「仮面ライダースーパー1」第42話「悪魔元帥の大仮装パーティ」感想

2025年9月22日月曜日

仮面ライダースーパー1 東映特撮YoutubeOfficial

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あらすじ

ライダー隊が手に入れた1通の手紙。それはジンドグマの仮装パーティの招待状だった。
ジンドグマを壊滅させるこのチャンスに、スーパー1は仮装して乗り込む。
だが、そこに無数のボールに分離、合体する怪人・ドクロボールが現れる。

悪魔元帥からの招待状 仮装パーティーに突撃せよ!

今回のジンドグマ怪人は、バスケットボールをモチーフにしたドクロボール。
ジンドグマに資金を援助する者たちを招待した悪魔元帥主催の仮装パーティーの秘密を守ることを任務としており、多数のバスケットボールが集まった上半身は自在に分裂・合体し、敵の攻撃から身を躱すほか、ジンファイターの強力な武器としても活用することが出来る。

偶然にもジンドグマの死体処理カーに乗り合わせた一也を倒そうとしたドクロボールだが、それは失敗。逆に、一也はジンドグマ主催の仮装パーティーの情報を手に入れてしまう。
一也にとって、これは悪魔元帥と直接対決し、ジンドグマとの戦いを終わらせる千載一遇の好機。
一也と谷は作戦を練り、招待状の導きでジンドグマの仮装パーティーに向かう。
果たして一也は悪魔元帥との決着をつけることが出来るのか?



ある日。一也は暴走するバイクに轢かれそうになった子どもを間一髪助ける。
一也とジュニア・ライダー隊は急ぎ、そのバイクに乗った男を追った。
すると男はバランスを崩し転倒。一也は救急車を呼び、それに付き添う。
後から到着したジュニア・ライダー隊は、事故現場に怪しい封筒が落ちているのを見つけた。
なんとその封筒には、ジンドグマのマークが刻まれていたのである。

一方、救急車に乗った一也は、救急隊の男に封筒を出すように要求される。
救急車は偽物で、ジンドグマの死体処理カー。救急隊もジンファイターだった。
一也は逆にジンファイターを尋問し、封筒が何のことなのかを問い詰める。
するとそこに、バスケットボールが窓を割って投げ入れられてきた。
それは爆弾ボールであり、死体処理カーは大爆発の中に消える。

爆弾ボールを投げ入れたのは、ジンドグマ怪人ドクロボールだった。
しかし一也はスーパー1に変身して難を逃れていた。
目的のためなら味方も殺すドクロボールに、スーパー1は仲間をも殺してまで守ろうとした秘密は何なのかを暴くべく、ドクロボールに挑みかかる。
しかしドクロボールは体を無数のボールに分離させ、スーパー1の攻撃を受け付けない。
ドクロボールはさらに、巨大なボールになってスーパー1に襲いかかる。
その前には、スーパー1のキックも通じなかった。
ドクロボールは怪人に戻ると、爆弾ボールを連射してスーパー1を襲う。
だがスーパー1はそのボールを投げ返し、ドクロボールの頭部にヒットさせる。
ダメージを負ったドクロボールは撤退するのだった。

谷モーターショップに戻った一也は、ジュニア・ライダー隊が拾った封筒を調べていた。
封筒の中に入っていたのは、悪魔元帥主催の仮装パーティーへ招待する招待状だった。
一也は罠を承知でこの仮装パーティーに乗り込み、悪魔元帥との決着をつけようとする。

そして、招待状に書かれた日時がやってきた。
次々に仮装をした人々が会場に入っていく中、スーパー1がVマシーンに乗って現れる。
現れた妖怪王女に、招待状を投げ渡すスーパー1。
ジンドグマの面々は、突如として現れたスーパー1を仮装だと思い込んでいるようだった。
受付の幽霊博士も、思い切った仮装をしたものだと感心してしまう。

魔女参謀も鬼火司令も、スーパー1の仮装で出席した大胆さを逆に気に入っているようだった。
するとそこに、悪魔元帥が姿を現す。この仮装パーティーは、ジンドグマに資金を援助してきたジンドグマ後援会に、ジンドグマ経の変わらぬ協力を依頼するためのパーティーだった。
そして、夜明けまで続くダンスパーティーの幕が上がる。
スーパー1はそれに乗じて、悪魔元帥に接近した。

するとそこに、一人の男が会場に入ってきた。
タダカクゾウというその男は、ジンドグマの最大のスポンサーでありながら仮装パーティーの招待状が届いていないことに憤慨し、会場に乗り込んできたのだという。
それもそのはず、彼のもとに届くはずの招待状は、ジュニア・ライダー隊が手にしていた。
招待状のNo.が照合され、本来タダカクゾウに届くはずの招待状を持っていたのは、スーパー1であることが発覚する。鬼火司令たちがスーパー1の仮面に手をかけると、仮面の下に隠されていた素顔は、なんと谷だった。パーティーに潜入したスーパー1は、谷の変装だったのだ。

悪魔元帥はパーティーの余興として谷を血祭りに上げようとする。
しかしそこに、狼男に仮装した男が割って入る。その男こそ、本物のスーパー1。
スーパー1は仮装パーティーに出席する予定だった男を襲い、招待状と仮装を奪ったのだ。
ついに、悪魔元帥と直接対峙したスーパー1。
「悪魔元帥、ジンドグマの首領!貴様を倒して、ジンドグマを全滅させる!」
「スーパー1!まだまだ、この悪魔元帥の敵ではない!」
悪魔元帥は宇宙服の装置を起動させ、スーパー1の目を眩ませて撤退した。
そしてそこに、ドクロボールが現れる。

ドクロボールはスーパー1をパーティー会場の外に誘き出す。
そして巨大なボールになってスーパー1を押し潰そうとするが、それは失敗。
そこでドクロボールは巨大なネットになって相手の動きを封じるドクロボールネットでスーパー1の動きを封じようとするが、スーパー1の動きを完全に封じることは出来なかった。
それでも分離・合体を駆使しスーパー1を混乱させるドクロボール。
そこでスーパー1は、冷熱ハンドにチェンジし、冷凍ガスでドクロボールを凍結させた。
分離を封じられたドクロボールに、スーパーライダー月面キックが炸裂。
ついにドクロボールは倒されたのだった。

悪魔元帥を追い詰めたものの、逃げられてしまったスーパー1は、次の機会に闘志を燃やす。
そして谷モーターショップでは、良がバスケットボールを投げ、爆弾ボールと勘違いしたハルミやチョロをからかう、平和な日常が戻ってきたのだった。

分離・合体自由自在、変幻自在のドクロボールの能力描写が面白いエピソード。
ジンドグマ怪人にしては珍しく、4大幹部の配下であることが明言されていない怪人で、悪魔元帥の仮装パーティーの秘密を守る任務を担当していたことから、悪魔元帥直属の怪人なのかもしれない。実際、スーパー1のキックを分離能力で防ぐ実力はかなりのものだった。
そんな分離を封じるため、冷熱ハンドの冷凍ガスを用いるという、怪人の能力を破るためのロジックがしっかりしているところも優れたエピソードである。

今回その存在が明かされたジンドグマ後援会の存在も恐ろしいものがある。
平穏な日常を破壊するジンドグマによる独裁政権の樹立を支持し、その支援を行っている者が、あのパーティーの出席者の数だけ存在しているということなのだ。
月並みな言葉だが、最も恐ろしいのは人間そのものなのかもしれない。

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