫌がいい悪魔元帥だが、今日は機嫌がひときわ悪く、魔女参謀に、無駄口を叩かずに急ぎ作戦を実行するように命じるのだった。

東武動物公園を満喫するジュニア・ライダー隊。
そして一也も無事に東武動物公園に到着する。だがその姿を、怪しい男たちが監視していた。
男は持っていた杖を大蛇へと変え、一也にけしかける。
大蛇は一也の足を噛み、毒が体に回った一也は身動きが取れなくなってしまった。
そんな一也を、男たちが動物運搬車の中に連れ去ってしまう。

男の正体はキーマンジョーだった。
先程の毒蛇は、ジンドグマが独自に改良した改造毒蛇だったのである。その毒蛇の毒は、両手両足の自由を奪い、舌をしびれさせ、話すことも叫ぶこともできなくなる猛毒だった。
キーマンジョーはこの毒で一也の自由を奪い、一也を尊敬するジュニア・ライダー隊の眼の前で、一也を公開処刑しようとしていたのだ。

そうとは知らないジュニア・ライダー隊は、ジョー吉田のマジックショーを見物する。
ジョー吉田とは、キーマンジョーが変装したマジシャンだ。
ジョー吉田を演じたジャック武田氏は、動物マジックを行っていた実際のマジシャン。
作中のマジックショーでも、得意の動物マジックを披露している。
ジョー吉田のマジックに感嘆の声を上げるジュニア・ライダー隊。
だがその頃、声の出せない一也を乗せた動物運搬車が移動を開始していた。

ジョー吉田は観客に、今度は池の方を見るように促す。
するとそこには、モーターボートに引きずられる一也がいた。
だが一也はすぐに、丸太に姿を変える。
胸を撫で下ろした一同は、再び東武動物公園を満喫し始めた。
だが、アトラクションを楽しんでいたミチルとマサルの前に、キーマンジョーが現れる。
ハルミたちジュニア・ライダー隊は二人を探しに、アトラクションのコースの中に潜入。
しかしそこに再びキーマンジョーが現れ、ハルミたちも捕まってしまった。

キーマンジョーは再びジョー吉田に化けると、ジュニア・ライダー隊の面々を、一也を捕らえた動物運搬車の中に閉じ込める。しかし一也は未だ毒の影響で体が麻痺している。
ジョー吉田はついに、一也とジュニア・ライダー隊の処刑を宣告するのだった。

ジョー吉田の、水中檻抜けマジックショーが始まった。
空中に吊るされた檻の中には、鎖に囚われ身動きの取れない一也がいる。
このまま一也の入った檻を、水中に沈めようというのだ。
檻に一也が囚われていたことを知った谷やチョロはマジックショーを止めようとするものの、ジンドグマの手の者によって阻まれてしまう。
そしてついに、一也の入った檻が水中に没した。
ジョー吉田はさらに、ジュニア・ライダー隊の面々を池に叩き落とそうとする。
しかしハルミの決死の抵抗もあり、ジュニア・ライダー隊はなんとか難を逃れた。

その頃一也は、水中で精神を集中していた。
「お前はどんな時にも変身できる訓練を積んできたはずだ。気を静めて、心を統一しろ!」
そう己に言い聞かせた一也は、水中で変身の呼吸を行い、スーパー1に変身。
拘束を解き、地上へと舞い上がった!

処刑計画に失敗したジョー吉田はキーマンジョーに戻り、スーパー1に挑む。
カギ爆弾を投げつけるキーマンジョーに、スーパー1はキックを炸裂させた。
破れかぶれになったキーマンジョーは、動物をトラックで追い回し、動物を暴走させて東武動物公園をパニックに陥れるという、やけくそ気味な作戦を実行しようとする。
だが、それもすぐにスーパー1に阻まれた。
「子どもたちの楽園を荒らす奴は、このスーパー1が許さんぞ!」

キーマンジョーは再びスーパー1の体をチェーンで拘束するが、スーパー1はチェーンを容易く破壊。そして、エレキハンドのエレキ光線でキーマンジョーに大ダメージを与える。
そして最後のトドメのスーパーライダー閃光キックを炸裂させ、キーマンジョーを倒した。

こうして、東武動物公園に平和が戻った。
ジュニア・ライダー隊は再び、楽しい遠足を満喫する。
子どもたちの楽園に、平和が戻った。ありがとう、仮面ライダースーパー1!

脚本の江連卓氏が好んで描いた、ヒーローが極限まで追い込まれた状況を精神力で乗り切るシチュエーションが描かれたエピソード。
身動きの取れない水中に沈められた一也が心を鎮め変身の呼吸で変身、苦境を打破する展開は、シリーズ前半で厳しい鍛錬を積み変身の呼吸を習得した沖一也ならではの展開だと言えるだろう。

改造人間である一也すら身動きが取れなくなる毒を持ったジンドグマ毒蛇を用いた周到な暗殺計画を立てながら、それが瓦解すると動物を暴走させるというやけくそ気味な作戦に走ってしまうキーマンジョーの愉快なキャラクターも面白いエピソードだった。
このあたりは、同じく周到な暗殺計画を立てながら、それが瓦解するとパニックに陥ってしまった「ウルトラセブン」のガッツ星人に通じるものがある。
周到な策略は、それが崩れてしまえば脆いもの。このように悪の栄えた例はないのだ。

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