「仮面ライダー (新) (スカイライダー)」第27話「戦車と怪人ニ世部隊!8人ライダー勢ぞろい」感想

2025年1月27日月曜日

仮面ライダー (新) (スカイライダー) 東映特撮YoutubeOfficial

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あらすじ

あらゆる物質を一瞬にして溶解させる恐るべき兵器・バリチウム弾。
怪人・ヒルビランはこれを使い、日本を総攻撃しようとしていた。
そんななか、さらにネオショッカー怪人二世部隊までもが動き始める。

度肝を抜くバイクVS戦車!日本を救え、8人の仮面ライダー部隊!

ネオショッカー戦車と改造人間二世部隊が登場し、それに対抗すべく8人ライダーがついに結集するという、幕の内弁当のような豪華なサブタイトルが圧巻のエピソード。
新型爆弾を搭載したネオショッカー戦車と、改造人間二世部隊を指揮する最強怪人の招聘で大攻勢を仕掛けようとするネオショッカーを前に、ついに8人の仮面ライダーが結集。
ライダー部隊とネオショッカーの、正邪の一大決戦が幕を開ける。

今回のネオショッカーの怪人は、ヒルの特性を持つヒルビラン。
爆発を起こすものや、触れたものを溶かすものなど、様々な能力のヒルを操ることが出来る。
ネオショッカー科学陣が、かつてスカイライダーに敗れた怪人たちを再生した改造人間二世部隊のリーダーだったが、後述するグランバザーミーの到着でその座をグランバザーミーに譲り、自らはあらゆるものを溶かす新型爆弾「バリチウム弾」を装填したネオショッカー戦車に乗り込んで、バリチウム弾によって東京を全滅させる作戦を行おうとした。
兵器を研究していた泉田を脅しバリチウム弾を完成させたヒルビランは、ネオショッカー戦車に乗り込み、進路上にあるもの全てを破壊しながら東京へ向かう。
その進撃を食い止めるべく、8人の仮面ライダーが結集。壮絶な死闘が展開されるのだった。

そしてもう1人、姿を現した怪人こそ、ハサミムシの特性を持つグランバザーミー。
ネオショッカー大首領直々の命令でキリマンジャロより招聘されたグランバザーミーは、自分こそ地球最高の改造人間であると自負しており、実際に改造人間二世部隊のオオカミジンを一瞬で倒してしまうほどの高い戦闘能力を持つ、まさに最強怪人である。
魔神提督はヒルビランのネオショッカー戦車を用いた破壊活動と並行し、グランバザーミーの指揮による、日本の地下のマグマを噴出させる「マグマ噴出作戦」を目論んでいた。
そして、かつてスカイライダーに倒された怪人たちが再製造された、改造人間二世部隊を指揮下に置いたグランバザーミーの脅威もまた、8人ライダーに迫りつつある。
果たして8人ライダーは、ネオショッカーの大攻勢を食い止めることができるのか…。

ネオショッカーは、巨大なネオショッカー戦車を作り出していた。
さらに、戦車に乗り込む怪人・ヒルビランは、戦車に装弾したバリチウム弾の試射を行う。
ネオショッカーに脅されて新型爆弾・バリチウム弾を作ってしまい、ネオショッカー戦車に載せられていた研究者・泉田によって、轟砲一発、バリチウム弾がとある街に撃ち込まれる。
あらゆる物質を一瞬にして溶かしてしまう大エネルギーを発する新兵器・バリチウム弾を打ち込まれた街の建物は一瞬にして溶解され、後には焦土が残るのみだった。
実験の成功を喜ぶヒルビラン。泉田は、自らが作ってしまったバリチウム弾の威力に恐怖する。

警察が出動し、一瞬にして全滅した街の調査が行われたが、原因は掴めなかった。
筑波洋もまた、現場に赴き、ネオショッカーが恐るべき兵器を開発した可能性に戦慄する。
その頃、ネオショッカーのアジトでは、泉田がバリチウム弾の発射装置を破壊し、脱走していた。
発射装置のコンピューターは、泉田がいない限り修理することは出来ない。
魔神提督は、草の根を分けてでも泉田を探すように命ずる。

その頃、茂は学友たちに、洋に連絡することが出来る小型無線機を見せびらかしていた。
その輪の中には、泉田の娘であるカオリもいた。するとそこに、突然ヒルが天井から降ってくる。
ヒルがノートに触れると、たちまちヒルの周囲が溶けた。
カオリはその気持ち悪さに卒倒し、気絶してしまうのだった。
そのヒルは、泉田が娘の下へ向かうと察知したヒルビランが送り込んだ刺客だった。

カオリは、ネオショッカーに拉致され、行方不明になって半年になる父の身を案じていた。
そこに、カオリの友人が現れ、泉田から渡されたカオリへの手紙をカオリに手渡す。
そこに、アリコマンド部隊が現れるが、洋も駆けつけ、茂とカオリを救った。
洋は、学校に変なヒルが現れたという連絡を受け、茂のもとに駆けつけたのだった。

なぜカオリがネオショッカーに狙われるのか。洋と谷は、カオリの父である泉田が外国で兵器の研究をしていたことと関係があるのではないかと推測する。
カオリの心配をして世話を焼く茂を、ナオコとアキは男らしいと褒める。
だが、ナオコとアキが目を離した一瞬の隙に、茂とカオリは出かけてしまった。
泉田の手紙に書かれていた場所には泉田の潜伏場所が書かれており、そこに向かったのである。

泉田とカオリは、潜伏先で再会を果たすことが出来た。茂も親子の再会に感慨深げだ。
だがそこに、ヒルビランの声が響く。
部屋の照明に貼り付いていたヒルの正体が、ヒルビランだったのだ。
逃亡しようとした泉田たちは、アリコマンド部隊に囲まれてしまう。
茂の後を追った洋は、泉田たちを助けようとするが、ヒルビランの妨害を受けてしまう。
ヒルビランのヒル爆弾に洋が怯んだ隙に、泉田たちは攫われてしまった。
アリコマンドに地下に引きずり込まれて攫われる描写も、久しぶりに見た気がする。

アジトに囚われた泉田は、カオリを人質にされ、バリチウム弾の発射装置の修理を迫られる。
「どうだ!お前が承知しなければ、娘の生命はもらうぞ!」
「…やる!バリチウム弾の発射装置を直せば、娘の生命はきっと助けてくれるんだな!?」
「ネオショッカー、嘘つかない…」
なんで「インディアン、嘘つかない」という、往年のコマーシャルのキャッチコピーのようなノリなのかはよくわからないが、とにかくヒルビランはカオリを人質にして泉田を脅し、バリチウム弾発射装置の修理を行わせるのだった。

魔神提督のもと、ネオショッカー科学陣がかつてスカイライダーに倒された改造人間たちを再び製造、編成した改造人間二世部隊のパレードが行われた。
改造人間二世部隊の面々は、新たに首に黄色いマフラーを巻いているのが特徴だ。
するとそこに、猛スピードで新たな改造人間が走ってきた。その名は、グランバザーミー。
「魔神提督。この閲兵は、何ゆえの式典!」
「日本大壊滅作戦のために組織した、二世部隊の閲兵だ!」
「俺がその部隊の隊長だ!」
ヒルビランは、ネオショッカー戦車の操縦者でもあり、改造人間二世部隊の隊長でもあった。
「ならば、大首領直々の命令で、キリマンジャロから派遣された、このグランバザーミーが、二世部隊の指揮を取らせていただこう!
「キリマンジャロかなにか知らんが、新入りのくせに出過ぎた真似をするな!」
怪人二世部隊のオオカミジンがグランバザーミーに食って掛かる。
だが、グランバザーミーは右手の鋏でいとも容易くオオカミジンの頭部を切断。
首を刎ねられたオオカミジンは、爆散してしまう。
「このワシは、地球最高の改造人間!よおく覚えておくが良い!」
魔神提督は、グランバザーミー主導の「マグマ噴出作戦」と、ヒルビラン主導の、バリチウム弾を用いた砲撃で日本を総攻撃しようとしていたのである。
こうして、改造人間二世部隊の指揮は、グランバザーミーが執ることになった。

娘の生命と引き換えにバリチウム弾の発射装置の修理を強いられた泉田は、自らの行いで何万人もの人命が失われるであろうことに苦悩していた。
その頃、アジトに囚われていた茂は、通信機でブランカへ連絡を取る。
洋は逆探知で発信地点を調べるが、その電波はネオショッカーも感知していた。
茂は通信機を奪われるが、間一髪、洋は発信地点の特定に成功し、茂たちの救出へ向かう。

ネオショッカーアジトに急ぐ洋の前に、ヒルビランたちが現れた。
そして、洋は落とし穴によって奈落の底へ落下し、両手足をトラバサミで挟まれ、身動きが取れなくなってしまう。さらに、ヒルビランは毒液を吐くヒルを洋に投げつけた。
ヒルの毒液で、洋の身体が溶け始める。
「ヒルの吐き出す毒液で溶けてしまえ!日本を戦車で攻撃するんでな…お前に構っている暇はない!」

魔神提督はついに、ヒルビランに出撃を命じた。
バリチウム弾発射装置の修理を終えたネオショッカー戦車が、東京へ向けて進撃する。
「途中の邪魔者は、踏み潰してやる!」
ネオショッカー戦車は壁を突き破り、市街地で暴走を開始。
砲弾を発射し、建物を次々に破壊する無差別攻撃によって、大きな被害が出てしまう。
さらに、発射装置の修理が終わり用済みとなった泉田や茂たちは、ネオショッカーアジトで処刑されようとしていた。身動きを封じられた泉田に、高速回転する丸鋸が迫る。

ヒルの毒液に苦しむ洋は、毒液を逆用することで、腕の動きを封じるトラバサミのスプリングを溶かした。そして、トラバサミを無理やり取り外すと、スカイライダーに変身する。
スカイライダーはスカイドリルで壁を破壊し、ネオショッカーアジト内に侵入。
今まさに、丸鋸によって身体を両断されようとしていた泉田を救出する。

進撃を続けるネオショッカー戦車の前に、スカイライダーがスカイターボに乗って現れた。
「スカイライダー、生きておったのか!ええい、踏み潰してくれる!」
ネオショッカー戦車は、スカイターボを砲撃して攻撃。
砲撃を躱したスカイターボは、丘の稜線の向こうへ姿を隠す。
するとそこに、世界中に散っていた栄光の7人ライダーが、それぞれのマシンに乗って現れた。
仮面ライダー1号は、改造サイクロン号。仮面ライダー2号は、新サイクロン号。
仮面ライダーV3はハリケーン、ライダーマンはライダーマンマシン。
Xライダーのクルーザー、アマゾンライダーのジャングラー、そしてストロンガーのカブトロー。
「あれは…ライダー部隊!」

「8人ライダーヒットメドレー」をBGMに、8人の仮面ライダーがネオショッカー戦車へ向かう。
「地球の悪、ネオショッカー!ライダー部隊が勝負だ!」
ネオショッカー戦車の砲撃に、8人ライダーのマシンが立ち向かう。
そして、砲撃が途絶えた隙に、8人ライダーはネオショッカー戦車に飛びつく。
ネオショッカー戦車に群がる8人ライダーは、虫の改造人間っぽい構図だ。
ヒルビランはネオショッカー戦車を揺さぶり、8人ライダーを振り落とす。

だが、8人ライダーは力を結集し、ネオショッカー戦車への攻撃を続ける。
1号のライダーキックが、ネオショッカー戦車の装甲を貫通し、内部のヒルビランへダメージを与えた。そして、アマゾンライダーの大切断が、戦車の砲身を切り裂く。
さらに、2号とV3のダブルライダーキックが、ネオショッカー戦車の装甲を破壊する。
ライダーマンはロープアームを砲塔に絡ませ、砲塔を引きちぎった。
ストロンガーの電ショックで動きを止めた戦車に、Xライダーのライドルスティックが炸裂。
クローラーを破壊された戦車に、スカイライダーの大回転スカイキックが放たれた。
ネオショッカー戦車はついに爆発し、中にいたヒルビランもまた、爆発四散するのだった。

泉田親子は、自らを救ってくれた8人ライダーと茂に感謝する。
スカイライダーもまた、この窮地を救ってくれた7人ライダーに感謝するのだった。
7人ライダーは、母国日本に大攻撃が加えられると知り、日本に結集したのである。
だがそこに、グランバザーミー率いる改造人間二世部隊が現れ、8人ライダーに宣戦布告した。
「8人ライダーよ!よおく聞け!ワシに歯向かうと大火傷をするぞ!」
8人ライダーの前に姿を現した、怪人二世部隊との対決は近づく。
果たして、8人ライダーは、ネオショッカーの大攻撃を食い止めることが出来るのか…。

バリチウム弾を搭載したネオショッカー戦車を巡る死闘が展開されたエピソード。
ネオショッカー戦車による大規模破壊と並行し、別作戦のために改造人間二世部隊を用意しているネオショッカーの大攻勢がシリーズの節目となる決戦ムードを否が応でも高めている。
バリチウム弾による都市の全滅だけでなく、市街地で無差別攻撃を行い暴れまわるネオショッカー戦車のシーンもネオショッカー戦車の恐ろしさを見事に演出しており、実際に大ボリュームの造形物を用いた撮影ならではの、生の迫力がある名シーンだった。
ネオショッカー戦車は、「8人ライダーVS銀河王」で牽引していた砲台こそオミットされていたが、その分、このエピソードにおいては8人ライダーのマシンを相手に縦横無尽に暴れまわり、映画だった「VS銀河王」以上に迫力あるシーンを見せつけている。

そのネオショッカー戦車に立ち向かう「ライダー部隊」も、皆自身のマシンに乗って駆けつけ、ネオショッカー戦車の砲撃を躱し攻防を繰り広げる迫力あるシーンを見せてくれた。
7人ライダーの乗るマシンは、以前の記事で述べたように、「仮面ライダー (新) (スカイライダー)」のスポンサーだったポピーが販売した、(ライダーマン以外の)8人ライダーのバイクを立体化したフィギュアセット「スーパーライダーセット」のCM撮影のために新造されたもの。
「スーパーライダーセット」の内容に合わせた結果、1号は改造サイクロン号に、2号は新サイクロン号に乗っているという、なんだか不思議な割り振りになっている。
個々のマシンの造形も、オリジナルのもののシャープさを再現しきれていない箇所が多々見受けられるところは残念だが、8人ライダーがそれぞれのマシンに乗って並走、共にネオショッカー戦車と戦う夢の映像を具現化し、「仮面ライダー」らしいバイクに乗った姿の8人ライダー揃い踏みが実現したことは、「仮面ライダー (新) (スカイライダー)」にとって恵まれた環境だったと言える。

こうして、ネオショッカー戦車を破壊し、バリチウム弾発射を阻止した8人ライダー。
しかしその前に、グランバザーミー率いる改造人間二世部隊が立ち塞がる。
果たして8人ライダーは、地球最高の改造人間たるグランバザーミーを打ち破れるだろうか?

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